楽天、「二重価格問題」を受けて進めた改革について発表

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楽天社員も関わった不当表示

楽天市場では昨年11月、プロ野球楽天の日本一記念セールで商品の元値を不当につり上げ、大幅に割り引いて販売しているように見せかける二重価格が発覚したことを受け、チェック体制構築を進めてきた。

発覚のきっかけは、ある店舗がシュークリーム10個を、通常価格1万2000円の「77%オフ」として2600円で販売したことだった。同じ商品が製造元のサイトでは2625円で販売されていることがわかると、批難が殺到して問題化した。
その後、スルメイカ10枚の通常価格が、本来の9800円より高い1万7310円につり上げた店舗が見つかるなど、楽天はセール参加の審査を受けていない17店舗・1045商品で不当な価格表示があったと発表。その他、審査を通過した3店舗でも事実上の不当表示があったことを認めた。

さらに今年4月には、同社の社員が不当表示に関わっていたことを公表した。
楽天によると「ECコンサルタント」と呼ばれる店舗担当の社員と楽天市場に出店する店舗を調べたところ、少なくとも2010年以降、18人の社員が28店に対して不当な価格表示を働きかけていた、という。
その社員らはおもに小規模店に対し、電話で元値を高くつりあげるよう提案していた。楽天では社員の評価は担当店舗の売り上げに連動しているため、「成績を上げたい」という気持ちから起こした問題だと思われる。

不当表示を許さないシステムづくりと教育

この事件をきっかけに、楽天では、元値と割引き価格を表示する場合、元値は「当店通常価格」か「メーカー希望小売価格」しか表示できなくした上で、元値の表示が正当か、システムでチェックする仕組みを整えた。
また、「当店通常価格」については、過去の一定期間に楽天市場上でその価格での販売実績があったかをシステムでチェックし、なければその価格は登録できないようにした。
「メーカー希望小売価格」も、メーカーのパンフレットなど根拠となる資料のアップロードを求め、なければ登録できないようになっている。
さらに新規に登録された二重価格は、チェックが済むまで表示されないようにした、という。

さらに、楽天市場の全商品ページに「不適切な商品を報告」と書かれたリンクを設置した上で、楽天社員向けや出店店舗向けの通報窓口も別に設置。社員や店舗スタッフは、気づいたことがあれば、すぐに通報できる。

一方で社員教育も進めて、価格表示について学ぶオリジナルeラーニング教材の受講を社員全員の必修とした。

一時期、ホテルや大手外食チェーン、デパートや各地のスーパーなどで産地を偽装したり、ブラックターガーを車エビとして販売したりするような問題の発覚が続いた時期がある。ひどい例では一流とされる料亭で、前の客が食べ残した料理をあとの客に出したものもあった。最近、報道は減っているが、それでも時々この種の事件は起きる。

結局はモラルの向上と罰則を強化するしか対策はないのだが、楽天でも同様の認識で社内の改革を進めてきたということだろう。