『後払い決済』『後払い決済代行』はどれだけ使われている?【ネットプロテクションズ社と通販新聞社の共同調査】

ECのミカタ編集部

『後払い決済』『後払い決済代行』はどれだけ使われている?【ネットプロテクションズ社と通販新聞社の共同調査】

BtoC通販向け決済などを手掛ける、株式会社ネットプロテクションズ(所在地:東京都中央区、代表取締役社長:柴田 紳、以下「ネットプロテクションズ」)は、株式会社通販新聞社(所在地:東京都文京区、代表者:遊佐 胖、以下「通販新聞社」)と共同で「大手通販事業者の後払い導入状況」についての調査結果を公表した。

通販・通教企業上位300社が対象の大調査

BtoC通販向け決済などを手掛ける、株式会社ネットプロテクションズと通販新聞社は、大手通販業者の「後払い」および「後払い代行サービス」に関する調査を実施した。業界のトップクラス企業をはじめ、通販・通教企業上位300社を対象とした大々的な調査となっている。

今回の調査の中に出て来る『NP後払い』サービスとは、2002年に日本で初めてネットプロテクションズ社が始めたリスク保証型の後払い決済サービスだ。サービス開始後、15年にわたってサービスを拡大し続け、今では23,000店以上の通販事業者が導入している。エンドユーザー側からすると、幅広い決済方法が選べる点、事業者からすると購買機会の取りこぼしを減らし、かつ代金回収などの手間をはぶけるなどのメリットがある。

【調査方法】
ネットプロテクションズ社と通販新聞社による共同の独自調査(2017年12月時点)

【対象】
2016年8月4日付「通販新聞」掲載の「第66回通販・通教売上高ランキング」における通販・通教企業上位300社と、2017年8月3日付同紙掲載の「第68回通販・通教売上高ランキング」における通販・通教企業上位301社

高まる導入率

高まる導入率

通販・通教売上高ランキング上位企業のうち、後払いの提供が困難と思われるデジタル家電や高級ブランド品などを扱う企業を除いた249社においては、65%に当たる161社が後払いを導入済みだった。昨年度の同基準での調査では、62%(153/247社)が導入済みだったため、後払いの導入率は漸増という結果となった。

代行サービスへの移行が顕著に

代行サービスへの移行が顕著に

後払い導入企業のうち、自社で後払いを提供するのではなく、代行サービスを活用する企業の割合は、昨年41%(62/153社)だったのに対し、今年度55%(89/161社)と14ポイントも上昇した。

対照的に自社で後払いを提供する企業の割合は14ポイント減少しており、代行サービスを活用して後払いを提供する企業が増加傾向にあることがわかる。

ネットプロテクションズ社では、この点に関して「(自社の)顧客をみても、以前は自社で提供していた後払いを当社サービスへ切り替えるケースが増加傾向にある。(顧客の)声を聞くに、働き手が減少傾向にあるなかで時間的・心理的負荷の大きい後払い運用業務に求人が集まらなくなっていることも、要因の一つのようだ」と分析している。

シェアを高めるネットプロテクションズ社

シェアを高めるネットプロテクションズ社

ネットプロテクションズ社の『NP後払い』の導入企業数は、昨年、2016度が40社だったのに対して、今年、2017年度は62社と、22社も増加した。

さらに後払い代行サービスを利用する企業における『NP後払い』のシェアは、昨年度64%(40/62社)だったのに対して今年度70%(62/89社)となり、ネットプロテクションズがシェアを高めていると言える。

また同社によれば、増加した22社のなかには、この1年間で『NP後払い』を導入した企業と、もともと『NP後払い』を導入済みでランキングにランクインした企業の割合が高く、ランクインした企業に限れば、後払いが事業成長の一端を担っている可能性が示唆されるとしている。

盛り上がりをみせるEC市場だが、決済システムや決済サービスは、各事業体にみならず市場全体の動向を左右し得る、言わばECの重要なインフラとも言える。その決済の分野でも特に『後払い決済』『後払い決済代行』サービスに的を絞った今回の調査では、今後もエンドユーザーや事業者にとってメリットとなるものは支持されるということがより明確になったようにも思う。2018年、ネット決済の世界でもより熱い進化を見ることができそうだ。

ECノウハウ


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事