AIがマーケティングのコンサルタント。「SIGNAL AI」でデータ活用できる人材を育成

ECのミカタ編集部

 ソフトバンク・テクノロジー株式会社(東京都新宿区)は、AIチャットボットがWEBサイトの分析やアドバイスを行いながら、データ活用人材を育成する「SIGNAL AI」の取扱いを2018年4月より開始すると発表した。

 昨今、ビッグデータの活用は企業の意思決定のベースになるほど重要とされており、データ活用人材には企業および組織内に蓄積されたデータからスピーディーに有用な知見を引き出し、アクションにつなげることが求められている。

 しかし、データおよび分析ツールを使いこなしてデータから価値を創出できる人材の不足が深刻化しており、それによりデータ活用のためのコンサルティング需要が高まりながらも、価値を提供する側の人材にも限りがあるため、価格の増加や回答までに時間がかかる、あるいは量の負担によってコンサルティングの品質維持が難しくなるといった影響がでてきている。

 SIGNAL AIは、ユーザーとチャットボットによるコミュニケーションを通じて、24時間365日いつでもユーザー企業のサイトの分析や課題発見をサポートしてくれる。サイト改善に対するアドバイス、分析結果の深掘り分析に加えて、分析ツールの操作方法や分析手法に関する質疑応答、チャットボットの利用履歴に応じた教育コンテンツの動画配信を行う。

 これにより、利用者は相談したいタイミングで、すぐに知りたいことを確認できるようになるため、企業内の担当者はマーケティング戦略やサイト改善のアクションといったコア業務の生産性向上が期待できる。

 また、企業内で基礎的なデータ分析が行える人材の育成も可能になる。コンサルティングの活用も、より本質的な課題の対応に絞って行えるようになることが期待できるということだ。

AIの価値も人間の価値も、両軸で高め合っていく

 現在はAIの学習期間として、先行導入している企業の協力のもと実証実験を行っている段階。学習を終える2018年4月を目途にサービスの提供を開始する予定だ。

 ビッグデータの活用やAIを用いたシステムの構築は凄まじい早さで開発が行われており、人間の「経験や勘」に頼ったこれまでの仕事はデータ化され機械の仕事に取って代わられる。それは決して悪い方向に捉える必要はなく、それを上手に活用することで時間を作り、新しいクリエイティブを生み出していけると考えるべきだろう。

 AIの利用価値が向上することは、同時に人間の生み出す価値の向上にも繋がっていく。両軸で高め合っていくことが大切なのではないだろうか。SIGNAL AIのような新しい技術が時代をどう動かしていくのか。期待がかかる。


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