手ぶらで来店・手ぶらで帰宅できる「ECCO」の新店舗。オムニチャネル化がもたらすメリットとは

ECのミカタ編集部

 デンマーク発のプレミアムコンフォートシューズ&レザーグッズブランドECCO(エコー)は2018年3月16日(金)に東京メトロ丸ノ内線東京駅直結・Echika fit東京に『ECCO Echika fit東京店』をニューオープンすると発表した。

 1963年、デンマークで創立したECCOは靴のデザインから原材料であるプレミアムレザーおよび靴の製造・出荷・店舗運営にいたるまでを全て自社で一括管理・運営する世界でもユニークな経営スタイルを有するシューズとレザーグッズのブランドだ。オランダにR&Dを構えるECCO LEATHERは革新的な技術と開発力、そして品質が評価されECCOのシューズ以外にも世界中の名だたるブランドにプレミアムレザーの供給を行っている。

 そのECCOが新しくEchika fit東京に店舗を構えると発表した。興味深いなと感じるのが「手ぶらで来店・手ぶらで帰宅できる」というコンセプトだ。ユーザーが靴を購入する際のわずらわしさの一つである「靴箱を持ち帰る」という行動をなくし、ショッピング後も手ぶらでの帰宅を可能にした。

 ユーザーは店内にある約70点の商品の中からシューズを試着。気に入った商品を購入する際、タブレットに住所・名前・電話番号・配達希望日と時間を入力する。購入した商品は自宅まで送料無料・最速で翌日に到着する。どうしてもその場で持ち帰りたいというユーザーには在庫がある場合、その場で持ち帰ることも可能。在庫がない場合でも最速翌日店舗で受け取ることも可能になっている。

固定概念をテクノロジーと物流で変えていく

 実店舗とオンラインのいいとこどりをした新たな形態はよく計算されているなと感じる。まず店舗に在庫を多く抱えなくて良いということ。靴は種類×サイズで多くの在庫スペースを確保する必要がある。しかし配送ならば最低試着分だけでこと足りる。駅構内という小さなスペースでも運営していくことが容易だ。

 靴を購入して、その場で新しい靴に履き替える人は少数だろう。緊急事態を除いて靴を持って帰るメリットは、たしかにあまり感じられない。送料がかかってしまうなら持ち帰りも考えるが、送料無料で最短翌日着ならば送ったほうがラクだと考える人も多いだろう。

 これまでの固定概念をテクノロジーと物流で変えていく。オムニチャネル化はユーザーにも企業にも多くのメリットをもたらす。こういったシステムが、世の中に広く普及していく日もそう遠くないはずだ。


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