IROYAが在庫管理システム「Monopos Orders」をリリース アパレル業界の生産性向上を目指す
ブランドではなく色を切り口に製品を提案する。これまでにない発想でアパレル業界に一石を投じるのが株式会社IROYA(以下、IROYA)だ。
そのIROYAが、2018年3月20日にBtoB向け在庫管理システム「Monopos Orders」のリリースを発表した。すでに20社近くの企業から問い合わせが入っており、多くの注目を集めている。また、2018年3月16日にラフォーレ原宿に「IROZA NIPPON」をオープン。実店舗網も着実に広げている。
矢継ぎ早に戦略を打ち出すIROYA。今回は、アカウント・プロデュース事業部の東野雅晴氏(以下、東野氏)とプランニング・オペレーション事業部の長田泉氏(以下、長田氏)にインタビューを行い、その戦略の裏側に迫った。
アパレルのオムニチャネルに対応 「Monopos」を展開しているIROYA
株式会社IROYAからリリースされた「Monopos Orders」。まずはどのようなソリューションなのか、担当の東野氏に説明していただいた。
「Monopos Ordersは、展示会などでブランド様とバイヤー様のやり取りがスムーズに進むよう開発されたソリューションです。当社はもともとオムニチャネルシステムとして開発した Monopos がありますが、それを開発した技術力を活かして、今回 Monopos Ordersを展開することに決めました」。
もともと、店舗やECサイトなどの受発注管理や在庫管理を行うために開発されたのがMonoposだ。「特に、在庫管理は店舗とECで製品の保管場所が異なるため、一元管理が難しく、リアルタイムで状況をアップデートするのが難しかった。Monoposはこれを解決するソリューションとして提供されている」(東野氏)
そして、今回店舗の負担をさらに軽減するべく、 Monopos Orders をリリースすることになった。そこには一体どのような背景があるのだろうか。
展示会や卸業務で威力を発揮する「Monopos Orders」
Monopos Ordersで解決を目指すのは、アパレル業界に残る非効率な業務を改善しようというものだ。東野氏は「アパレル業界は、紙による受発注などマニュアルで行う業務が多いです。これを自動化することで、大きな生産性向上が見込めるでしょう」と語る。
Monopos Ordersが想定する利用シーンの一つが展示会におけるブランドとバイヤーのやり取りだ。例えば、バイヤーが展示会で気に入った商品を発見したとき、この際の発注はFAXで行うのが通例だ。しかも、その発注書を管理するため、エクセルに情報を打ち込むことになり、かなりの工数をようすることになる。
しかし、Monopos Orders を使うと、これが一変する。「Monopos Orders で発行されたQRコードやURLを用いると、バイヤーはその製品をオンライン上で閲覧することが可能となります。また、従来発生していた無駄な業務は、Monopos Ordersで発注から集計などが一元化できるため生産性を大きく向上させることが可能です。さらに、これまでマニュアルで対応していた画像のリサイズも自動で行えます」(東野氏)
また、Monopos Orders は展示会だけでなく、卸のやり取りでもその威力を発揮する。東野氏によれば、「従来のマニュアル式のやり方では、卸値を間違えて見積もりをしてしまうなどミスが発生するリスクがありました。しかし、Monopos Orders を使えば、取引先ごとの卸値などを事前に登録して、伝票関連のミスを無くすことができるでしょう」
これまでの非効率的な業務を劇的に変えるのではないかと期待されるMonopos Orders。実際、その注目度は高く、すでに問い合わせも20社近くあるという。
表参道に出店した「IROZA NIPPON」その狙いとは
また、IROYAは表参道にキュレーションショップ「IROZA NIPPON」を新たにオープンした。この新店舗出店に関して、担当の長田氏はこのように語る。「ラフォーレ原宿の意向として、海外からいらっしゃるインバウンドの方々を対象にしたショップを作れないかとご相談いただきました。そこで、IROZAがテーマとして持つ色を切り口にすることに加え、日本らしい和のテイストを加えた商品を販売させていただくことになりました」
また、この店舗にはもう一つ別の狙いがあるという。
「店舗の場合、スペースに限りがあるため、製品も全てのラインナップを置くことはできません。製品によっては20種類以上色を揃えていますが、店舗の置いて置くのは3種類くらいです。しかし、IROZAを知っていただき、その後ECで製品を購入していただく流れを作ることができればと考えております」同社が持つオムニチャネルを強みに、店舗とECの融合が図られている。
テクノロジーを核にアパレル業界に変革を起こす
原宿のアパレルショップを源流に持つIROYA。しかし、アパレル業界では異例の社内体制を持つ。その点について、長田氏はこのように語る。「実は、社内で一番人数が多いのがエンジニア部隊です。6人在籍しておりまして、この規模の企業ではなかなか無いのではないでしょうか」
従来のセレクトショップのように、自社ブランドの確立を優先するのではなく、ITに着目してオムニチャネルに対応した Monopos などのソリューションの展開を優先したIROYA。今後の展望はどのようなものを描いているのだろうか。これについて、東野氏は最後にこのように語ってくださった。
「Monopos Orders を足掛かりに、新たな領域を開拓できればと考えております。Monopos Orders のようなソリューションは海外では一般的になっておりますので、日本でも需要は十分にあるはずです。また、Monopos Orders は海外の言語対応などまだまだ進化して行きます。期末に向けて面白い取り組みをしてますので、楽しみにしてください」
日本社会全体で求められる生産性の向上。アパレル業界も例外ではなく、今後大きく変化するだろう。そのときに、Monopos Orders が大きな役割を果たしていてもおかしくない。今後のアップデートにも期待したいところだ。