Webマーケティングを取り巻く最新動向調査【フルスピード調べ】

ECのミカタ編集部

株式会社フルスピード(以下「フルスピード」)は、BtoB向けの顧客獲得施策を行っている企業の広告・マーケティング・広報・企画の担当者を対象にアンケートを実施した。

マーケ担当の「悩み」に斬り込む

アドテクノロジー開発とインターネットマーケティング支援を行うフルスピード(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:友松功一)は、BtoB向けの顧客獲得施策を行っている企業の広告・マーケティング・広報・企画の担当者を対象にアンケートを実施し、その結果を公表した。

今回のアンケートの目的はこうだ。同社によれば、Webマーケティング担当者の果たすべき役割・機能が増え、求められるレベルも高まっており、そのため現状のままでは対応しきれないと、課題感を募らせるマーケティング部門が増えているという。

多くの企業が抱えているそうした課題と対応状況について、全国のBtoB企業で顧客獲得施策を取り扱う広告担当者、マーケティング担当者、広報担当者、企画担当者の実情を調査・分析し、悩みを抱える担当者の問題解決のヒントとなることを主眼としているとのことだ。以下その興味深い内容について見ていく。

◆調査概要
調査日時:2018年3月9日
有効回答数:442名
調査対象:全国のBtoB向け顧客獲得施策を実施している広告・マーケティング・広報・企画の担当者
調査方法:Webアンケート

企業が行っている顧客獲得施策は?

BtoB向けの顧客獲得のために実施している施策は「ホームページ上での商品・サービスなどの情報発信(76.5%)」が最も多く、「SEO(45.7%)」「ソーシャルメディアを使った情報発信(37.1%)」「メルマガ配信(29.4%)」などが続いた。「動画広告・コンテンツマーケティング・アドテクノロジー」領域を活用しているという割合は他の施策と比べて少なかった。

また、この回答結果を前問のQ2と比較すると、「動画広告 (16.7%)」、「BI/データ分析(15.6%)」、「コンテンツマーケティング(15.6%)」、「DSPやDMPの活用(11.3%)」、「ABテスト/最適化ツールの活用(10.6%)」、「MAツール/ABMの活用(10.4%)」の6項目が回答の割合を増やしていた。

この結果から「動画広告・コンテンツマーケティング・アドテクノロジー」を活用した顧客獲得施策を今後取り入れていきたいと考えているマーケティング担当者が多いことがわかった。

さらに、インターネットを活用した顧客獲得のサービスを新たに選定する際に重要視するものとして最も多かった回答は「サービスの認知度」で46.6%だった。その後「ターゲティングの種類や精度(35.5%)」「費用対効果(32.8%)」「成功事例の多さ(32.1%)」「配信メディアの質(21.9%)」と続く結果となった。
費用対効果などの効果を重要視するのはもちろん、ターゲティングの種類や配信メディアの質などのブランディングを重視した回答の割合が多かった。

インターネットを活用した顧客獲得施策の効果に満足?不満?

各企業が顧客獲得のためにインターネットを活用した様々な施策を行っているが4割以上が「満足していない」と回答した。一方「満足している」と答えたのは全体の23.5%にとどまった。またその理由については下記の通りだった。

顧客獲得施策の効果に満足していない理由
・効果が出ていない。
・効果測定ができていない。
・効果が出ているのかどうかよくわからない。
・取り扱っているサービスが認知されているのかわからない。
・自社製品の強みを十分にアピールできていない。
・求める層に必要な情報を届けられていないように思う。
・もっと上手な方法があると感じている。
・やりたい施策がたくさんあるがリソース不足で実現できない。
・目標としている成果につながっていない。

満足している理由
・認知度アップと利用率向上で実績がでてきている。
・コストに見合った成果になっている。
・web検索経由で顧客を増やすことができている。

同社が行ったこれらの調査結果から、インターネットを活用した顧客獲得施策では、意外にもサービスやブランドの知名度選ぶ傾向があり、かつその内容にも4割以上が満足していない事が明らかになった。
ここから、効果の高いサービスやツールが知名度の無さによって利用が進まないという現実があることが分かる。また知名度があっても、いかに効果測定をし、成果を顧客企業に訴求できるかが、継続してサービスを提供する上でのカギとも言えるだろう。逆に言えば、後発の顧客獲得施策を提供する事業体にとっても多くのチャンスが眠っているということもできそうだ。


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