物流アウトソーシングのオープンロジが、インドネシアの物流問題解決に乗り出した

ECのミカタ編集部

物流プラットフォームを運営する株式会社オープンロジ(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:伊藤秀嗣、以下「オープンロジ」)は、独立行政法人日本貿易振興機構(本部:東京都港区、理事長:石毛博行、以下「JETRO」)の事業である「日ASEAN新産業創出実証事業」の公募に採択され、インドネシアで4月16日から2019年3月29日までの期間、EC事業者と物流事業者を結ぶ物流プラットフォームの構築に向け、現地大手のECモールと連携し、物流プラットフォームの実証実験を行うことを公表した。

中堅・中小企業等の海外市場獲得を支援してきた実績

オープンロジ社は、倉庫会社をネットワーク化し、非稼働時間・遊休スペースの活用を通して低価格な物流アウトソーシングサービスを実現し、EC事業者を中心に3,500社以上に提供して来た。

同社では、現在の物流サービスの複雑な料金体系や見積もりや問い合わせといった煩雑な手続きは不要で、透明でシンプルな業界最安値水準の料金体系と手続きの簡略化により、会員登録後に即、オンライン上で物流業務(入庫・保管・発送業務)をアウトソーシングすることが可能としている。また、国内外への発送も一元管理でき、米国アマゾンFBA納品代行サービスも展開し、さらに各種EC支援サービスと物流部門におけるAPI 連携を実施し、在庫管理、出荷作業等のEC運営に必要な物流業務の自動化を推進して来た。

そのオープンロジ社が、「JETRO」の事業である「日ASEAN新産業創出実証事業」の公募に採択された。同事業は、ASEAN地域におけるデジタル、ヘルスケア、IoT、サービスをはじめとした新産業分野での新たなビジネスの支援や、日本がASEANより先に直面している環境問題、ヘルスケア領域におけるノウハウやサービス提供等のビジネスチャンスの期待の高まりを背景に、JETROが一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)からの受託により行うものとなっている。

また、この事業を通して、日本企業と現地企業との協働による新産業創出のための実証事業を実施することで、ASEANにおける日本企業と現地企業との国境を超えたビジネス連携を促進し、日本の中堅・中小企業等の海外市場獲得を支援することを目的としている。

ECと物流をつなぐプラットフォームをASEANで初展開

今回の同社による「インドネシアにおける物流プラットフォーム事業の展開」の概要はこうだ。インドネシアにて、現地大手のECモールと連携し、インドネシア市場の効率化と日本の物流事業者やEC関連事業者のASEAN市場参入の一助になることを目的に、物流プラットフォーム事業の実証を行う。創業以来、同社が運営してきたEC事業者と物流事業者をつなぐ物流プラットフォームを初めてASEANにて展開することになる。

【事業概要】
◆実証期間:2018年4月16日〜2019年3月29日

◆実証国:インドネシア

◆内容:現地調査、現地大手ECモールと連携し「オープンロジ」を実証

◆オープンロジ社が実証する価値:
中小EC事業者が、出荷作業や在庫管理などの煩雑な物流業務から開放され業務効率を改善する

◆本件のポイント:
①国外で初めて、EC事業者と物流事業者を結ぶ物流プラットフォーム「オープンロジ」の実証実験を行う

②世界4位の人口をもちEC市場の成長著しいインドネシアで、現地大手のECモールと連携する

③既に日本で顕在化している物流事業者の負担を未然に防ぎ、健全なEC市場の成長に貢献する

今後のインドネシアでのEC市場興隆に対応

同社によれば、インドネシアは、世界4位の人口を抱える一方で、インターネット普及率は東南アジア主要国の中で最下位となっている。このギャップを前提にして考えると、今後、インターネットが普及し、中国・インドに次ぐ高いEC市場の成長が見込まれるが、増加が予想される個人・中小規模のEC事業者にとっては、物量や与信等の問題を出来る限り緩和した従来の企業間物流とは異なる新しい物流ソリューションが必要となる。

また、インドネシアのECビジネスの成長における課題は、物流と代金決済と言われている。スマホ調査会社JACPATの調査では、荷物の遅延や品質の劣化を問題視する消費者が7割を超え、費用についても6割が課題だと感じているという。

同国は、島国で国土が広く、物流インフラが不十分なため、物流会社は到着日を予測しにくく、 出荷から受け取りまでに時間がかかり、保管にかかるコストなどが上乗せされるため、送料は高くなる傾向にある。EC専用のロッカーがコンビニに設置されるなど新たなサービスも登場してきてはいるが、多様な消費者ニーズに対応できる効率的なサプライチェーンの構築が喫緊の課題だった。

同社は今回、そうした課題解決に寄与する文脈で、創業以来展開してきた国内での事業がJETROに評価され、ECの著しい成長が期待されるイドネシアで「日ASEAN新産業創出実証事業」として物流プラットフォーム「オープンロジ」の実証実験を開始するに至ったのだ。

さらにASEAN諸国で物流の課題解決を目指す

同社は今後について、今回の実証実験通してインドネシアでもECにおけるサプライチェーンの最適化に貢献していくとともにEC市場の成長が期待されるASEAN諸国で、日本で既に顕在化しているような荷物の増加に対する物流事業者の負担を未然に防ぎ、市場の健全な成長に貢献していきたいと述べている。

アジア諸国でもEC市場は着実に拡大を続けている。同地域でも有数の人口を誇るインドネシアだが、文中にもある通り、ネットの普及とそれに付随するEC化は未だ産声を上げたばかりだ。そこに対して日本国内で物流の課題を解決してきた豊富な実績を持つ同社が、プラットフォーム展開に乗り出す今回のニュース。

インドネシア、そして広くASEAN諸国とのビジネスを構築すべくこれから乗り出して行く日本の各事業者の胎動を想起する時に、新たな大河のうねりの始まりをまさに目撃しているということになるのかも知れない。実証実験を通した今後の本格的な展開にも大いに期待したいところだ。

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