ASEAN初の求荷求車サービス「トラボックス タイ」が物流面からタイのEC市場を押し上げる

ECのミカタ編集部

 荷物を運んで欲しい人とトラック運送事業者を結ぶオンライン物流ネットワーク「トラボックス」を運営するトラボックス株式会社(本社・東京都渋谷区)は、平成30年6月21日より、矢崎エナジーシステム株式会社(本社・東京都港区)と、タイの商用車テレマティクスビジネス最大手のDTC Enterprise Co.,Ltd(本社・タイ バンコク市/以下、DTC)との三社共同で、ASEAN初の求荷求車サービス「トラボックス タイ」の提供をスタートすると発表した。

 「トラボックス」は中小零細事業者にて構成されるトラック運送業界の経営効率を、インターネットを活用して抜本的に向上させることを目標に設立したトラック運送事業者のための総合ポータルサイトだ。求荷求車情報サービス、物流見積もりサービスをはじめ、運賃全額保証サービス等、運送事業者に関連するコンテンツを広範囲にわたって提供している。

 その「トラボックス」がASEAN初の求荷求車サービス「トラボックス タイ」の提供をスタートすると発表した。ASEANの物流業界を取り巻く環境は、慢性的な交通渋滞、荷物の配送遅延、紛失・破損などの輸送品質面など様々な問題を抱えている。中でもタイは、世界銀行が発表している物流の効率性指標(LPI)において世界45位と先進国から大きく遅れをとっている現状がある。

 そうした背景もあり、この度「トラボックス」が、タイにて商用車向けテレマティクスサービスを展開し、装着台数ベースでトップシェアを誇る矢崎システムエナジー社とDTC社と共にASEAN諸国初の「求荷求車サービス」をスタートするに至った。

 日本同様、空きトラックの減少に注力し物流の効率化の一助を担い、交通渋滞・排気ガス問題など様々な物流の問題解決を図り、初年度の獲得会員数は3,000社を目指すとしている。

急速に拡大しているタイのBtoC市場。課題は物流にあり

 タイのBtoC市場は急速に拡大している。そこにはインターネット、とりわけスマートフォンの普及がかなり影響しているのだが、ここに物流面での整備が追いついてくれば爆発的な伸び率が見込める。日本における国内市場は現状頭打ちとなっており、新たな市場開拓はどの企業にとっても命題である。

 「トラボックス」はタイというこれから確実に伸びていく市場に目をつけた。市場の成熟度も「トラボックス」のビジネスが参入しやすい環境にあるといえる。ASEAN市場にはまだまだ参入する隙間が多くある。そうした意味でもASEAN市場はしっかりと動向を追っていかなければならないだろう。また、トラボックスの今後の展開にも注目が集まる。

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