Amazon 楽天 宅配会社利用率〜ヤマトは減少したのか?【ウケトル調べ】
再配達問題を解決することをミッションにしてい株式会社ウケトル(所在地:東京都千代田区)は、新機能「デリバリプロバイダの貨物追跡」をリリースするにあたり、宅配クライシス前後での宅配会社利用率を分析し、その結果を発表した。
2017年3月に発表された、ヤマト運輸の宅配料金値上げニュースをきっかけに、これまで安く抑えられていた宅配便料金の見直しが一気に進んできた。急増するECの物量に対して現場の体制が追いつかず、ヤマト運輸は荷受量の総量規制に踏み切ったことは記憶に新しい。
EC業界と配送業界は切っても切れない関係にあり、この宅配クライシスは大きな波紋を呼んだ。大手ECサイトであるAmazonや楽天はこの危機をどう乗り越えたのか。再配達問題を解決することをミッションにしている「ウケトル」が宅配クライシス前後でのAmazon、楽天における宅配会社利用率の変化を調査しているので見ていきたい。
アマゾンと楽天の宅配会社利用率の変化
上記が2017年4月と、翌年2018年4月の宅配会社それぞれの利用率だ。大きく数字が変化していることが分かる。
一番目を引くのは、やはりAmazonとヤマト運輸の数字だろう。71%から49%まで下がっている。そしてそれをデリバリープロバイダが請け負った形となっている。(表ではUnknownと記されている)
日本郵便が大きく利用を伸ばしたイメージもあったが、実際にはそれほど増加していないという結果も分かった。
楽天のテナント含む宅配会社の利用においても、ヤマト運輸の利用が大きく減った一方、日本郵便と佐川急便の利用が大きく増えた。
抜本的な改革が必要とされている再配達問題
この時の宅配クライシスへの対応は、アマゾンはデリバリープロバイダ、楽天は日本郵便と佐川急便を増やすことで切り抜けたと見ることができる。
しかし、物量は想像を超える勢いで増えている。そもそもの構造を変えていかなければ、この先また同じように値上げと総量規制が待ち構えているだろう。
宅配ボックスの設置や、コンビニ受取、今回の調査を行ったウケトルのようなアプリを利用するなど、EC利用者の意識改革も必要になってくる。健全なEC業界、配送業界を維持していくためにも、さらなる警鐘が必要だと感じた。