最新オフィス用品通販サービスの顧客満足度調査【J.D.パワー調べ】

ECのミカタ編集部

株式会社ジェイ・ディー・パワー ジャパン(本社:米国カリフォルニア州、日本法人所在地:東京都港区虎ノ門5-1-5)は、最新の法人向けオフィス用品通販サービスの顧客満足に関する調査を行い、その結果を公表した。

国内3.800事業所から回答

顧客満足度調査・従業員満足度調査・コンサルティングなどのサービスを提供しているジェイ・ディー・パワー ジャパン社は、2018年日本オフィス用品通販サービス顧客満足度調査を実施し、その結果をとりまとめた。国内事業所におけるオフィス用品調達の実態や、法人向けオフィス用品通販サービスの満足度を調べたもので、今年で6回目となるそうだ。以下その内容を見ていく。

<調査概要>
・実施期間:2018年4月 
・査方法:インターネット調査
・調査対象:全国の従業者数5名以上の事業所
・回答数:計3,800件(事業所)

なお、今回の調査では、顧客満足度の測定にあたっては5つのファクターを設定し、それぞれに関連する詳細項目に対する評価を基に総合満足度スコアを算出(1,000ポイント満点)。各ファクターの総合満足度への影響力は、「ウェブサイト/カタログ」(25%)、「配送対応」(25%)、「料金/請求」(20%)、「提供商品/サービス※」(19%)、「サポート対応」(11%)の順となっているとのことだ。

※提供商品/サービス:品揃えや関連サービスの充実度、キャンペーンや会員向け特典等に関する評価

サポートの充実度が満足度に直結

調査の結果、対象となった11サービス中、キヤノンマーケティングジャパンの“コレモール”が総合満足度第1位(668ポイント)となった。コレモールは「配送対応」、「提供商品・サービス」の2ファクターで最も高い評価を得ているそうだ。2位は今年から対象となった“Amazon Business(アマゾンビジネス)”で666ポイント、3位はコクヨの“@office(あっとオフィス)”で658ポイントと続いた。

上位をみてみると、前回の調査よりも大きく順位を上げた通販サービスが目立ったとのことだ。1位のコレモールは昨年4位、3位の@officeは昨年6位、5位のカウネットは昨年7位からのランクアップとなった。

それら3サービスに共通する特徴として同社は、サポート対応に関する評価が昨年から大きく向上しており、中でもコールセンターおよびオンラインでのサポート対応が改善していると分析する。例えばコールセンターでは「担当者への電話のつながりやすさ」といった受電体制に加えて「言葉遣いの丁寧さ」や「対応のはやさ」等のオペレーターに関する評価でも向上がみられた。また、オンラインサポートにおいては問い合わせへの「対応のはやさ」で改善がみられているとしている。

業界各社が商品ラインナップやサービスの拡大を進める中、サポートの重要性は益々高まっているようだ。今回の調査でも、顧客の半数以上が今後期待することとして“サポート対応の強化”を挙げており、サポート品質の強化に向けた取り組みが一層求められると言えるだろう。

約半数が配送料金の有償化を許容

法人向けオフィス用品通販サービスの配送料の形態は各社さまざまだ。送料無料の最低注文額は300円~3,000円と通販サービスによって差があり、注文額に関わらず一律無料としているものもある。

現在利用している通販サービスに対し配送料が無料となる最低注文額の上昇(または設定)への許容度合いを同社が聞いたところ、全体の約半数が許容を示す結果となった。

そのうち、許容できる最低注文額の上昇額として「500円程度」が47%、「1,000円程度」が36%となっている。毎月の購入額が5,000円未満といった小口注文層においても4割以上が容認を示しており、また、注文金額によらず送料無料の通販サービスにおいても利用者の3割~4割が最低注文額の上昇や設定に容認を示す回答をしている。

この結果から、同社の分析でも、昨今の物流コストを取り巻く環境変化の中、多くの利用者が配送料の見直しに対して一定の理解を示していることがうかがえるとしている。

法人向けECに求められる要素

これらの調査結果からも、法人向け通販において、サポート力が顧客満足度に大きく影響することが読み取れる。また、BtoB通販においても、配送量の実質値上げはやむなしと考える顧客企業が多いことがわかった。配送料が無料となる最低注文額の上昇(または設定)金額も「500円」と「1,000円」を合わせると、実に8割以上が許容していることになり、対法人分野のオフィス用品という限定にはなるが、かなりの割合の事業体が配送料金の実質的な値上げにも理解を示していることが分かった。

一説には、取引総額でBtoCを大きく上回る鉱脈が眠っているともされる、BtoBのEC分野。前述したように、顧客満足を考える上では、BtoCと同様にいかにサポートを充実させるかという点を含め、非常に示唆的な内容を含んでいる調査結果と言えそうだ。

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