資生堂「マキアージュ」が動画とインフルエンサーを活用した施策で「天猫国際」マツモトキヨシ店でアクセス数首位を獲得!その成功の秘訣に迫る

ECのミカタ編集部

資生堂「マキアージュ」が中国EC商戦のプロモーションに動画インフルエンサーを活用し、「天猫国際」マツモトキヨシ店でアクセス数首位を獲得したことを公表した。独身の日と並ぶ大商戦「618」で、入念な事前リサーチをもとに動画プロモーションを展開したことで中国での認知拡大に成功した模様だ。

個別の商品の魅力を発信

資生堂ジャパン株式会社が展開するマキアージュは、「レディにしあがれ。」をコンセプトに、ワンランク上の美しさを提案するメーキャップブランドとして2005年に誕生し、現在に至るまで幅広い層の女性から高い支持を集め、その人気は世界にまで拡大している。

同ブランドでは中国における販売網の一つとして、中国の大型越境ECモール・Tmall Global(天猫国際)で大手ドラッグストアチェーン「マツモトキヨシ」が展開する公式ショッピングサイト「松本清海外旗艦店」を活用していますが、中国最大のネット商戦日「独身の日(11月11日)」に並ぶビッグセールの「618(6月18日)」商戦に向けて、サイトへの集客につながるようなプロモーション手段を探していた。

また同ブランドは中国国内ですでに広く認知を獲得しているものの、これまで個別の商品の魅力までは伝えきれていなかったため、まずは夏に向けて中国でも需要の高まる化粧くずれ防止下地の「ドラマティックスキンセンサーベース UV」の魅力や特性を、ネットユーザーに向けて訴求したいと考えていた。

そこで、中国に向けた動画プロモーションを多数手がけるアライドアーキテクツ支援のもと、「618」商戦に向けた同商品の認知拡大と販売促進を目的とした施策に着手したのだ。

「事前リサーチ」「動画制作」「SNS拡散」の3ステップ

実施された施策の内容はこうだ。「マキアージュ」では、Tmall Global「マツモトキヨシ」店の「ドラマティックスキンセンサーベース UV」商品購入ページへの集客を目的に、「事前リサーチ」「動画制作」「SNS拡散」の施策を3ステップで実施した。

最初に、ターゲット層のニーズの把握やインフルエンサーの選定に活用するため、中国のSNS「Weibo(微博)」や「WeChat(微信)」、越境ECアプリ「RED(小紅書)」の3媒体で「マキアージュ」関連のクチコミを抽出し、より露出の多かったキーワードを分析した。その結果、ターゲット層では「メークの持ちをよくするベースメーク」だけではなく「ポイントメーク」への関心も高いことが分かったため、これらの分野を得意とし、特にSNS上で高いエンゲージメント数を誇る美容インフルエンサー1名の起用を決定した。

次に、事前リサーチの結果を元に、同商品をポイントメークのアイテムのひとつとして紹介するプロモーション動画の制作をインフルエンサーに依頼。「夏のお悩みカバー」などの要素も付加し、ターゲット層のニーズや季節感に沿ったコンテンツ作りを行った。

最後に、インフルエンサー本人によるSNS投稿を起点に、中国向けコンテンツ拡散サービス「WEIQ」を利用して「美容」「日本」などの分野に強い13名のインフルエンサーにWeiboでの引用投稿を依頼。累計フォロワー5,300万人に向けて一斉に動画の拡散を行った。

このように入念な事前リサーチに基づいた施策を行った結果、ターゲット層に最適化した動画の拡散に成功し、大規模な集客を実現したのだ。

カギは「中国において商品力の高さを広く認められること」

今回の施策実施と成果について、資生堂ジャパン株式会社から次のようなコメントが出されている。

「近年、日本の化粧品に対する中国のお客様の需要は飛躍的に高まっていますが、来日後の日本の店頭での購入だけでなく、帰国後も継続して日本の商品が購入できる環境を整えて行くことは大変重要だと考えており、越境ECは無くてはならないチャネルです。今回の施策では、越境ECで中国のお客様から高い支持を得ているマツモトキヨシ様と一緒になり、『618商戦』に向けて動画インフルエンサーを起用したプロモーション施策を実行し、その結果Tmall Global『マツモトキヨシ』店における商品ページに多くの中国ネットユーザーの方にアクセスいただき認知を高められたという点で、マツモトキヨシ様から高く評価いただけたことは非常に良い成果だったと感じています。

出来上がった動画のクオリティーはすばらしく、きちんとした商品イメージの訴求もさることながら、映像の美しさについて言及する多くのコメントをいただけたことは大変うれしく思います。『凄くきれいに仕上がるベースメーク』『仕上がりが素晴らしく、動画に出ているマキアージュ商品をすべて買いたい』『ベースメークだけでなくチークも欲しい』『パッケージがかわいい』などの多数のコメントを拝見し、改めて自社の商品が中国でも支持いただけるのだと、商品のポテンシャルを実感することもできました。

日本企業が越境ECで成功するためには、中国市場に存在する様々な課題を克服する必要がありますが、その大前提となるのが、中国において商品力の高さを広く認められることです。今回の施策により『ドラマティックスキンセンサーべース UV』への注目度が高まったことで、様々な課題が解決され、売り上げ拡大にも繋がっていくものと期待しています。

今後も『W11(独身の日)』に向けたさらなるブランド強化のための取り組みや、同スキームの他ブランドへの展開なども検討し、中国における認知拡大と販売促進を目指していきたいと思っています」

中国市場で認知度を上げるために導かれる2つのポイント

このように、今回の施策の成功のポイントとして、「ターゲット層が利用するメディア3媒体を活用した入念な事前リサーチ」「リサーチデータを基にした最適なインフルエンサーの起用と、ターゲットニーズに沿った動画コンテンツの企画・制作 」の大きく2つのポイントがあったようだ。

EC先進国であり、かつ購買意欲旺盛な巨大な人口をかかえる中国、その市場で認められるのは一朝一夕にはいかない。しかしロジカルかつ的確な施策を打つことで、その市場での認知度を効果的に向上させることがここでも実証されたようだ。越境ECそして中国でのアイテムやブランドの浸透を企図するときに、大いに参考になるのではないだろうか。

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