イマドキの若者とAIの関係を明らかにする調査が実施される【SMBCコンシューマーファイナンス調べ】
SMBCコンシューマーファイナンスは、若者が気になるお金の価値観やライフスタイルのトレンドを敏感にキャッチし、その情報を提供する“ビンカンSTATION”を運営している。今回、同社は全国の高校生、大学・専門学校生を対象とし、【AIへのイメージ】に関する調査を行い、その結果を公表した。
調査概要
・調査対象:SMBCコンシューマーファイナンスのセミナー受講者
・有効サンプル数:8,397名
(男性:高校生2,203名、大学・専門学校生1,510名)
(女性:高校生2,500名、大学・専門学校生2,184名)
・調査期間:2018年2 月1日~2018年7月31日
AIへのイメージは?
「AIについてどのようなイメージを持っていますか?一番近いイメージを1つだけ選んでください」との質問では、ポジティブな要素を含んだ回答とネガティブな要素を含んだ回答の8項目から1つを選択してもらい、その割合を確認した。その結果、4割(39.5%)がネガティブなイメージを持っていることがわかったという。また、高校生と大学・専門学校生の捉え方に差がなかった一方で、男性と女性では、男性(34.9%)に比べ女性(43.2%)の方がAIの活用をネガティブに捉えている傾向が見られた。
また上記の質問を回答別に確認すると、全体の約3割(29.3%)の人が『便利そう』とポジティブな回答をする一方で、『機械にとって代わられる/仕事・バイトがなくなりそう』と不安を感じるネガティブなイメージを持った人が全体の約2割(18.9%)と2番目に多い回答結果となった。
AIは若者の仕事を奪う?
次に「日常生活においてどのようなものならAIを搭載した機械を使ってみたい(使ってみてもよい)と思いますか?」との質問では、最初の質問でポジティブなイメージを持っている人の回答は『ニュースや音楽を聞くツール(19.7%)』が1番多くなり、便利さを重視して『自動運転で目的地まで連れていってくれる乗り物(19.4%)』と回答した人が続いた。
また、ネガティブなイメージを持っている人でも『ニュースや音楽を聞くツール(21.0%)』としての回答が1番多く、約2割(20.2%)の若者は『特に使ってみたい(使ってみてもよい)と思わない』と回答しており、AIを搭載した機械自体を受け入れていない結果となった。
中でも『特に使ってみたい(使ってみてもよい)と思わない』と回答した人の約7割が、その理由として『機械に任せるのが不安/信用できない(27.2%)』や『機械にとって代わられる/仕事・バイトがなくなりそう(45.5%)』と回答した。
AI搭載ロボットはいくらなら購入する?
「もし日常生活における便利機能がすべて搭載された夢のようなロボットを購入できるなら、いくらくらいで手に入れたいですか?」との質問では、約7割が『100万円以下(40.3%)』もしくは『いくらであっても購入しない(30.3%)』と回答した。
AIがもたらす功罪の両面を敏感に感じ取る若い世代
今回の調査結果にあるように、一般的にさまざまな分野で革新的な傾向を示すとのイメージが大きい若い世代が、AIに関しては意外にも保守的な態度をとっていることが分かった。その背景には、これから進学や就職をひかえる世代にとって、自分たちの仕事をAIに奪いかねないとの潜在的な懸念があるのかも知れない。
一方で、EC市場をはじめ、ネットの世界ではすでにAIが幅広く導入されている。それは、ビッグデータから顧客の消費動向を分析したり、パーソナライズされた商品の提示やプロモーションなどマーケティングの分野でも大きな威力を発揮しつつある。いずれにしろAIもコンシューマーにとって目に見える形でベネフィットを提供できるか否かが、広く社会に受け入れられていく上でのカギともなっていくのかも知れない。