若者は無料デジタルサービスが有料化したらどうするのか?【TesTee×MMD Labo共同調査】

株式会社テスティー(本社:東京都中央区、代表取締役:横江優希、以下「テスティー」)はMMDLabo株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:吉本浩司、以下MMDLabo)が運営するMMD研究所と共同で、12歳から18歳のスマートフォンを所有する中学生、高校生の男女6,958人を対象に2018年8月9日~2018年8月25日の期間で「中高生のスマートフォン利用状況調査」を実施し、その結果を公表した。

調査概要

「中高生のデジタルコンテンツの利用と消費調査」
・調査期間:2018年8月9日~2018年8月25日
・有効回答:6,950人
・調査方法:インターネット調査
・調査対象:12歳から18歳のスマートフォンを所有する中学生、高校生の男女

※調査レポートの百分率表示は四捨五入の丸め計算を行っており、合計しても100%とならない場合がある。

中高生のiPhone利用率は?

中高生のiPhone利用率は?

スマートフォンを所有する12歳~18歳の男女(中高生)6,958人を対象に、メインで利用しているスマートフォンについて聞いたところ、「iPhone」が74.2%、「Android」が21.9%と、iPhoneの利用率はAndroidの利用率の約3.4倍という結果になった。

年代別と性別のiPhone利用率は?

年代別と性別のiPhone利用率は?

これを性別、学生区分別に見てみると、男子中学生(n=928)は「iPhone」が50%、「Android」が43.8%、女子中学生(n=2,905)は「iPhone」が73.7%、「Android」が20.5%、男子高校生(n=525)は「iPhone」が67.2%、「Android」が31.4%、女子高校生(n=2,600)は「iPhone」が84.9%、「Android」が13.8%となった。中学生、高校生ともに、男性よりも女性の方がiPhoneの利用割合が高いことがわかった。

使っている無料アプリは?

使っている無料アプリは?

スマートフォンを所有する12歳~18歳の中学生、高校生の男女6,950人を対象に、無料で利用しているアプリやサービスについて聞いたところ(複数回答可)、利用上位3コンテンツは「SNSやLINE」が91.8%、「カメラ、画像加工」が86.3%、「音楽」が82.1%となった。

無料アプリ利用率(年代別・性別)

無料アプリ利用率(年代別・性別)

これを性別・学生区分別に見てみると、男子中学生(n=927)と男子校高校生(n=525)は「ゲーム」の利用率がもっとも高く、女子中学生(n=2,904)と女子高校生(n=2,594)は「SNSやLINE」の利用率がもっとも高かった。

無料サービスが有料化したらどうする?

無料サービスが有料化したらどうする?

さらに、現在無料で利用しているデジタルコンテンツが有料化したらどうするか聞いたところ、83.2%の中高生が「他の無料のコンテンツを探す」と回答し、13.9%の中高生が「有料になっても値段や内容によっては利用を検討する」と回答した。「その他」の自由回答では、『そのアプリを消す(14歳・女子中学生)』『親に相談する(16歳・男子高校生)』『払える値段なら利用するが払えない値段なら利用しない(17歳・女子高校生)』『そのアプリを低評価する(15歳・男子中学生)』という意見があがっていた。(※自由回答一部抜粋)

フリマアプリで稼いだ経験がある?その金額は?

フリマアプリで稼いだ経験がある?その金額は?

フリマアプリやネットオークション等で商品を販売してお金を稼いだ経験があるか聞いたところ、17.8%が「ある」と回答した。稼いだことがあると回答した1,239人に対して、1か月に稼いだ最高金額を聞くと、もっとも多かったのは「1,000円未満」で36.6%、項目中でもっとも大きい金額である「10,000円以上」は11.1%という結果になった。

デジタルコンテンツの購入経験はある?

デジタルコンテンツの購入経験はある?

AmazonのギフトコードやLINEのポイント交換などを除き、電子マネーや現金で有料デジタルコンテンツを購入したことがあるか聞いたところ、購入経験が「ある」と回答した人は14.0%、「ない」と回答した人は86.0%となった。

無料サービスに敏感な中高生

調査にあるように、中高生が利用しているスマートフォンは、iPhoneが74.2%、Androidが21.9%。女子高校生は84.9%がiPhoneを利用し、無料で利用しているデジタルコンテンツが有料化した場合、「他の無料コンテンツを探す」と回答した人は83.2%となった。

また、フリマアプリやネットオークションを使ってお金を稼いだ経験がある人は17.8%。そのうち、11.1%が「1か月に10,000円以上稼いだことがある」と回答。有料デジタルコンテンツの購入については14.0%が経験ありという結果になった。

中高生は、資金力があまり無いことあり、無料コンテンツを上手に活用していることが浮き彫りとなっている。一方で、フリマアプリやネットオークションの利用率はまだまだ多くはなく、この分野では中高生に関してもさらに伸びしろが大きいと言えるだろう。

有料デジタルコンテンツに関してもまだ利用率は低いが、中高生が使える月の金額を考えた時に、いかにコンテンツにお金を使う価値を見出してもらえるかについては、大いにハードルがあるかも知れない。したがってEC事業を考える上でも、中高生をターゲットとした場合、いかに無料のプラットフォームを活用した上で、訴求していくのかといった視点も引き続き重要と言えそうだ。