2019年:福袋も実店舗からネットへ【Criteo調べ】
Criteo(クリテオ、本社:フランス/社長:グレース・フロム、以下 Criteo)は、オンラインショッピングをした経験のある日本人401人を対象に、福袋をオンラインで購入することに関するアンケート調査を2018年末に行った。
2019 年元旦からの実際の EC 取引実績のデータと照らし合わせ、オンラインショッピングのトレンドを分析。その調査結果を発表した。
福袋の主戦場はオンラインへ。購買数・購入金額ともに上昇
お正月の風物詩とも呼べる福袋だが、Criteoの調べによると消費者の半分がオンラインで福袋を購入すると回答(オンライン・実店舗双方での購入意向も含める)。
売れ筋の福袋の平均金額は、実店舗では7,300円であるのに対しオンラインでは10,300円と、オンラインの方が約4割高めという結果に。
20〜30代はスマホから福袋を購入する傾向にあり、小売業者のスマホアプリによる販促活動が功を奏した結果となったようだ。
福袋を購入する理由は、オンラインでは「便利」「セレクション」といったキーワードが目立ち、実店舗では「つき合い」「日用品」といったキーワードが見られる。いずれも「お買い得」「お楽しみ」といったキーワードも見られるが、かつて呉服屋がはじめたといわれる福袋の在り方も大きく変わってきていることが伺える。
購入ピークは元旦
世界19,000社の広告主、数千のパブリッシャーと連携して膨大なデータ取得を可能とするCriteoで構築しているAI「Criteo エンジン」の分析によると、福袋のEC取引がピークを迎えたのは2019年元旦。
12 月のラスト2週間の平均に比べ 173%増を記録し、年末から福袋をオンラインで予約・購入する傾向は年々高まってはきているものの、元旦の購入にこだわる消費者は多いようだ。
ブラックフライデーを超える売上
オンラインでの福袋は、多くが11月頃に事前予約が可能となっている。
11月23日は欧米で年末商戦の皮切りと名高いブラックフライデー。2018年は日本国内でも大いに盛り上がり、10月の平均EC取引件数を31%上回っている。
ブラックフライデーに乗じて福袋の事前オンライン予約も増えてはいるものの、2019年元旦のEC売上比率は44%となり、ブラックフライデーに始まる年末商戦を制す形に。海外に比べて、福袋購入は日本人にとって一大イベントであることが伺える。
ECが文化を変える
福袋の起源は諸説あるが、江戸時代に呉服屋が始めたことが発端と言われている。
中身が見えないことで「お楽しみ」「新年の運試し」を意味しているところもあったと思われるが、近年は中身の見える福袋や、福袋の中身をその場で交換し合うなど、若者を中心に変化を遂げてきた。
今スマホネイティブと言われる世代を中心に、福袋はオンラインで購入するという文化に移行しつつある。