北國銀行、子会社がECモール事業参入。ECモールを通じて販路拡大

ECのミカタ編集部

株式会社北國銀行(頭取:安宅建樹)は、子会社の北國マネジメント株式会社(代表:鳥越伸博)がECモール事業を行うことについて、銀行法第16条の2第9項の規定に基づく認可を取得。ECモールの出店を通じて販路を広げる狙いだ。

ECモール事業とは

簡単に言えば、ネット上の商店街のようなものがECモール事業だ。複数の小売のネットショップを置くプラットフォームで、代表的なものは楽天やAmazonである。

企業がECモール事業をおこなうメリットとしては、以下の3点があげられる。

・集客力をあげられる
・商品別、カテゴリ別に整頓できる
・サイトをプラットフォームとして新規ビジネス展開も可能

北國銀行は、今回子会社の北國マネジメント株式会社がおこなうECモール事業への参入を、集客力アップにつなげる狙いで銀行法に基づく認可を取得した。

北國銀行のブランド力

企業がECモールに出店する最大のメリットとして、知名度の低い企業でもECモール事業のブランド力を借りることができるため、顧客に信頼されやすく販路を広げやすいという点が上げられる。

ということは、ECモール事業をおこなう企業側にはある程度のブランド力が求められる。
北國銀行のブランド力はどうか。

2018年10月末時点での日本経済新聞の調査によると、北陸3県に本社を置く企業のメインバンクのシェアは、1位が北陸銀行で26.3%、北國銀行は19.4%で2位という結果に。北國銀行の地盤は石川県であるが、福井や富山での営業を強化していることで、県外にも知名度を広げつつある。その子会社である北國マネジメントの展開するECモールともなれば、北陸を中心に出店企業が集まる可能性は高い。

また、北國銀行の地盤である石川県では、北陸新幹線の開業によって空洞化した地域の活性化や観光客のインバウンド消費を狙ったキャッシュレスカが促進している。ECへの抵抗が少ないこともプラスになるといえるかもしれない。

販路拡大を担うEC

ネットの世界は無限に広がる可能性を持っており、手軽で低コストであるために販路拡大に利用するにはもってこいだ。北國銀行はすでにシンガポールにも支店をもち、2019年1月にはバンコクでの営業も開始していることもあり、越境ECを展開する可能性も秘めている。

北國マネジメントでは、対面でのサポートにより企業の作業負担を軽減するとともに、ECモール出店にかかるコストを安価に抑えサービス提供することで、販路拡大を支援する。なお出店企業の募集開始は1月中に、モールのオープンは4月中を予定しているとのことだ。

ECの力を借りてどのくらいのスピードで、どこまで地場企業の販路を拡大できるのか。今後の動きに注目だ。


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