Amazon、楽天、ヤフーの動向調査を実施。3大モールで生き抜く戦術とは【サヴァリ調べ】
ネットショップの運営支援サービスを展開しているサヴァリ株式会社(以下、サヴァリ)は、EC事業関係者に向け、2018年楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazonのジャンル別トレンド分析資料「2018年 楽天市場・ヤフーショッピング・Amazonジャンル別市場動向資料」をリリース。2017年版では楽天市場とYahoo!ショッピングのみであったが、2018年版ではAmazonの動向も追加されたということで、それぞれ資料の一部を紹介していこうと思う。
楽天市場は楽天直販系店舗が売上高を牽引
楽天の2018年度(2018年1〜12月期)、国内EC流通総額は前期比11.2%増の3兆4310億円に成長。楽天市場では楽天24・爽快ドラッグ・ケンコーコムを中心とした楽天直販店(RakutenDirectなど)の流通高が全体を牽引したという。
サヴァリの調べによれば、楽天市場内各ジャンルのレビューTOP店舗はその多くをショップ・オブ・ザ・イヤー受賞店舗が占め、設立10年以上の店舗が多いという。その一方で、楽天市場全体をみると、出店している約9割はこの10年強で開店をしており、競争の激化がうかがえる。
Yahoo!ショッピング、3大モールの中で伸び率TOPへ
Yahoo!ショッピングでは取扱高が前年比123%の6300億円に成長。全体のEコマース取扱高は2.1兆円となるなど、グループ全体で大きく伸長しており、伸び率は3大モールの中で一番であった。
今回の調査では、50万店舗あると言われているストア数のうち、66,000ストア前後にリーチ。レビューTOP10には楽天市場同様に爽快ドラッグやケンコーコムが上位に食い込んでいる。
しかし、オーガニックサイバーストアを覗くと、アイテム数の多いショップが目立ち、Yahoo!ショッピングのTOP30と楽天市場のTOP30を比較したところ、Yahoo!ショッピングの方が商品数が多い傾向が見られる。
着実に成長するAmazon
Amazonの日本事業の流通総額は公表されていないが、サヴァリでは約2.4兆円と推測。Amazonの報告書によれば、2017年と比較して約16%伸長しており、着実な成長が伺える。
また、AmazonでのレビューTOP10では、中古書籍及びCD、DVDなどのメディア関連が非常に多い為、除外して集計。ホビー/PC周辺機器に偏りが見られ、逆に食品/コスメなどはほとんど見られないようで、これはTOP30に範囲を広げたとしても同様であった。
戦略・戦術の構築にはまず情報収集を
資料の中でサヴァリは3大モールの動向としてはモール自体が直販する構成比率がたかまっていることを指摘。昨今、メーカー直販の店舗比率も高まっているということで、仕入れ型のネットショップでは一部の特化型のロングテール店舗を除いては今後さらに厳しい戦いが続くと予想している。
ECをビジネスとして始める際、「まずはモールから」というEC事業者は多いが、出店しているモールの動向や消費者のトレンドなどを踏まえ、戦略を立てなければその中で生き残るのは難しいと言えるだろう。
「2018年 楽天市場・ヤフーショッピング・Amazonジャンル別市場動向資料」では各モールの概況の他、カテゴリごとの店舗数分析やレビュー分析もまとめられているので、ぜひ参考にしてみてはいかがだろうか。
<調査項目>
1-1 [楽天市場2018年の概況]
1-2 [カテゴリごとの店舗数分析]
1-3 [カテゴリ毎レビュー分析]
1-4 [レビュー数TOP店舗]
1-5 [店舗開設年分析]
1-6 [受賞店舗分析]
2-1 [ヤフーショッピング2018年の概況]
2-2 [ショッピングカテゴリ毎の店舗数分析]
2-3 [ショッピングカテゴリごとのレビュー分析]
2-4 [レビュー数TOP店舗]
3-1 [Amazon2018年の概況]
3-2 [カテゴリごとのセラー数分析]
3-3 [レビュー数TOP店舗]
~総括~