Amazonが2019年第3四半期の決算を公表 売上24%増ながらプライムへの投資が純利益を圧迫

ECのミカタ編集部

Amazonは2019年第3四半期の決算(7月1日~9月30日まで)を発表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。(米国Amazon.comのプレスを翻訳した内容を基にしています)

純利益については26%減

Amazonが公表した最新の決算となる2019年第3四半期(7月1日~9月30日まて)の決算については次のような結果だった。売上高については699億8100万ドル(前年同期比24%増)で、純利益については26%減の21億3400万ドル(1株当たり4ドル23セント)となった。

また同社が注力しているクラウドで提供されるインターネットインフラサービスであるAWSについては、売上高が89億9500万ドル(35%増)、営業利益は22億6100万ドル(9%増)となった。さらに広告を含む「その他」の分野の売り上げは35億8600万ドル(45%増)だった。

プライムの翌日無料配送が売上を後押し

同社のジェフ・ベゾス氏(アマゾン創業者兼CEO)は今回の決算発表に際して次のように述べている。

「私たちはプライム会員にとって25回目のホリデーシーズンを最高のものにするために準備しています。何百万もの製品を無料翌日配達で利用できます。お客様からはPrimeの配送期間である2日間から1日間への短縮に対する支持を得ています。今年はすでに翌日無料配送で数十億のアイテムの注文がありました。これは大きなかつ長期的な視野に基づいた投資であり、顧客にとっての最適なものとなります。またこれらの製品は顧客に非常に近いフルフィルメントセンターから出荷されるため、最速の配送速度で発生する二酸化炭素の排出量は最も少なくなります。すべてのチームがこのホリデーを顧客に提供するのを助けてくれたことに心から感謝します」

AWSは成長が鈍化

今回の四半期の中にはAmazonが行う年間の中でも指折りのショッピングイベントであるプライムデーが開催された。イベント自体は売り上げを見ても好調のうちに幕を閉じたが、CEOであるジェフ氏も述べているように、翌日無料配送を実現するために多額の投資をしており、それが純利益を圧迫したようだ。

またAWSについても売り上げは引き続き伸びているものの、営業利益の成長率は鈍化と言える結果となっている。総じてECプラットフォーマー大手として引き続き決算の上でも存在感を示しているものの、破竹の進撃とは言い切れない内容となっており、ホリデーシーズンを前に今後どのような推移を辿るか、注目と言えそうだ。


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