ヤマト運輸グループが経営体制を再編 現行8社を『ECなど4事業本部+4機能本部』体制へ

ECのミカタ編集部

ヤマトホールディングス株式会社は、取締役会においてヤマト運輸株式会社などグループ会社8社を吸収合併および吸収分割して、同社を純粋持株会社制から事業会社とする経営体制の再編を実施することを決議した。

2021年4月1日付で移行

ヤマトホールディングス株式会社は、取締役会において2021年4月1日付でヤマト運輸株式会社などグループ会社8社を吸収合併および吸収分割して、同社を純粋持株会社制から事業会社とする経営体制の再編を実施することを決議した。

なお吸収合併および吸収分割は、100%子会社を対象とする簡易吸収合併および簡易吸収分割となるとしている。

ECなど4事業本部と4機能本部へ再編

同社はグループ経営体制再編の目的として次のように述べている。ヤマトグループは、現中期経営計画「KAIKAKU2019 for NEXT100」の成果と課題、外的環境の変化を踏まえ、今後の同社グループにおける、中長期の経営のグランドデザインとして経営構造改革プラン「YAMATO NEXT100」を策定した。
 
同プランに基づき、現在の機能単位の部分最適を、顧客セグメント単位の全体最適な組織に変革し、経営のスピードをより速めるため、2021年4月、現在の純粋持株会社である同社が、グループ会社8社を吸収合併および吸収分割することにより、リテール・地域法人・グローバル法人・EC の4事業本部と、4つの機能本部からなる事業会社に移行するという。

グループ経営体制再編の概要

[1]
純粋持株会社である同社が、ヤマト運輸株式会社、ヤマトロジスティクス株式会社、ヤマトグローバルロジスティクスジャパン株式会社を含む100%子会社7社を簡易吸収合併するとともに、100%子会社のヤマトシステム開発株式会社の事業の一部を簡易吸収分割により承継することにより事業会社となる。

[2]
事業会社となった同社が、新たな経営体制である4事業本部および4機能本部を構築する。

ⅰ.同社がヤマト運輸株式会社、ヤマトロジスティクス株式会社、ヤマトグローバルロジスティクスジャパン株式会社等の各事業を再編し、リテール・地域法人・グローバル法人・ECの顧客セグメント単位の4事業本部を構築する。

ⅱ.事業本部の競争優位の源泉となる各機能の開発と運営、および集約する管理間接業務や調達業務の標準化、効率化を担う4機能本部を構築する。

ⅲ.事業会社へ移行後も、経営の監督と執行の分離を明確にすることで、経営の透明性、健全性のためのガバナンスを引き続き強化し、企業価値、株主価値の更なる向上に努めます。執行については、事業会社体制で経営と現場の距離を縮め、意思決定の迅速化を図るとともに、権限・責任の範囲を明確化する。

なお同社は、今回の吸収合併および吸収分割は完全子会社との吸収合併および吸収分割であり、連結業績に与える影響は軽微だとしている。

続く抜本的改革の余波

ヤマトホールディングスについては2019年10月に、宅配便の取扱量が低迷していることなどを理由として2020年3月期の営業利益予想を下方修正していた。これは大手ECモール商品の配送からの撤退や、社内の福利厚生の拡充および宅配料金の値上げなど抜本的な社内体制とサービス体制の改革の余波とも見ることができる。

こうした状況を踏まえて再編へ向けた今回の決議に至ったとの観測も可能だ。宅配はECにおけるラストワンマイルを支える欠くことのできない存在だ。その業界におけるトップランナーであるヤマト運輸はリーディング企業であり続けるために今まさに産みの苦しみの中にあるのかも知れない。


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