インテージがEC市場動向の把握などに利用できるECパネルをリニューアル
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩、以下:インテージ)は、ECパネルデータサービスをリニューアルの上リリースした。
国内EC市場の動向を把握する
同サービスでは、多くの国内ECサイトより収集している販売実績を集約し、国内EC市場の規模を推計している。カテゴリーごとの規模、メーカーシェアや商品シェアなどを月次トレンドでご覧いただくことができ、国内EC市場の市場把握などに利用できる。
今回のリニューアルでは、データの最小粒度である“商品(JAN)”の特定強化を行ったそうだ。その結果、国内EC市場における商品動向やメーカー動向等をより実態に近い状態で把握できるようになったという。また対象カテゴリーも拡大している。
JANコードで管理されていない商品にも付与できる
同社ではリニューアルの背景として次のように述べている。
「国内EC市場は年々拡大しています。その中で、インテージは国内EC市場の規模推計に取り組み、2017年に前身サービスをリリースしました。その際の最大の課題が『商品(JAN)の特定』であり、これまで本課題への取り組みを進めてまいりました。スーパーマーケットやドラッグストアなどのいわゆるリアル店の商品販売は、主にJANコードで管理されます。
JANコードがわかればインテージの保有する商品マスタと紐づけることで商品内容を詳細に把握することができます。一方で、ECでの商品販売は、JANコードで管理されていない場合も多く、すなわち商品内容を把握することが難しくなります。よって、『商品(JAN)の特定』を強化する必要がありました。今回のリニューアルでは、商品名称からJANコードを特定する技術を導入し、JANコードで管理されていない販売実績に対し、一定のJANコードを付与することを実現しています」
国内最大のデータベースを目指す
同社は今後の展開として、商品(JAN)特定の技術を向上させ、販売実績におけるJAN付与率の向上を進めるとともに、対象カテゴリーの拡大を進めて行くとしている。
その上で、近々にSRI®(全国小売店パネル調査)のリアル店市場の推計データとの統合を行い、リアル店市場とEC市場をまとめて活用できる国内最大のデータベースへと発展させて行く予定だともしている。
年々、EC市場は拡大しており、そこでの販売動向をよりリアルに把握するのは容易ではない。同社の新しいECパネルでは、この点が大きく改善されており、精度向上によるデータベースとしての有用性もさらに高まることになりそうだ。