2020浸透するキャッシュレス決済 ゼネラルリサーチが「キャッシュレス決済に関する調査」を実施

ECのミカタ編集部

ゼネラルリサーチ株式会社(代表取締役:五條 寿朗、本社:東京都渋谷区)は、「キャッシュレス決済」に関する調査を、全国20代〜60代のキャッシュレス決済ユーザーを対象に実施し、その結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

[調査名]
「キャッシュレス決済」に関する調査

[調査期間]
2020年1月16日(木)~ 2019年1月18日(土)

[調査方法]
インターネット調査

[調査人数]
1,060人

[調査対象]
全国20代〜60代のキャッシュレス決済ユーザー

[調査主体]
ゼネラルリサーチ

キャッシュレス決済における利用者や利用率は?

今回の調査ではキャッシュレス決済を利用している人の割合は8割以上(82.8%)となり、多くの方が現金以外での支払い経験があることが分かった。

さまざまな決済方法が挙げられたが、決済方法によっては年代によって利用率に変化があることが見える。クレジットカードでの決済は年齢が上がるほど利用率は高まり、反対に20代の利用率は60代に比べて20ポイント程下がっていた。

同社はその背景としてクレジットカードの利用は審査を必要とするため、年代による所持率そのものが違うということが考えられるとしている。また、家計を管理する際は現金に比べてクレジットカードによる決済の方が分かりやすいという利点から、年代が上がるにつれ利用率が高まっていると推察している。

次に、近年キャッシュレス決済でシェアを伸ばしているQRコード決済に注目してみると、PayPay(ペイペイ)、LINE Pay、メルペイなどは年代が若くなるにつれて利用率が上がっていることが分かった。QRコード決済はスマホなどのアプリを通して決済することや、若い世代は情報の伝達が早い傾向にあるため、スマホの操作に抵抗の無い世代ほどこのようなサービスを利用しているのではないかとしている。

キャッシュレス決済を利用し始めたきっかけは?

「キャッシュレス決済を利用し始めたきっかけを教えてください」と質問したところ、「支払いが便利だから」と「ポイント還元が魅力的だから」といった回答が中心に挙がったが、男性は支払い時の利便性を求め、女性は支払い時のポイント還元を求めていることが分かった。この結果は、家計における支払いの実権を、男性と女性でどちらが握っているかといったことにもつながりそうだ。

ポイント還元事業の終了時期を知っている?

前述のキャッシュレス決済を利用するきっかけとして「ポイント還元が魅力的だから」という回答が上位に挙げられたが、政府主導のポイント還元制度は2020年6月で終了となる。

そこで「キャッシュレス決済によるポイント還元が2020年6月で終了することはご存知でしたか?」と質問したところ、8割近くの方が『はい(78.2%)』と回答したが年代別に差があることが分かった。

60代の9割近くが6月で終了することを知っているのに対し、20代では6割台と大きな開きがあった。キャッシュレス決済に関連した情報は主にニュース番組やニュースサイトなどで取り扱われることが多く、そうしたメディアをよく利用したり、情報に関心が高かったりする世代による認知度が高いという結果になったようだ。

また「ポイント還元が終了しても利用し続けますか?」と質問したところ、9割近くの方が「はい」(86.3%)と回答し、「いいえ」(13.7%)という回答に大きな差をつける結果となった。

利用し続ける理由としては、ポイント還元事業の開始前からキャッシュレス決済を利用していたり、決済時の利便性を感じているといった意見が多数を占めていた。

反対に利用しなくなる理由としては、キャッシュレス決済におけるポイント還元を主な目的にしていたり、決済方法を不便に感じているなどの意見が多く挙げられた。

キャッシュレス社会は是か非か?

「キャッシュレス社会は良いと思いますか?不安に思いますか?」と質問したところ、およそ7割の方が「良いと思う」(69.0%)と回答する結果になった。

また「キャッシュレス社会で不安に思うことを教えてください」と質問したところ、「個人情報の流出」(43.3%)という意見が最も多く、次いで「不正利用」(19.8%)、「無駄遣い」(16.5%)、「規格がバラバラ(店舗ごとに利用できる決済方法が違う)」(14.6%)と続いた。

さらに「今後決済はどちらを中心に行いますか?」と質問したところ、7割近くの方が「現金以外の決済方法」(67.0%)と回答する結果になった。

より身近になるキャッシュレス決済

同社では調査結果を受けて次のように述べている。

「東京オリンピック・パラリンピックの終了後は公共事業やインバウンドの減少による景気の冷え込みが懸念されており、対策のひとつとして今回調査した『キャッシュレス決済』が注目されています。その中でもQRコード決済、特にPayPay(ペイペイ)利用者の増加は著しく、2月1日から2月29日までの期間にかけては提携している飲食店を利用することで40%相当のポイントが還元されます。こうしたポイント還元のキャンペーンを大々的に行うことにより、これまで現金での支払いが多かった方に対し、キャッシュレス決済がより身近になることでしょう」

同社も述べているように2019年はキャッシュレス決済が普及し、各サービス提供事業者においてさまざまなポイント還元キャンペーンも実施された。こうした背景には、2019年10月1日の消費税率引上げに伴う消費の冷え込みを抑えるべく、一定期間に限って中・小規模事業者によるキャッシュレス決済を使ったポイント還元等を支援する「キャッシュレス・ポイント還元事業」を日本政府が行ったことも挙げられる。

さらに政府は現金との支払い比率を2025年にはキャッシュレス決済40%を目標とし、将来的には80%を目指している(経済産業省:「キャッシュレス・ビジョン」より)。また日本がキャッシュレス決済を推進する理由は他にもあり、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを踏まえて、決済の利便性・効率性を上げてインバウンドの消費拡大を図ったり、ビッグデータの利活用、資金の流れを明確化することも目的となっている。

そのような政府の思惑もある中でキャッシュレスサービスも乱立してきたが、同市場のすう勢もようやく見えて来たところだ。セキュリティ対策の強化や、消費者そしてEC事業者をはじめとした導入する側にとって、より利便性の高いサービスの構築が望まれるところであるが、調査からは一般のユーザーにとって、キャッシュレス決済が比較的ポジティブにとらえられており、その浸透も進んでいる現状が浮き彫りとなったようだ。


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