10代の6割以上が毎日動画を視聴・Youtubeが安定の強さ ジャストシステムが『動画&動画広告月次定点調査 2019年総集編』を公表

ECのミカタ編集部

株式会社ジャストシステムが運営する、マーケティングリサーチに関する情報サイト「Marketing Research Camp(マーケティング・リサーチ・キャンプ)」では、全国の17歳から69歳の男女1,100名を対象に『動画&動画広告月次定点調査』を、2017年6月から毎月1回実施している。

今回、2019年1月から12月までの調査データをまとめて分析し直し、その内容を『動画&動画広告月次定点調査 2019年総集編』 として公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

[調査名]
『動画&動画広告月次定点調査』

[調査期間]
2019年1月~2019年12月の間、毎月1回実施

[調査対象]
Fastaskのモニタのうち、17歳から19歳の男女50名ずつ、加えて20歳から69歳までを10歳ごとに、男女100名ずつ割り付けて回収(合計1,100名)。

[調査方法]
セルフ型ネットリサーチ Fastaskでのアンケート調査

10代の6割以上が「毎日、動画コンテンツを視聴」

10代の6割以上が「毎日、動画コンテンツを視聴」

「毎日、動画コンテンツを視聴している」と回答した人の割合は、2017年12月度調査では22.1%、2019年12月度調査では31.6%と、この2年間で9.5ポイント伸長した。

2019年12月度調査で「毎日、動画コンテンツを視聴している」人の割合を年代別で見てみると、10代(63.0%)、20代(43.5%)、30代(29.5%)、40代(24.5%)、50代(28.0%)、60代(17.0%)だった。10代の6割以上が、毎日、何らかの動画コンテンツを視聴していることになる。

また「週に1回以上、動画を視聴する」人のうち、「1日あたり平均60分以上、動画コンテンツを視聴する※1」人の割合は、2019年12月度調査において34.8%だった。2017年12月度調査(26.7%)と比較すると、8.1ポイント増加した。

※1:「60分以上、90分未満」「90分以上、120分未満」「120分以上」と答えた人の合計。

動画プラットフォームは「YouTube」が安定した強さ

動画プラットフォームは「YouTube」が安定した強さ

2019年12月度調査において、「1週間に1回以上、動画を視聴する」と答えた人のうち、最も多くの人が「普段、動画コンテンツを視聴するプラットフォーム」として挙げたのは「YouTube」(87.4%)、続いて「Twitter」(33.1%)、「Instagram」(26.2%)だった。

2017年12月度調査では、やはり「YouTube」(89.2%)が最も多く、次いで「Twitter」(31.1%)、「LINE」(22.5%)だった。「Instagram」は21.8%だった。この2年間、「YouTube」は突出して動画プラットフォームとして利用率が高いことがわかった(いずれも複数回答あり)。

また「動画コンテンツを投稿する」※1人の割合は、2019年12月度調査において34.8%で、2017年12月度調査時(29.0%)と比べて、5.8ポイント増加した。2019年12月度調査で「動画コンテンツを投稿する」人を男女別に見てみると、男性は38.4%に対し、女性は30.9%だった。男性の方が動画コンテンツの投稿に積極的であることがうかがえる。

※ 「週に1回以上、動画を視聴」し、「LINE、Facebook、Instagram、Twitter、MixChannel、Snapchat、SNOW、TikTokのいずれかで普段、動画コンテンツを視聴している」と答えた人のうち、「動画コンテンツをよく投稿する」「動画コンテンツをときどき投稿する」と答えた人。

ライブ動画視聴経験がある10・20代の3割以上が「自身でも配信」

ライブ動画視聴経験がある10・20代の3割以上が「自身でも配信」

ライブ動画の視聴経験者のうち、「ライブ動画を自身でも配信する※1」人の割合は、2017年12月度調査では16.0%、2018年12月度調査では16.8%、2019年12月度調査では19.0%で、年々増加傾向にあった。

2019年12月度調査において「ライブ動画を自身でも配信する」と答えた人の割合を年代別で見てみると、10代(36.7%)、20代(36.0%)、30代(12.3%)、40代(9.8%)、50代(6.5%)、60代(6.1%)だった。10代と20代はいずれも3割を超えた。

※1 ライブ動画を「よく配信する」「ときどき配信する」と答えた人。

SNS動画広告のエンゲージメント率が上昇も50代のみ低下

SNS動画広告のエンゲージメント率が上昇も50代のみ低下

SNSやキュレーションアプリのタイムラインに配信される動画広告のエンゲージメント率※について、2017年12月度調査と2019年12月度調査を年代別に比較したところ、10代は34.2%(2017年12月度調査)、38.6%(2019年12月度調査)、20代は29.4%、44.2%、30代は21.8%、25.4%、40代は14.5%、16.9%、50代は17.2%、10.3%、60代は12.4%、13.8%だった。

この2年間で、50代のみ、SNSやキュレーションアプリのタイムラインに配信される動画広告に対するエンゲージメント率が下がった。

※ このタイプの動画広告を見かけ、「購買やクリックなど何らかの行動に繋がった」「その内容に興味を持った」と答えた人の合計。

まとめ

調査結果にあるように、10代の6割以上が「毎日、動画コンテンツを視聴」し、3割以上が、「1日平均60分以上、動画コンテンツを視聴」していた。動画プラットフォームは「YouTube」が引き続き1強で、動画コンテンツを「投稿する人」は、女性より男性の方が多かった。

また20代の6割に、ライブ動画の視聴経験があり、ライブ動画視聴経験がある10代、20代の3割以上が「自身でも配信」していた。最も動画広告を見かけるのは「Youtube」で、10代は「Instagram」、20代~30代は「Twitter」でも動画を視聴する傾向があった。さらにSNS動画広告のエンゲージメント率が上昇するも50代のみ低下していた。

このように幅広い年齢層、特に若い世代が日常的に動画を視聴している様子が浮き彫りとなったようだ。より大容量のモバイル通信が可能となる5Gサービスが本格的に開始されれば、さらに動画は身近なものとなり、ライフスタイルの中に浸透することにもなりそうだ。ECにおけるマーケティングやプロモーションを考える上でも、動画の重要性は増すことになるだろう。


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