【新型コロナ】中国で激増する日本商品の“越境EC巣ごもり消費”取引高260.6%増・注文件数403.1%増に

ECのミカタ編集部

JC Connect株式会社(以下、 JCC)は、新型コロナウイルス問題発生以降の中国向け越境ECにおける商品販売状況について社内調査を実施した。また中国向け越境ECサイト構築サービスの割引提供を開始したことをあわせて公表している。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

広がる新型コロナ感染拡大と“越境EC巣ごもり消費”

JCC社は、新型コロナウイルス問題発生以降の中国向け越境ECにおける商品販売状況について社内調査を実施した。また今回の調査結果をうけ、同感染症の拡大により影響を受けている事業者向けに、中国向け越境ECサイト構築サービスの割引提供を開始している。

同社では新型コロナウイルスが全世界で猛威を振るい、多くの国では経済活動や生活そのものに大きなダメージを与えてえる中、中国では在宅率が高まり、越境ECで日本の商品を購入する動きが活発となっていることを背景に調査を行ったという。

取引高260.6%増・注文件数403.1%増

取引高260.6%増・注文件数403.1%増

JCCが運営する中国越境EC構築支援サービス「ShopCN(ショップシーエヌ)」における利用企業全体の販売状況を調査したところ、今四半期(2020年1月から2020年3月)は前四半期(2019年10月から2019年12月)比で取引高220.5%増、注文件数206.5%増、前年同期比では取引高260.6%増、注文件数403.1%増で推移する見込みとなった。

なかでも化粧品や美容関連商品、販売数量に限りのあるアニメ関連商品の売れ行きが好調で、中国政府によって海外への団体旅行が規制された1月27日以降からは特に越境ECサイトで日本製品を購入する動きが拡大している。また外出規制による在宅時間の増加に伴い、ネットショッピングに充てる時間が増えたことも取引増に寄与したものと考えられるとしている。

日本の事業者支援プランを用意

同社ではこの結果を踏まえ、新型コロナウイルスにより深刻な影響を受けている企業への支援策として、中国向け越境構築支援サービス「ShopCN(ショップシーエヌ)」の初期費用特別割引にて導入できるプランを準備している。

従来220万円(税別)で掲載審査から店舗制作、商品登録、翻訳、決済アカウント登録までを提供してきたが、今回の割引プランによって140万円(税別)で同様のサービスを利用できるという。なお同割引プランについては、限定10社、4月末を目途に申し込みを締め切る見込みとのことだ。

日本でも国民的コメディアンが新型コロナ肺炎によって逝去するなど感染拡大が広がっている。世界的な影響が広がる中で、今回の同社による調査では中国において日本商品を買い付ける越境EC消費がむしろ加速していることが浮き彫りとなった。リアルでの消費が落ち込む中で、まさにECの持つ力が有事において発揮されていることになるだろう。


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