ECサイト制作は難しくない?方法・流れ・必要なものを解説!
ECサイトを開設したい、という意思があるにも関わらず、「何だか難しそうだ」という理由で、実際に行動に移すことを躊躇する人は少なくありません。しかし、実はECサイト自体はショッピングカートを利用することで、気軽に制作できてしまいます。この記事では、ECサイトを制作する方法や実際の制作の流れ、必要なものなどについて解説します。
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ECサイトの制作方法は複数ある
ECサイトの制作方法は複数あり、それぞれに長所と短所があります。売上規模や扱う商品の量などに合わせた方法を選びましょう。
【個人・小規模法人向け】ASP
ASPは、「アプリケーション・サービス・プロバイダ」の略称で、ソフトウェアを実行するためのプログラムをインターネット上に置くことで、インターネット回線を通じてソフトウェアを利用できるようにする仕組みを言います。ECサイト制作の際には、この「ASP」を利用することで誰でも簡単にECサイトを開設することができます。
個人でECサイトを始めるならば、まずはASPの利用から始めるのがおすすめです。なお、ASPはBASEやSTORESといった無料のサービスとShopifyやfutureshopといった有料のサービスが存在します。無料ASPは決済手数料の3%~5%を、ASPの提供業者が得ることで運営が成り立っています。ECサイトの運営はかなり大変な作業であるため、初めてECサイトを開設するならば、無料のASPを利用することをお勧めします。
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【小規模~
大規模法人向け】オープンソース
オープンソースは、プログラムのソースコードが公開されているソフトウェアです。すぐに利用可能なASPと異なり、自分でソフトウェアを動かすためのサーバーを用意する必要があります。実店舗で例えるならば、空き部屋を借りて、そこにレジなどを設置して店舗とするイメージです。ここで言う空き部屋がサーバーで、レジがオープンソースのECソフトウェアです。
オープンソースの強みは、ソースコードが公開されていることにあります。このソースコードは書き換えて利用することが可能なため、ASPよりも自由度が格段に上がります。ただしソースコードの書き換えにはある程度の知識が必要になるほか、書き換えることで発生したバグは書き換えた利用者側に責任があります。サーバーに加えて、セキュリティの確保も自前で用意しなければなりません。ASPで物足りなくなってきた際に、しっかりと知識をつけ、リスクがあることを覚悟した上で利用することをおすすめします。
【中企業以上向け】パッケージ
パッケージは、ECサイトに必要な機能をまとめてパッケージ化したソフトウェアです。サーバーにインストールした上で、各種カスタマイズを施すことで、様々な機能を備えたECサイトを作ることができます。また、他のシステムとの連携も考えられており、ECサイトで受けた注文を受注システムに送信する、ECサイト上の決済を元に会計システムが仕訳を切る、などの運用が可能となります。
このレベルになると、個人での導入はコスト面などから見て現実的ではありません。初期費用が100万円を超えることもあるため、中規模以上のECサイトで初めて導入が検討されることになります。
【大企業向け】フルスクラッチ
まず、「どんなECサイトを作りたいか」を決めます。具体的には、扱う商品は何か、誰に対して売りたいのか、といったことを検討します。これによって、サイトのデザインや必要な機能といった大まかな方向性を確定させます。サイトのコンセプトを固めることで、機能やデザインの方向性も定めることが可能です。まずはコンセプトを固めて、企画書やRFP(提案依頼書)の形にまとめましょう。
ECサイトで最低限必要な機能としては、商品ページと決済システムです。これに加えて、例えばSNSでの拡散を狙いたい場合は各種SNSのリンクボタンを用意する必要がありますし、商品が大量にある場合は目的の商品を探しやすくするために検索機能や絞り込み機能が必要になります。ECサイトの規模や扱う商品に合わせて、必要な機能を洗い出していきましょう。
ECサイト制作の流れ
ECサイトを制作する上での大まかな流れについて説明します。
コンセプトの決定・必要機能の洗い出し
まず、「どんなECサイトを作りたいか」を決めます。具体的には、扱う商品は何か、誰に対して売りたいのか、といったことを検討します。これによって、サイトのデザインや必要な機能といった大まかな方向性を確定させます。サイトのコンセプトを固めることで、機能やデザインの方向性も定めることが可能です。まずはコンセプトを固めて、企画書やRFP(提案依頼書)の形にまとめましょう。
ECサイトで最低限必要な機能としては、商品ページと決済システムです。これに加えて、例えばSNSでの拡散を狙いたい場合は各種SNSのリンクボタンを用意する必要がありますし、商品が大量にある場合は目的の商品を探しやすくするために検索機能や絞り込み機能が必要になります。ECサイトの規模や扱う商品に合わせて、必要な機能を洗い出していきましょう。
ASPの登録・制作会社への依頼
コンセプトやデザインの方向性、必要な機能が固まったら、実際にECサイトを制作します。ASPでECサイトを作る場合、使用するASPを選びます。ASPによって何ができて何ができないかが異なりますので、最初に決めた要件に合わせて機能の有無を比較し、最適なASPを選びましょう。また、使用するASPが明確でない場合、自身で選択するのではなく制作会社と一緒に選ぶのがおすすめです。ASPの機能は日々追加されており、1EC担当者が全ての情報にキャッチアップすることは難しいためASPの情報を持っている制作会社に相談してどのASPを使用するか決めましょう。
パッケージを使用してECサイトを作る場合は、一つのシステムを構築するレベルの大規模な作業が要求されます。このため、制作会社に依頼して作って貰う必要があります。依頼の流れとしては、RFPを複数の会社に提出して、見積書を出してもらい、各社の見積を比較した上で依頼する制作会社を決定し、正式に依頼を行います。後は、制作会社と要件定義、設計を行った上で、実際にECサイトを制作してもらいます。依頼の際には、要件をきちんと伝え、わからないことがあれば先方に聞くようにしましょう。
デザイン設計・コーディング
ECサイトの制作を依頼する制作会社が決まったら、デザイン設計を行います。その後、出来上がったデザイン設計をもとにコーディング作業を行います。デザイン設計では、これまでで決めたコンセプトやそれに基づくEC事業の戦略を実現できるデザインにするために制作会社と進めていきます。ただ、キレイな見栄えが良いECサイトを制作すれば商品が売れるわけではないため、自社のコンセプトを実現できるのか慎重に進める必要があります。デザイン設計では、基本としてTOPページやカテゴリページ、商品ページがを用意し、必要に応じてオファーページやコンテンツページなどを用意していきましょう。
商品の登録・テスト
ECサイトが完成したら、商品を登録します。ASPを使用する場合、この作業に最も時間と労力をかける必要があります。商品登録を行う上では、文言の記述や商品の写真が売上を左右するためです。購買意欲をそそる写真や、宣伝文句を考えて登録するようにしましょう。
商品の登録が終わり、オープンする前に行うべき作業がECサイトのテスト注文です。テスト注文は、「購入者」目線と「販売者」目線の2つの切り口で行うことをおすすめします。また、このテストを利用して、実際にECサイトで注文が行われた時の流れを確認すると、いざ実際の運営中に注文が来ても慌てること無く対応することが可能です。なお、大規模なECサイトを運営する場合は、担当スタッフにECサイトの運営について必ず教育を行うようにしましょう。
事前準備が整ったら、いよいよECサイトをオープンし、運用を開始します。SNSなどを活用して、オープンしたことを宣伝するなど、広報にも力を入れましょう。" 運用まで見据えたECサイト制作に必要なもの この段落では、ECサイトを制作し、継続して運用していくために必要なものを説明します。
サーバーやドメイン取得
インターネット上でECサイトを開設する上では、サーバーが必要になります。ASPを使用する場合は、ASPのサービスの中にサーバーも含まれているため、意識する必要はありません。パッケージによる導入を行う場合は、サーバーを用意した上でそこにECサイトを作る必要があります。サーバーを用意する方法としては、クラウドサーバの契約や、自社サーバーの構築などがあります。サーバーの準備においては、堅牢なセキュリティを持っていることと、パッケージのインストールが可能であることの2点を考慮しましょう。また、独自ドメインを取得すると、SEO対策になるなどのメリットがあります。
決済手段
ECサイトは、オンライン決済を行う関係上、専用の口座と決済方法を用意する必要があります。銀行決済やクレジットカード、コンビニ決済、電子マネーや代引き制度など、様々な決済方法があります。クレジットカードによる決済は便利な反面、利用料がかかります。最初はコストを抑えた決済方法を揃えて、売上の充実に従って決済方法を増やしていくようにしましょう。ユーザーが使いたい決済方法がない場合は客離れを起こすことがあるので、最終的には様々な決済方法を充実させることになります。
セキュリティ
ECサイトでは、顧客の住所やクレジットカードなどの個人情報の送受信を伴うため、セキュリティには通常のサイト以上に慎重な取り扱いが求められます。ユーザーが安心して購入できるように、サーバーやパッケージソフトのセキュリティをしっかりと整えておきましょう。利用しているサービスやサーバーにセキュリティホールが発見された場合は、すぐにサービスを停止してアップデートを待つなど、普段からの情報収集と迅速な行動が必要になります。また、ECサイト上の個人情報を扱うページをSSL化する、決済画面ではクレジットカードのセキュリティコードを入力させるなど、盗聴や不正使用の防止にも気を配るようにしましょう。
ECサイトに登録する商品情報
「ECサイト制作の流れ」の段落でも説明しましたが、ECサイトに登録する商品情報は売上を左右する要素です。ECサイトでは実店舗の販売と異なり、商品を直接手にとって確認するという行動ができません。そのため、商品の写真は必須です。できる限り様々な角度から写真を撮り、手に取らずとも商品の構造がわかるようにしましょう。また、商品情報を全て登録した後は、ユーザーの購買意欲を刺激する説明文にするための推敲を行うことをおすすめします。
受注管理システム
ユーザーと取引を行う際に、発送忘れや入金ミスなどのトラブルを防ぐために、受注管理システムの導入も必須です。受注管理システムを導入することで、受注や入金を確認し、キャンセル処理を行うことができるなど、業務の効率化につながります。受注によって商品の引当を行うため、在庫が0の状態で受注してしまったことによるクレームを防ぐこともできます。
運営方法の検討
ECサイトは、立ち上げて終わりではありません。サイトを継続していくためには、開業後の運営を視野に入れて計画を立てる必要があります。配送手段、在庫管理、サイトの更新ルール、検品や棚卸、返品の方法などのルール作りをした上で運営に臨みましょう。
ECサイトは簡単に作れる時代に!
ECサイト制作と一口に言っても、ゼロベースで作り上げる方法から、誰でも簡単に作ることができるASPのような方法まで、規模や難易度は様々です。しかし、誰でも簡単に作れるからこそ、「続けること」が重要になります。ECサイトの立ち上げはゴールではなく、スタートラインです。運用も見据えた仕組みをきちんと作って、末永くECサイトを運営していくようにしましょう。
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