新型コロナで進む「置き配」利用・EC利用経験者の80.8%が認知 ジャストシステムが最新レポートを公表

ECのミカタ編集部

株式会社ジャストシステムは、マーケティングリサーチに関する情報サイト「Marketing Research Camp(マーケティング・リサーチ・キャンプ)」で、ネットリサーチサービス「Fastask」を利用して実施した『Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2020年4月度)』の結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。

調査概要

調査名:『Eコマース&アプリコマース月次定点調査 (2020年4月度)』
調査期間:2020年4月21日(火)~4月26日(日)
調査対象:17歳~69歳の男女1,100名

「置き配」約3割に利用経験

「置き配」約3割に利用経験

EC利用経験者のうち、玄関などに商品を置いてもらい、非対面での受け取りができる「置き配」を知っている人は、80.8%だった※1。そのうち、「置き配」を「利用したことがある」人は29.6%、「利用したことはないが、利用を検討している」人は31.0%、「利用したことはなく、利用の検討もしていない」人は38.1%となった。

「置き配」利用経験者のうち、新型コロナウイルスの流行により、「置き配」利用が「増えた」人は29.0%、「やや増えた」人は32.1%で、あわせて61.1%が利用機会が増えたと回答した。年代別に見てみると、10代(64.3%)、20代(77.1%)、30代(66.6%)、40代(43.4%)、50代(57.1%)、60代(40.9%)となった。最も利用機会が増えたのは20代だった。一方、「変化はない」と答えた人は35.8%、「減った」人は0.6%、「やや減った」人は1.2%となった。

※1「知っており、他の人にも説明できる」「知っているが、説明できるほどではない」と答えた人の合計。

半数以上が「食品では置き配を利用したくない」

「置き配」利用経験者に、「置き配」で受け取ったことがある商品のジャンルを聞いたところ、最も多くの人から回答が挙がったのは「日用雑貨・消耗品」(53.7%)だった。次いで「書籍・DVD」(38.3%)、「ファッション」(29.0%)、「美容・コスメ」(26.5%)、「食品・食材」(25.9%)となった(複数回答あり)。

一方で「置き配」を知っている人に、ECで購入した商品の受け取りとして「置き配」を利用したくない商品のジャンルを挙げてもらったところ、「食品・食材」(55.1%)が最も多く、次いで「出前」(47.6%)、「家電・カメラ・AV機器」(47.3%)、「医薬品・サプリメント」(38.7%)だった(複数回答あり)。

まとめ

調査結果にあるように「置き配」認知率はEC利用経験者の80.8%に上り、そのうち約3割に利用経験があった。また6割以上が「新型コロナウイルス流行で、置き配の利用が増えた」とし、「置き配」で受け取る商品は1位「日用雑貨・消耗品」2位「書籍・DVD」となった。さらに半数以上が「食品・食材では置き配を利用したくない」と回答した。

「置き配」はEC市場の拡大に伴って取扱量が急増している宅配物流のラストワンマイルひっ迫の問題を解決する上での決め手のひとつとも見られている。従来の対面での荷物の受け渡しのみだと、どうしても再配達の頻度が増えて、物流システムに負荷がかかるからだ。すでにAmazonなどECプラットフォーム各社も「置き配」の導入を進めているが、新型コロナウイルスによる感染拡大という非常事態が図らずもその浸透を加速させているとも言えそうだ。

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