後払い決済とは? 今更聞けない後払い決済のメリット・デメリットをご紹介

ECのミカタ編集部

「後払い決済」とは、商品を受け取った後、コンビニエンスストア・銀行・郵便局などで代金を支払う決済方法です。支払いの請求書は、商品同梱の場合と別送の場合があります。

EC事業者が後払い決済を導入するためには、自社で管理を行う方法と、後払い決済会社に委託する方法の2パターンありますが、今回は後払い決済サービスを導入した場合の、購入から決済完了までの流れを説明します。

▼消費者が後払い決済を購入~決済完了までの流れ
1 )ECサイトで決済手段⇒後払いを選択して購入
2 )購入者の与信審査を行い、その結果をネットショップに通知
3 )決済処理後、商品を発送
4 )手数料を差し引いた後に商品代金を立替でネットショップに入金
5 )購入者は請求書が届いたらコンビニや郵便局などで商品代金を支払う
6 )後払い決済会社への代金精算完了

後払い決済のニーズは増えている

近年、後払い決済は消費者ニーズが高まっている決済方法のひとつです。総務省の調査からも「インターネットで購入・取引する場合の決済方法」において、コンビニでの支払いを選択する方が40%以上と増加傾向にあります。それは「後払い決済」の利用増加があると推測されます。

では何故、今消費者に後払い決済が注目されているのでしょうか。理由としては大きく4つあります。

①商品を確認してから支払うことができる
ECサイトでの買い物で、最も利用される決済方法はクレジットカード決済です。しかし、消費者の中には、クレジットカード情報を不正利用されるリスクなどを懸念し、Web上に個人情報を入力するのが不安な方も少なくありません。特に初回購入の場合は詐欺サイトなどの心配もあり、入力に躊躇される方もいらっしゃるでしょう。

また、若年層の方はそもそもクレジットカードを手に入れることができない場合があります。

そういった方にとっては、後払い決済はECサイトで商品を購入するための決済方法として重要となってきます。

②収入や年齢に関係なくお買いものができる
学生などのクレジットカードを持っていない方でも気軽に商品購入が可能になります。また、高齢者の方でWeb上でのカード情報入力が困難な方でも、後払い決済を選択すればあとは支払いを行うだけなので、簡単に購入ができます。


③商品が届いてから支払いをすることができる
後払い決済は、商品が手もとに届いてから代金を支払う決済方法です。そのため、商品を購入したものの本当に届くのか、届いた商品が間違っていたり破損していないかなどの不安があります。特に初めて商品を購入するECサイトでは、このような不安はつきものです。

そういった場合に後払い決済であれば、商品が届いてから支払いをすることができるため、安心して買い物をすることが可能です。

④好きなタイミングで購入ができる
スマートフォンの普及により、外出先などでもネットショップを見る機会が多くなりました。クレジットカード支払いでは、情報入力に実物を取り出さなくてはいけないケースが多いと思います。そこで後払い決済を利用することで、移動中でもカードを出さずに購入が可能となり、いつでもどこでも買い物を楽しめるようになります。

ECサイトが後払い決済サービスを導入するメリット

前述のとおり、後払い決済を自社のECサイトに導入するには、自社で管理を行う方法と、後払い決済会社に委託する方法の2パターンありますが、自社で対応する際には、いくつか注意が必要です。

▼後払い決済を自社で運用する際の注意点
・請求書発送、入金確認などの請求業務に対応できるか
・商品代金の未回収に伴う督促業務により業務が滞らないか
・代金未回収のリスクを承知しているか

後払い決済の場合は、商品を発送したものの代金が支払われない未回収リスクが発生します。その対応を自社で行えるか、それにより業務負担が大きくならないかを見極めるのが重要です。

こうした懸念点を解消するには、後払い決済サービスを導入するのが一つの手です。具体的に後払い決済サービスを導入するメリットとはどういったものがあるのでしょうか。

①代金の未回収リスクを回避できる
後払い決済会社が提供している後払い決済サービスを導入すると、後払い決済による代金回収を後払い決済会社が立替てくれるため、代金の未回収が0になります。そのことにより、未回収が発生による、督促業務などの経理業務がなくなるため業務効率化に繋がり、売上がしっかりと行われるようになります。


②請求業務を委託できる
後払い決済会社に委託すると、自社で後払い決済を行う際に生じる「与信審査」「請求書発行」「督促」「問合わせ対応」「入金確認」「代金回収」の業務を全てアウトソースすることが可能です。そのことで、経理業務に関わる人件費の削減を実現できます。

③与信管理


④売上アップにつながる
 前述したように、後払い決済はクレジットカード決済の次いで2番目に需要の高い決済手段です。また、ECサイトで買い物をする時に、使いたい決済手段がなければ約6割以上の消費者がそのECサイトでの買い物を辞めるとの調査結果がでています。また、同調査では若年層になるほど、クレジットカード決済での利用が少なくなっているため、後払い決済を導入することによる売上アップが期待できます。

※使いたい決済手段が対応していなければ6割以上が離脱 SBペイメントサービスが決済とユーザーのマインドの関係を明らかにする調査を実施
https://ecnomikata.com/ecnews/23407/

後払い決済サービスを導入する際の比較ポイント

後払い決済サービスをECサイトに導入する場合に、比較するポイントはどこになるでしょうか?ここでは大きく5つのポイントについて見ていきます。

利用料金
後払い決済サービスで発生する料金は、月額料金+決済手数料が主な費用となります。決済手数料は各後払い決済会社によって異なるため、各社ホームページや問い合わせをして確かめてみましょう。また、月額料金や決済手数料の他に、請求書の同梱サービスや取引先の自動登録サービスなどのオプションが用意されているため、利用する場合には追加での料金が必要になる場合もあります。

与信枠の上限
後払い決済サービスでは、1回あたりの取引金額の上限が設定されています。そのため、自社の商材の価格や平均の購入単価が、検討している後払い決済サービスの上限枠に収まるのか確認が必要です。
 
入金サイクル
消費者が後払い決済で買い物をした際に、後払い決済会社から立て替えた売上金が入金されます。後払い決済会社によって、入金のサイクルがことなるため自社のサイクルにあった後払い決済会社を選びましょう。

自社システムとの連携
自社で利用している、ショッピングカートや一元管理システムなどと、後払い決済サービスが連携しているか確認が必要です。また、連携方法がCSVか自動連携なのかも業務フローに関わるため確認が必要です。

導入実績
 後払い決済サービスは、前述した与信管理など重要な決済手段になります。そのため、過去のどれだけの導入実績があれば、それだけの与信管理の情報が蓄積されていることになります。

まとめ

後払い決済は、今やECサイトで必須の決済方法の一つになっています。大手企業から中小企業まで、幅広く活用できる決済方法です。後払い決済の導入には、自社で対応する方法と後払い決済サービスを活用する方法がありますが、

ECのミカタでは、後払い決済サービスを提供している会社の資料を掲載しています。この機会に後払い決済サービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。


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