Amazon・楽天などECサイトを広告媒体として見た時の特性は?ニールセンがオンラインショッピングのサービス利用状況を公表

ECのミカタ編集部

ニールセン デジタル株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 宮本淳)は、ニールセン デジタルコンテンツ視聴率(Nielsen Digital Content Ratings)のMonthly Totalレポートをもとに、オンラインショッピングのサービス利用状況を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

利用者数はAmazon、楽天の順

利用者数はAmazon、楽天の順

2020年4月のMonthly Totalレポートによると、オンラインショッピングにおいて、PCとモバイルの重複を除いたトータルデジタルで最も利用者数が多かったのはAmazonで、5,253万人が月に平均44回利用し、GRPは1,836%となった。

次いでRakuten Ichiba Shopping(5,138万人)は平均利用回数が最も多く53回で、GRPはAmazonを上回る2,194%となった。

ECのモバイルシフトがここでも鮮明に

ECのモバイルシフトがここでも鮮明に

次にTop 3サービスのプラットフォーム別利用者数を見ると、どのサービスもモバイルのみで利用する人が最も多くなっていた。AmazonとRakuten Ichiba Shoppingでは、PCとモバイルの併用者割合がやや高く、10%以上となっている一方で、Yahoo Japan ShoppingはPCのみ利用者の割合が16%となった。

COVID-19の影響で在宅時間が増えたことによって、PCを利用する機会も増えている。また、感染拡大の第二波などが懸念されており、このような状況はしばらく継続すると予想。そのため、ECサイト運営会社は、ユーザーの利用シーンの変化やデバイス利用状況の変化を把握したうえで、ユーザーエクスペリエンスを向上させていくことが重要としている。

若年男性はAmazon、35歳以上の女性は楽天が好き

若年男性はAmazon、35歳以上の女性は楽天が好き

最後に、オンラインショッピングにおける利用者数Top 3サービスのターゲットGRP(TARP)を性年代別に見ると、各サービスにおいて、男女とも35歳以上のTARPが高くなっていた。

特にRakuten Ichiba Shoppingの女性35歳以上のTARPが最も高く、6,264%だった。なお、男性18-34歳においては、AmazonのTARPが最も高く、2,376%となっていた。

ECサイトへの広告出稿もターゲット属性の把握が大事

調査結果にあるようにオンラインショッピングにおいて、トータルデジタルでの月間利用者はAmazonが最も多く5,253万人で、平均利用回数ではRakuten Ichiba Shoppingが最も多く、5,138万人が月に平均53回利用、GRPは2,194%だった。またRakuten Ichiba Shoppingの女性35歳以上のターゲットGRP(TARP)が最も高く、6,264%だった。

調査結果を受けて同社では次のように述べている。

「オンラインショッピングサービスは、主に商品を購入する場所として捉えられますが、同時に新しい商品を認知したり、商品理解を高めたりする場所として捉えることもできます。そのような視点から見ると、オンラインショッピングサイトも他のメディアと同様、広告出稿媒体としてリーチやフリークエンシー、GRPなどの指標によって評価することができます。利用者の性年代によって、よく利用するデバイスや、サービスも異なるため、ECサイト運営会社だけでなく、ブランド担当者もオンラインショッピングサービス上で広告出稿する際には、ターゲットの各サービスの使い方などを考慮に入れるべきでしょう」

同社も述べているように、広告施策を考える上で、ECサイト自体の媒体としての特性もより重要となりそうだ。新型コロナウイルスによる感染拡大という新たなファクターも加わり、さらにECにおける長期的なモバイルシフトが進むことによって、今まで以上に市場動向に留意しつつ、パーソナライズされた戦略と施策が求められることとなりそうだ。


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