ギフトEC『TANP』のGraciaが約11億円の資金調達を実施 累計資金調達額は17億円へ

ECのミカタ編集部

ギフトECサイト『TANP』を運営する株式会社Gracia(本社:東京都品川区、代表取締役社長:斎藤 拓泰)は、シリーズCラウンドにおいてグロービス・キャピタル・パートナーズを含む複数企業(既存・新規)を引受先とした第三者割当増資により、総額約11億円の資金調達を実施した。なお同ラウンドを経ての累計資金調達額は17億円となる。

最大発送件数を2,300件(日毎)超まで拡大

Graciaは、昨年8月の資金調達以降、ロジスティクス部門の人員体制の整備、管理システムの改修による効率化等を推進し、自社発送において1日あたりの最大発送可能件数を2,300件超まで拡大した。

2019年8月時点の1,200件、2018年5月時点の800件から大幅な増加を実現しているという。また、人材採用や業務の見直し等により組織全部門の強化に注力し、2020年6月時点において昨年同月対比で売上成長率約310%(210%増)を達成しているとしている。

また、これまでもANRI、マネックスベンチャーズ株式会社、株式会社ドリームインキュベータ、Spiral Capitalなど複数の投資会社、個人投資家からも資金調達を行なってきた。

◆既存投資家による追加投資

グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社
SMBCベンチャーキャピタル株式会社
ユナイテッド株式会社
有安 伸宏氏

◆新規投資家

YJキャピタル株式会社

業務システム開発・人材採用・IoT機器導入へ投資

そうした中で同社は、自社で契約する倉庫を持ち、商品の入出庫・在庫管理、梱包等を行なってきたが、予定されている倉庫拡大に伴い、創業時より自社開発を行なってきた基幹業務システムの強化を進めている。近年では、倉庫管理を行うWMS(Warehouse Management System)や経営資源を管理する基幹システム等、事業者向けの管理サービスも発展し多くのEC事業者がそれらのサービスを活用してきた。

しかし、既存の管理サービスの活用が一部事業者への利便性をもたらす一方で、少量多品種におけるオプション(同梱・商品加工・ラッピング)パターンやセット組みへの対応等、様々な個別事象が発生するギフト商材の取り扱いにおいては、品質の担保とスケーラビリティ確保の両面において実現が難しいという課題があったという。現状、ギフトシーンに対応するEC事業者においても、複雑なオペレーションへの対応コストからサービスの提供は限定的となってしまうことが少なくなかった。

自社内で開発を進める、これらギフト特有の課題を解決するための機能を内包したシステムを同社では「基幹業務システム」と呼称しているが、ギフトに特化したロジスティクス(ギフトロジ)に最適化され、かつ一元管理を可能とする基幹業務システムの拡大により、今後より一層TANPを利便性の高いサービスへ改善し、スピーディな事業成長を促進するため、資金調達を実施致したのだ。

今回、調達した資金については、基幹業務システムの開発を始めとしたギフトロジの構築に向け、開発に係る人材採用及び倉庫へのIoT機器の導入等へ投資を行なうとしている。

投資家からのコメント

●グロービス・キャピタル・パートナーズ 高宮 慎一氏

「Graciaは順調に成長し、既に最大1日2300件まで発送できるようになりました。ここから先は、分散化していたギフトEC市場においてどこまで大きくスケールするかという未踏の領域に挑むフェーズです。ECサービスとしてウェブフロントはもちろん、ギフトオプションやロジのオペレーション、サプライチェーンマネジメント、管理会計など経営の総合格闘技に、テクノロジーを武器に挑むエクサイティングなチャレンジです。Graciaのチームの成長力は、事業の成長スピードを優に上回っており、withコロナの時代においても、大切な人への、大切なギフトを贈るプラットフォームとして、ますます必要とされるサービスになると確信しています」

●SMBCベンチャーキャピタル株式会社 中野 哲治氏

「TANPはギフトの贈り主と、その先に存在する受け手のUXを徹底的に追求した本当に素敵なサービスです。初回投資から数えて今回が3回目の投資となりますが、変数の多いビジネスに対して、クレバーさと泥臭さを併せもった優秀なチームに絶対的な信頼を置いております。皆さまの大切な人への贈り物に、是非、ご利用下さい!」

●ユナイテッド株式会社 榎本 吉兼氏

「Gracia社は、2018年に、ポテンシャルの非常に大きなギフトEC市場に挑戦される会社様として、当社グループ会社のベンチャーユナイテッドが運営するファンドより出資をさせて頂いておりましたが、その後も堅調に事業を拡大され、さらなる成長に向けて追加の資金調達をされるとのことで、この度、ユナイテッド本体からも追加の出資をさせて頂きました。ギフト市場は巨大である一方で、ECの領域では、マーチャンダイジング、ロジスティクス、UI/UX等の顧客ニーズを的確に満たす大手プレイヤーが未だ存在できていない理解でおり、現状既に当該領域のリーディングプレイヤーとなっているGracia社が、同領域のマーケットを牽引、開拓の上、市場を席巻されることを期待しております」

●エンジェル投資家 有安 伸宏氏

「既存株主として、追加で7千万円フォロー投資させていただきました。斎藤さんから『TANP(タンプ)』というサービス名を数年前に初めて聞いたとき、それが「誕生日プレゼント」を短くしたネーミングであること、そしてギフトEC市場がこれほどまでに魅力的であることに、すぐには気づけませんでした。(今はしっかり理解しております!)斎藤さんの口から熱っぽく語られる事業戦略の解像度は、数ヶ月ぶりに会うたびに高くなっていきました。それに合わせるかのように事業KPIとGMVも力強く伸長し、爽快感ある右肩上がりのカーブを見せつけられ、背筋が伸びる思いをしています。適切なバリュープロポジションの選択、有力ブランドのバイイング、出荷ロジの最適化など、組織に求められるチャレンジは成長とともに年々高度化していくことが必然ですが、非常に安定した足取りで着実にマーケットリーダーへの階段を登っていけることを確信しています」

●YJキャピタル株式会社 大久保 洸平氏

「Gracia社は、ガリバー不在のギフトEC市場においてNo1になれる企業だと考え、今回、出資させていただくこととなりました。人にプレゼントを贈るという行為は、今後も普遍的に存在し、それをより素敵な体験にするプロダクトが『TANP』であると捉えております。代表の斎藤さんを始めとする若くて優秀なチームの皆さんを応援していきたいと思います!」

成長性が高いと言われるギフトEC市場。そこにおいて同社は、今回の資金調達を通して、さらなる飛躍を遂げることになりそうだ。

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