休日の過ごし方1位は「ネットショッピング」!ロックダウン前後の中国人の行動
株式会社ヴァリューズは、中国の20~40代の男女1,071人を対象に、新型コロナウイルス感染拡大およびロックダウンによって中国人の消費意識がどのように変化したのかアンケート調査を実施した。
ロックダウン解除後も変わらず「ネットショッピング」が首位。中国のEC事情
ロックダウン前~ロックダウン解除後での土日・休日の過ごし方を調査すると、外食や買い物、ウォーキングなどがロックダウン前の水準に戻っていない一方、「インターネットショッピング」は期間を通して高水準を保ち、ロックダウン解除後は56.6%で1位となった。
ロックダウン解除後も利用し続けている中国のECサイトを聞くと、1位「淘宝(Taobao)」が67.9%、2位「天猫(Tmall)」が60.5%、3位「京东(Jingdong)」が59.2%。トップ3が他サイトの利用率を大きく引き離す結果となった。
4位にランクインした拼多多(Pinduoduo)はロックダウン中の新規利用率が最も高く、コロナ禍で利用者を伸ばしている。
越境ECサイトとしては、5位にランクインした「天猫国际(Tmall国際)」28.6%が最高位となった。
ECサイトで購入した商品の産国を聞くと、中国産はロックダウン前の水準にまで戻っている一方、他国産は2位の日本産でも回復率が65.3%と、完全に購入が戻るのにはもう少し時間がかかると予測される。
日用品・医薬品の購入に加え、在宅でお菓子やおやつが増加。外出に向けた準備も
ロックダウン中に購入が増えたものを聞くと、トップ3は「日用品(掃除用品など)」48.6%、「医薬品・サプリメント」45.8%、「お菓子・おやつ」42.6%となった。
在宅で生活必需品、コロナ禍で医薬品の需要が高まるなか、お菓子やおやつなどの嗜好品を楽しむ人の割合も高くなっていたことが伺える。
ロックダウン解除後に購入したものとしては、外出が可能となって需要が増えたと思われる「服・カバン・靴」が30.5%で1位となった。
ヴァリューズが独自で定義した“揺戻率”というロックダウン解除前後の購入回復傾向の指標でみてみると、同じく「服・カバン・靴」が1位になったほか、「化粧品・コスメアイテム」が2位となり、外出で人前に出ることに対して準備をしていることがわかる。
ロックダウン解除後に検討・購入した商品の産国を聞くと、全ての項目で中国産が1位となったが、多くの項目で2位に日本産がランクインするなど根強い人気を誇っている。
メディアやサイトの利用にも変化
ロックダウンのさなかに利用されたメディアやサイトを調査したところ、SNS系、ニュース情報系、動画サイト系、ショートムービー系媒体は、利用率や利用時間増加者の割合が高くなっていた。
そのうち新規利用者率でみてみると、ニュース情報系、ショートムービー系媒体は約半数が新規に利用を始めた人という結果になっている。
新型コロナウイルス関連情報を得るためにニュースを確認したり、長い在宅時間で抖音(Tiktok)などショートムービーサービスを新しく始める人が増えたようだ。
利用者を性年代別にみてみると、SNS系ではWeChatでほとんどの年代で利用時間が増加していた。
ショートムービー系では抖音や快手(Kuaishou)が40代の新規利用者率が高く、若者以外の層も利用を始めている。
動画系では、20代が利用時間を伸ばしており、なかでも哔哩哔哩(ビリビリ/Bilibili)は他性年代の2倍以上も20代の利用が増えていた。レシピ系では、女性20~30代の新規利用が多くなっている。
新型コロナ収束後には65.9%が海外旅行を希望
新型コロナウイルス影響収束後に海外旅行に行きたいかを聞くと、65.9%が「海外旅行に行きたい」と回答し、高い旅行意欲をみせた。
行きたい国としては、他国を大きく引き離し、「日本」が25.8%と1位に。新型コロナ影響が広がる前からの人気を継続しており、新型コロナ収束後のインバウンド消費にも期待したい。