流通サービス社が、オルビス物流施設に330台の搬送ロボを導入し、処理能力30%大幅増を実現

ECのミカタ編集部

オルビス株式会社は、改良されたAGV(自動搬送ロボット)を、自社施設内(株式会社流通サービス・騎西物流センター内)で稼働を開始させた。

物流の新時代に向けて

withコロナで国内の在宅率の増大による、物流現場の出荷量過多は業界全体でひっ迫しており、喫緊課題のひとつだ。これまで株式会社流通サービス(本社:埼玉県草加市、以下RS)は、生協の個人宅配サービスやオルビス株式会社の化粧品商材の物流を支え、ノウハウと実績を重ねてきた。

今回、ポーラ・オルビスグループのオルビス株式会社(本社:東京都品川区、 以下:オルビス)の掲げる「テクノロジーの積極活用と協創により省人化と生産性の向上を実現する次世代物流構築」の方針に合わせ、集荷から発送までをマテリアルハンドリング企業の株式会社椿本チエイン(本社:大阪府大阪市)と協働し自動化した「T-Carry system」を新設し、2020年8月25日に以前より導入構想のあった、Zhejiang LiBiao Robot(本社:中国杭州市)製のAGV(自動搬送ロボット)をプラスオートメーション株式会社(本社:東京都港区)より導入、一部改良して稼働させた。

流通サービス社では、導入効果として、省人化や物流コスト削減、出荷量激増対応が可能になる事で、RSは、まさにこれからの次世代物流のニューノーマルに向け邁進するとしている。

330台の搬送ロボットを導入

同社によれば、AGV(搬送ロボ)導入で見込まれる効果は、1)省人化によるコスト削減、2)複数業務統合による省人化、3)出荷能力現状比30%増、4)労働負荷低減(待たせない・歩かせない・持たせない・考えさせない)、5)省スペース化による200坪の空きスペースの創出などが見込まれ、RSはすでに実稼働に向けて諸所の調整業務を完了しているという。

そしてこのAGVは、AI 技術を活用した優れた管理システムによって最適なルートで走行し、循環する仕組みで、バッテリー消耗時には稼働エリア内の充電ステーションへと向かい、自ら充電するという。

◆搬送ロボティクスAGV導入・稼働施設

[所在地]
埼玉県加須市鴻茎3200-1(株式会社流通サービス・騎西物流センター内)

[延床面積]
12,623坪(オルビス・DECENCIA 使用面積: 3,828 坪)

[構造]
規模:耐火耐震建築物 地上4階建て

[交通]
東北自動車道 加須ICより 8km

処理能力30%の大幅増

今回の施策実施に際して、流通サービス社では次のように述べている。

「RSのAGV(搬送ロボ)導入の判断は決して早くはありませんが、期待されるのはその効果。では導入効果を数字で見ると、これまでのオルビスへの通販対応として人材投入89人に対し65人と27%減。就労者の作業負荷はAGV導入前は低・高頻度品で2種類の設備稼働で、特に低中頻度品の集品に関しては1日中の歩行が必須で、カート・DAS・検品梱包作業時のピックケース持ち上げや高頻度集品ライン及び検品時には待ちが発生しておりました。

また、目視による発送先の方面別仕分けが常時発生していましたが、導入後はカート集品の歩行やピックケースの持ち上げは無し。AGVが常に待機するので集品・検品作業時共に作業待ち発生がなく、方面別仕分けはなんと全て自動化になりました。これにより処理能力は導入前1800件/時に対し、導入後は2400件/時と約30%の大幅増となり、この数字は今後のRSの受注ポテンシャルの時間・量・質ともに大きく底上げすることは間違いありません。
(中略)
ロボティクス化による就労者負荷が大幅に軽減されることで、これまでは就労者の職を奪われるのでは?などの懸念が業界内外から生じている中、RSは今回のロボティクス化で生じたゆとりを、就労環境改善に向けてこれまで出来なかった改善施策などを積極的に取り組んでまいります。

そしてそのことは離職率軽減や就労の長期安定化が物流業の重要課題ととらえている今、これまで以上にサービス向上と環境改善を果たすことで、物流業としての総合的な企業価値を高め、『人と人を繋ぐ架け橋に』のもと、まさにこれからの総合物流業のニュースタンダードを目指します」

ECを支える生命線とも言える物流。EC市場への社会的なニーズが高まるにつれ、そこへの負荷も増大傾向にある。その効率化の切り札のひとつがロボット技術の導入だ。ロボットの導入は、スタッフの就労環境の改善の面からも注目されているが、同社は今回、ロボットの大量導入を通して、確かな実績を示したようだ。

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