[メルカリ調査]コロナ禍で変化するリユース市場と消費者のマインド

ECのミカタ編集部

メルカリ総合研究所(運営:株式会社メルカリ)は、全国のフリマアプリ利⽤者と⾮利⽤者、緊急事態宣⾔中(2020年4⽉〜5⽉)にフリマアプリ利⽤を始めた人、合わせて1,463名を対象に「2020年度フリマアプリ利⽤者と⾮利⽤者の消費⾏動」に関する意識調査を実施し、その結果を公表した。ここではその概要について、ポイントを絞って見て行く。

調査概要

[調査時期]
2020年8⽉12⽇(⽔)〜14⽇(⾦)

[調査⽅法]
インターネット調査

[調査対象]
全国、20〜69歳、男⼥1,463名
(フリマアプリ利⽤者500名、フリマアプリ⾮利⽤者500名、緊急事態宣⾔中にフリマアプリ利⽤を開始した⼈463名)

※グラフ内の数値は⼩数点第⼆位以下四捨五⼊

意外にも中古品の購入意向にかげり?

意外にも中古品の購入意向にかげり?

フリマアプリ利⽤者・⾮利⽤者に、商品購⼊で重視することについて質問をしたところ、最も多い回答は、昨年調査と同じく「価格」(89.3%)だった。また、昨年調査との⽐較で最も増加した項⽬は「買い物しやすい場所であること」(+20.4%)、次に「接客態度」(+14.0%)、「新品であること」(+12.1%)となった。

また、フリマアプリ利⽤者・⾮利⽤者に、中古品の購⼊・使⽤への抵抗感について質問をしたところ、52.9%が中古品の購⼊・使⽤に抵抗を感じると回答した。昨年調査では44.5%であったことから、約1年で中古品の購⼊・使⽤への抵抗感は8.4%増加したことになる。

さらに、過去2〜3年間で中古品の購⼊機会が増えたか質問をしたところ、32.0%が中古品の購⼊機会が増えたと回答。昨年調査では37.5%であったことから、約1年で中古品の購⼊機会は5.5%減少していた。

「売りたい」意向は増加

「売りたい」意向は増加

フリマアプリ利⽤者に、まだ使える不要品の扱いについて質問したところ、79.8%が『まだ使える不要品は「売る」』と回答。昨年調査では75.6%であったことから、約1年で、まだ使える不要品を「売る」意向は4.2%増加した。

また、フリマアプリ⾮利⽤者では、45.0%が『まだ使える不要品は「売る」』と回答。昨年調査では41.0%であったことから、約1年で、まだ使える不要品を「売る」意向は4.0%増加した。

次に、フリマアプリ利⽤者・⾮利⽤者に、モノや消費に対する意識について質問したところ、86.0%が「他⼈からどう思われても⾃分がよいと思うモノを買いたい」と回答した。昨年調査では76.2%であったことから、約1年で「他⼈からどう思われても⾃分がよいと思うモノを買いたい」意識は9.8%増加した。

また、モノや消費に対する意識について質問したところ、76.4%が「良質なモノだけを持ちたい」と回答。昨年調査では67.6%であったことから、約1年で「良質なモノだけを持ちたい」意識は8.8%増加した。

コロナ禍で高まるリユースアプリへのニーズ

コロナ禍で高まるリユースアプリへのニーズ

緊急事態宣⾔期間中にフリマアプリの利⽤を開始した人に、フリマアプリ利⽤開始の理由を質問したところ、最も多い回答は「不要品処分のため」(47.3%)、次に「家の中の整理整頓のため」(41.9%)、「掘り出し物を購⼊するため」(26.1%)となった。

また、緊急事態宣⾔中にフリマアプリの利⽤を開始した人に、フリマアプリ利⽤に伴う経験や意識変化について質問をしたところ、54.0%が「売る時のことを考えて、モノを⼤切に扱うようになった」と回答した。

さらに「売る時のことを考えて、モノを⼤切に扱うようになった」意識を年代別に⾒ると、20代から30代は61.0%、40代から60代は48.7%となり、20代から30代の⽅が12.3%⾼いことがわかった。

次に、緊急事態宣⾔中にフリマアプリの利⽤を開始した人に、フリマアプリ利⽤に伴う経験や意識変化について質問をしたところ、フリマアプリの利⽤を開始した20代の31.0%が「フリマアプリで定期的に稼げるようになって、バイト(パート)の時間を減らすことができた」と回答した。

また、緊急事態宣⾔中にフリマアプリの利⽤を開始した⽅人、フリマアプリ利⽤開始後の意識変化について質問をしたところ、最も多い回答は「節約意識が⾼まった」(59.8%)、次に「⾝の回りの売れそうなモノを探すようになった」(51.6%)、「リサイクルを意識するようになった」(51.0%)となった。

同様に、緊急事態宣⾔中にフリマアプリの利⽤を開始した人に、今後のフリマアプリ利⽤継続意向を質問したところ、79.9%が「利⽤を継続したい」と回答。続いて「利⽤を継続したい」と回答した⽅に、具体的な利⽤⽤途を質問したところ、71.9%が「新古品の購⼊」で利⽤したい、67.8%が「中古品の販売で利⽤したい」と回答した。

フリマが変えた利用者意識

調査結果から、次のような内容が明らかとなった。

◆モノ(新品・中古品)に関する意識・⾏動変化

・商品を購⼊する際に重視すること、昨年調査から増加した項⽬TOP3、1位「買い物しやすい場所であること」(+20.4%)、2位「接客態度」(+14.0%)、3位
「新品であること」(+12.1%)

・ 中古品の購⼊・使⽤への抵抗感、昨年調査から8.4%増加、中古品の購⼊機会、昨年調査から5.5%減少

・ まだ使える不要品を「売る」意向、昨年調査から利⽤者は4.2%増加、⾮利⽤者は4.0%増加

・⾃分がよいと思うモノを買う意向、昨年調査から9.8%増加。良質なモノだけを持ちたい意向、昨年調査から8.8%増加

◆緊急事態宣⾔中にフリマアプリ利⽤を始めた人の意識

・フリマアプリ利⽤を始めた理由TOP3、1位「不要品処分のため」、2位「家の中の整理整頓のため」、3位「掘り出し物を購⼊するため」

・フリマアプリ利⽤を始めた54.0%が「売る時のことを考えて、モノを⼤切に扱うようになった」と回答

・フリマアプリ利⽤を始めた20代の31.0%が「フリマアプリで定期的に稼げるようになって、バイト(パート)の時間を減らすことができた」と回答

・フリマアプリ利⽤を始めた⽅の意識変化TOP3、1位「節約意識が⾼まった」、2位「⾝の回りの売れそうなモノを探すようになった」、3位「リサイクルを意識するようになった」

・フリマアプリ利⽤を始めた⽅の継続利⽤意向、79.9%が「利⽤を継続したい」

同社によれば、2020年7⽉に経済産業省が発表した「電⼦商取引に関する市場調査」を引用し、CtoC取引市場の規模は約1兆7,407億円(前年⽐+9.5%)と推計されており、この市場規模拡⼤にはフリマアプリの成⻑が寄与していると述べられていることを挙げている。

⼀⽅、2020年は新型コロナウイルス感染症拡⼤を受け、緊急事態宣⾔の発出や「新しい⽣活様式」の実践例が公表されるなど、消費者の意識・⾏動に多⼤な変化をもたらしうる事象が進行中だ。

同社の3度⽬となる「2020年度フリマアプリ利⽤者と⾮利⽤者の消費⾏動」に関する意識調査では、⼆次流通市場の興隆や新型コロナウイルス感染症拡⼤にともなう様々な経験が、消費者意識や⾏動にどのような変化をもたらしたかを明らかにすべく、フリマアプリ利⽤者500名、⾮利⽤者500名、緊急事態宣⾔中にフリマアプリ利⽤を始めた⽅463名を対象に調査を実施され、特にコロナ禍によるリユース市場と利用者における動向の変化が明らかとなったようだ。

ECのミカタ通信19号はこちらから


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事