Appify Technologies社が、三者割当増資と総額約2億円の資金調達を実施

Appify Technologies社は、第三者割当増資と、シードラウンドで総額約2億円の資金調達を実施したことを公表した。

月額1万円未満でアプリが作れるAppify

株式会社Appify Technologies(本社:東京都港区、代表取締役:福田 涼介)は、East Ventures、グリーベンチャーズ、およびエンジェル投資家らを引受先とする第三者割当増資とJ-KISS型新株予約権方式により、シードラウンドで総額約2億円の資金調達を実施した。

株式会社Appify Technologiesは、月額1万円未満のサブスクリプション型でアプリをノーコードで作成できる『Appify(アッピファイ)』を提供しているスタートアップ企業だ。コロナ禍で需要が拡大するBASEや日本での導入が加速しているShopify、サブスクリプション型モデルで支援を募ることができるCAMPFIRE Communityといったプラットフォームと連携し、様々なネイティブアプリの作成を支援してきた。

多くの人に「スーパーパワー」を

多くの人に「スーパーパワー」を

第三者割当増資の目的について同社代表の福田氏は次のように述べている。

「コロナをきっかけに、BASEやShopifyのようなオンライン上での販売経路の重要性が改めて認識され始めています。個人ECはアプリ化することでより顧客との接点をもちやすくなりますが、これまではどうしても専門的な知識を必要としていました。Appifyは誰でも簡単に個人ECをアプリ化することができるサービスです。このサービスを通じて「多くの人がスーパーパワーを持つきっかけを作りたいと思っています」

その上で同社は、今回の資金調達を機に海外も含めたAppifyの更なるプラットフォーム連携拡大・開発およびエンジニアを中心とした人材の採用を進めて行くとしている。

第三者割当増資の引受先からのコメント

East Ventures 金子剛士氏

「Appifyには会社登記前に、"このチームなら"と思い投資することを決め、かれこれ2年ほどのお付き合いです。その期間、ずっと高い熱量で試行錯誤を繰り返し、苦悩と葛藤の末に産まれたのが今のプロダクトです。今後Appifyが広く世に知られるチーム/プロダクトになっていくと思うと今からワクワクしています。Appifyの快進撃に期待しています」

グリー株式会社 CEO 田中良和氏

「個人投資家として、BASE、メドレー、CAMPFIRE、AppBrew等数十社に参加していますが、Appify Technologiesも、本当に大きな可能性があると思っています。日々、自分も開発者として、新たなプロダクトの創造に取り組んでいますが、Appify Technologiesもインターネットを通じて世の中を変えるようなプロダクトを創造し広めてくれることを期待しています」

グリー株式会社 CTO 藤本真樹氏

「ぼくが投資をさせていただくときは、基本ひとしかみていないのですが、ゆずしお(代表の福田)はそのなかでも面白い人間だと思います。まだまだ若いし大変なこともあると思いますが、これからが楽しみなのでがんばってください」

株式会社メルペイ CTO 曾川景介氏

「今でこそShopifyのCEOとして知られるTobiasはエンジニアとしてactive merchantという様々な決済サービスを抽象化する素晴らしいライブラリの作者でもありました。同じエンジニア出身のCEOとしてゆずしお(代表の福田)には、Appifyを通じてECサービスを抽象化してくれることを期待しています。決済サービスから始まった抽象化レイヤーは着実にお客さまへと近づき、ShopifyやBASEのECサービスから、ついに手のひらの上のアプリとして抽象化されることに興奮しています。がんばれ、ゆずしお!」

合同会社DMM.com CTO 松本勇気氏

「日本では非常に多くの中小企業・個人事業主がデジタル化に向き合うタイミングにあり、この流れを支えていくことが日本の経済成長の重要なポイントであるとも考えています。Appifyはこうした事業者へネイティブアプリという武器を中心とした濃い顧客接点のデジタル化を提供していく重要なプレイヤーであると考えています。一人のエンジニア兼経営者として、彼らの技術・組織・事業などの支援を通じ応援させていただきたいと思います」

Appify Technologiesも述べているように、従来のアプリ開発は多額の資金や時間、労力を必要とし、比較的小規模のEC事業者にとって、その提供の実現には多くのハードルがあった。一方で、EC利用デバイスのスマートフォンシフトが進み、それに比例してモバイルアプリは顧客とのコミュニケーションやプロモーションを行う上での重要性は増すばかりだ。

こうした課題を前に、サブスクリプションで低額かつ専門的なプログラミング知識も必要ないAppifyを世に送り出し、支持を集めている。今回の資金調達により、同社における一層の基盤強化が行われるものとみられ、さらなる市場への価値提供に期待がかかるところだ。

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