コロナ禍での消費はどう変化したか?エルテックスが「通信販売に関する【消費者調査】2020」Part1を公表

ECのミカタ編集部

ECサイト構築/通販システム構築・支援を主要事業として手掛けている株式会社エルテックス(本社:神奈川県横浜市保土ヶ谷区 代表取締役社長:森 久尚 以下、エルテックス)は、2013年から実施している、通信販売に関する「消費者の行動や意識」を集計・分析した調査結果の最新版を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

調査エリア:全国
調査対象者:infoQ by GMO調査パネルを利用
調査方法:ネット方式による、アンケート調査
調査期間:2020年11月27日~12月1日
回収サンプル数:600
調査主体:株式会社エルテックス
調査実施機関:楽天リサーチ株式会社

通販でよく買う商品(ジャンル)に大きな変化なし

通販でよく買う商品(ジャンル)に大きな変化なし

質問項目)あなたが通信販売で購入するものはどのような商品(ジャンル)ですか。あてはまるものをすべてお選びください。(複数回答)

◇回答に見る特徴

調査は2020年11月末ごろに実施されたたが、複数回答・単一回答共に、通販で購入する商品では、ここ数年のトレンドがある程度反映される結果となり、「家具・キッチン用品」が▲10.8ポイントと大きく低下したものの、その他の商品では極端に大きな変動は無かった。

他社調査で、通販やECの売上が拡大しているとの報告や、お取り寄せ食材などに人気が高まっているとのマスコミ報道もありますが、通販では全般的な商品で購買が底上げされているのかもしれないと分析している。

コロナ禍で購入が増えた商品は「健康食品・サプリメント・薬」

コロナ禍で購入が増えた商品は「健康食品・サプリメント・薬」

質問項目)あなたが通信販売で購入するとお答えになったもので、2020.4.7の非常事態宣言以降、コロナ禍において購入が増えたものがあればいくつでもお選びください。(複数回答)

◇回答に見る特徴

質問を2020.4.7の非常事態宣下以降、コロナ禍において購入が増えたものにフォーカスしたところ、トップとなったのは「健康食品・サプリメント・薬」とある意味想定内の結果となった。

続いて「ファッション・腕時計」「食料・飲料・お酒」が続き、外出してショッピングや外食ができなかったことがこの2ジャンルのスコアを高くしたと分析。その他「本・電子書籍・CD/DVD/Blue-ray」「化粧品」「日用品」といった商品も僅差のスコアで並んでいて、スコアの高低の差はあるものの全般的にスコアは上昇していた。

商品(ジャンル)に対する関心度は2極化

商品(ジャンル)に対する関心度は2極化

質問項目)あなたが通信販売で販売されている商品で、購入した、していないにかかわらず、2020.4.7の非常事態宣言以降、コロナ禍においてあてはまるものをひとつずつ横方向にお選びください。(複数回答)

◇回答に見る特徴

さらに商品(ジャンル)のについての関心度を質問したところ「食料品・飲料・お酒」がトップ、「本・電子書籍・CD・DVD・Blue-ray」「健康食品・サプリメント・薬」の順番となり、実際の購入実績について聞いた前問と異なった結果となった。

また、「ファッション」「化粧品」に関しては関心もある程度高まった一方、関心が低くなったスコアも高く、このジャンルでは特に「関心が、高くなったvs低くなった」という2極化が顕著だった。コロナ禍での外出制限や、テレワークの推奨などが、消費者心理へ影響を及ぼしたと分析。化粧品では、「関心がややなくなった」と「ほとんどなくなった」の合算が20.5ポイントで、関心度低下ではトップとなった。

まとめ

調査結果にあるように、通信販売でよく買う商品(ジャンル)では大きな変化はなく、通販チャネルでの購買傾向は、コロナ禍以前と極端には変わっていない結果となった。

また、コロナ禍において購入が増えた商品では「健康食品・サプリメント・薬」がトップとなり、他の商品(ファッション・腕時計、食料・飲料・お酒、本・電子書籍、他など)も僅差でよく買われていた。

さらに商品(ジャンル)に対する関心度は「食料・飲料・お酒」が増加、「ファッション、化粧品」は増加と減少双方が増え2極化していた。化粧品の関心度が低くなったとの回答は全商品でトップの20.5ポイントとなった。

緊急事態宣言の再発出や変異種による感染拡大への懸念の一方、国内でのワクチンの本格接種へ向けた準備が進むなど、新型コロナウイルスによる感染拡大の影響とそれを取り巻く動きからは目が離せない。こうした状況をふまえてEC市場動向の変化にも引き続き注目と言えそうだ。

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