ライブコマース視聴後に約5割がECサイトで購入 MMD研究所が最新レポートを公表

ECのミカタ編集部

MMD研究所は、予備調査では18歳~59歳の男女5,000人、本調査ではライブコマース視聴経験者または視聴検討者500人を対象に2021年4月16日~4月18日の期間で「ライブコマースに関する利用実態調査」を実施し、その結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。

調査概要

調査期間:2021年4月16日~4月18日
有効回答:予備調査5,000人、本調査500人
調査方法:インターネット調査
調査対象:<予備調査>18歳~59歳の男女
     <本調査>ライブコマース視聴経験者または視聴検討者

ライブコマースの利用経験ありは12.7%、認知は43.2%

ライブコマースの利用経験ありは12.7%、認知は43.2%

18歳~59歳の男女5,000人を対象に、「ライブコマース」の認知・利用状況について聞いたところ、「全く知らない」が56.8%と最も多く、次に「言葉は聞いたことがあるが、利用方法や内容はよく知らない」が14.8%、「だいたいどんなものか分かるが、視聴したことはない」が12.9%となった。これをファネル分析でみると、「認知」は43.2%、「内容理解」は28.4%、「利用経験」は12.7%となった。

視聴後、約5割がECサイト、約4割が実店舗で購入

視聴後、約5割がECサイト、約4割が実店舗で購入

ライブコマースを視聴し、商品を購入したことがある290人を対象に、ライブコマースで視聴した商品をどのように購入したか複数回答で聞いたところ、「配信画面からすぐにアクセスできるECサイトで購入」が48.6%と最も多く、次に「他サイトとも比較し、価格が安いECサイトで購入」が47.6%、「実店舗で購入」が41.0%となった。

性別でみると、男性(n=135)は「他サイトとも比較し、価格が安いECサイトで購入」が57.0%と最も多く、次に「配信画面からすぐにアクセスできるECサイトで購入」が51.9%、「実店舗で購入」が42.2%となり、女性(n=155)は「配信画面からすぐにアクセスできるECサイトで購入」が45.8%と最も多く、次に「実店舗で購入」が40.0%、「他サイトとも比較し、価格が安いECサイトで購入」が39.4%となった。

23.2%がライブコマースを「利用したい」と回答

23.2%がライブコマースを「利用したい」と回答

ライブコマースを認知している2,159人を対象に、今後ライブコマースを利用したいか聞いたところ、「利用したい」が8.2%、「やや利用したい」が14.9%と合わせて23.2%が利用したいと回答した。

年代別でみると、「利用したい」と「やや利用したい」を合わせた利用意向は、20代(n=512)が29.9%と最も多く、次に10代(n=88)が29.5%、30代(n=471)が29.3%となった。

「YouTubeのライブ配信」が62.0%と視聴経験トップ

「YouTubeのライブ配信」が62.0%と視聴経験トップ

予備調査からライブコマース視聴経験者または視聴検討者500人を抽出し、ライブコマース視聴経験者413人を対象に、ライブコマースを実施しているサービスでの視聴や購入について聞いたところ、「視聴し、商品を購入したことがある」はYoutubeのライブ配信が25.7%と最も多かった。

次にInstagramのライブ配信が19.1%、LINE LIVEのライブ配信が14.3%となった。「視聴し、商品を購入したことがある」と「視聴したが、商品を購入したことはない」を合わせた視聴経験はYouTubeのライブ配信が62.0%、次にInstagramのライブ配信が48.2%、Twitterのライブ配信が35.6%となった。

浸透するライブコマース

調査結果にあるように、ライブコマースの利用経験は12.7%、認知は43.2%で、ライブコマース視聴後に購入者の約5割が「ECサイト」、約4割は「実店舗」で商品を購入していた。

またライブコマースの利用意向は、23.2%が「利用したい」と回答し、10代~30代はいずれも3割近く、40代と50代は2割未満だった。

さらにライブコマースの視聴経験は、「YouTubeのライブ配信」が62.0%とトップとなり、購入経験のあるライブ配信は「YouTube」「Instagram」「LINE LIVE」となった。

ECでの販売手法でライブコマースは注目の度合いを増している。ライブ感とインタラクティブ性があり、SNSでの情報拡散が見込め、また視聴者の側からしても、好きなインフルエンサーや有名人のレビューを視聴して購入できる点が大きなアドバンテージとなっている。

今回の調査でも、ライブコマースの認知度や、そこから購入へつながっている様子が浮き彫りとなった。モバイルも5G時代に突入し、より大容量のデータ通信が安価に利用できるようになっており、今後もライブ配信を通した販売手法は広がりを見せることになりそうだ。

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