6割以上が「Amazon広告を利用できていない」 いつも社がEC事業者のAmazon運営状況を調査
株式会社いつも(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:坂本 守、証券コード7694)は、デジタルシェルフ総研と称し、世界中の「買い物」の今と未来を研究し、発信している。
その取り組みの第三弾として、Amazonに出品・卸販売をしているEC事業者のAmazon運営に関する実態調査を行い、運用施策・広告活用の実態と課題をまとめた。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。
調査概要
同レポートはAmazonに出品(セラー)・卸販売(ベンダー)する企業に対して、Amazon店舗事業の運営実態を把握することを目的にアンケート調査を実施し、Amazonにおける運用施策・広告活用の実態と課題などをまとめたもとなっている。
・調査対象:Amazonに出品・卸販売をしている企業53社
・調査方法:同社のメルマガ登録者に対して、メールによるアンケート調査
・実施時期:2021年4月26~5月6日
調査結果の一部
◆Q:Amazon店舗の月間の広告予算はいくらですか?
◆Q:利用しているAmazon広告は何ですか?(複数回答可)
◆Q:Amazon広告における課題について、当てはまるものは何ですか?(複数回答可)
◆Q:Amazon店舗運営における課題について、当てはまるものは何ですか?(複数回答可)
二極化するAmazon広告利用
調査結果にあるように、Amazon内の広告については、「広告を利用していない」が1/4を占め、広告利用金額10万以下と合わせると6割以上となり、まだ広告が活用しきれてない企業が多いことがわかった。他方で、月101万円以上の予算を割く企業も1割以上で見られた。
また利用するAmazon内の広告は「スポンサープロダクト」が90%と圧倒し、スポンサーブランド広告の活用は29%、スポンサーディスプレイは25%となり、スポンサープロダクトが中心となり、他の広告はまだ活用しきれていない現状が浮き彫りとなった。
さらに運営上の課題としては「集客が伸びない」が5割を占めたほか、「リソース不足」、「どこに課題があるかわからない」といった回答も各3割ほどに達し、売上を伸ばすための課題が特定できてないことと、リソースが不足している傾向も明らかになった。
こうしたことから、より効果的なAmazon内での広告運用に関する知見やリソースへの潜在的なニーズが高いとも言えるだろう。そして中小事業者に寄り添った、より低予算かつ、より効果的な広告メニューの提供も求められることになりそうだ。