EC食材宅配サービス上位は、おうちCO-OP・コープデリ・イオンネットスーパー

ECのミカタ編集部

MMD研究所は、2021年5月17日~5月18日の期間で「食材宅配に関する利用実態調査」を実施した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。

調査概要

調査では、事前に18歳~69歳の女性10,000人を対象に、普段の食材・食品を購入する際に利用したことがあるサービスについて調査を実施し、本調査では、事前調査で抽出したネット注文食材宅配現在利用者327人とネット注文食材宅配検討者・興味者231人を対象に食材宅配サービスを利用する理由やサービス求めることを聞いている。

利用したことがあるサービスは?

利用したことがあるサービスは?

18歳~69歳の女性10,000人を対象に、日々の食事で最も割合が多い食事内容について聞いたところ、朝食では「家庭内食」が74.6%、「食べない」が14.6%、「調理済み」が9.7%、昼食では「家庭内食」が67.5%、「調理済み」が18.8%、「食べない」が5.2%、夕食では「家庭内食」が87.7%、「調理済み」が8.0%、「食べない」が2.6%となった。

また、日常生活において食材・食品を購入すると回答した8,861人に普段の食材・食品を購入する際に利用したことがあるサービス内容について聞いたところ、「現在利用している」と「過去利用していた」を合わせた利用経験で最も多かったサービスは「ネット:野菜・果物や肉・魚など食材の注文・配送」で21.1%だった。

次いで「カタログ(紙面):野菜・果物や肉・魚など食材の注文・配送」が19.0%、「ネット:冷凍弁当やすでに出来上がった総菜の注文・配送」が6.2%であることがわかった。

利用上位は、おうちCO-OP・コープデリ・イオンネットスーパー

利用上位は、おうちCO-OP・コープデリ・イオンネットスーパー

次に、ネットの野菜・果物や肉・魚など食材の注文・配送と冷凍弁当やすでに出来上がった総菜の注文・配送を年代別に見たところ、「ネット:野菜・果物や肉・魚など食材の注文・配送」で利用経験が最も多かったのは60代(n=2,036)の22.4%、「ネット:冷凍弁当やすでに出来上がった総菜の注文・配送」で利用経験が最も多かったのは20代(n=1,130)の10.9%となった。

また、ネット注文で1年以内に野菜・果物や肉・魚など食材の注文・配送を利用したことがある人(n=1,356)を対象に、最も利用している食材宅配サービスを聞いたところ、「おうちCO-OP」が12.8%と最も多く、次いで「コープデリ」が12.4%、「イオンネットスーパー」が12.1%となった。

店舗で買い物をする際の大変なことは?

店舗で買い物をする際の大変なことは?

日常生活において食材・食品を購入すると回答した人(n=8,861)を対象に、店舗で買い物をする際の大変なこと・不安・悩みについて聞いたところ(複数回答)、「重い荷物を運ぶのが大変」が38.4%と最も多く、次いで「買い物のために外出するのが面倒」が23.6%、「いつ行っても特に変わりなく、目新しさがないのでつまらない」が21.3%となった。

また、食材宅配サービスを利用する理由の上位は「重たいものを届けてくれるから」「時間を気にせず注文できるから」「買い物に行く時間を節約できるから」
事前調査で抽出したネット注文食材宅配現在利用者(n=327)を対象に、食材宅配サービスを利用する理由を聞いたところ(複数回答)、「重たいものを届けてくれるから」が48.3%と最も多く、次いで「時間を気にせず注文できるから」が37.6%、「買い物に行く時間を節約できるから」が35.2%となった。

食材宅配サービスに求めることは?

食材宅配サービスに求めることは?

続いて、ネット注文食材宅配現在利用者(n=327)とネット注文食材宅配検討者・興味者(n=231)を対象に、食材宅配サービスに求めることを聞いたところ(複数回答)、ネット注文食材宅配現在利用者(n=327)で最も多かった回答は「食材の鮮度」が44.0%、次いで「国産・地場産」が36.7%、「季節感がある・旬の食材」が30.3%となった。

また、ネット注文食材宅配検討者・興味者(n=231)で最も多かった回答は「食材の鮮度」が59.7%、「国産・地場産」が45.0%、「季節感がある・旬の食材」が43.7%となった。

高まるECでの食品宅配需要

調査結果にあるように普段の食材・食品を購入する際に利用したことがあるサービスは「生鮮食品のネット注文・配送」で、「生鮮食品のカタログ(紙面)注文・配送」「冷凍弁当や総菜のネット注文・配送」となった。

ネット注文で生鮮食材の注文・配送利用者が最も利用している食材宅配サービスの上位は、「おうちCO-OP」「コープデリ」「イオンネットスーパー」で、店舗で買い物をする際の大変なこと・不安・悩みの上位は「重い荷物を運ぶのが大変」「買い物のために外出するのが面倒」「いつ行っても特に変わりなく、目新しさがないのでつまらない」という結果になった。

また、食材宅配サービスを利用する理由の上位は「重たいものを届けてくれるから」「時間を気にせず注文できるから」「買い物に行く時間を節約できるから」となり、食材宅配サービスに求めることの上位は「食材の鮮度」「国産・地場産」「季節感がある・旬の食材」だった。

このように生鮮食材のネット注文では、ネットが普及する以前から食材の個配で実績のあるコープが強さを見せた。また流通大手ではイオンが存在感を示している。かつてはECにおいて特に生鮮食品は、鮮度の確保の問題などから比較して不得意なカテゴリーであったが、それも流通基盤や物流スキームの整備によって、状況は一変してきている。特に新型コロナウイルスによる感染拡大の影響でいわゆる「おうち時間」の増加もあり、そのニーズは今後も高まることになりそうだ。

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