チェーンストアEC立ち上げ『Stailer』の10Xが約15億円の資金調達を実施

ECのミカタ編集部

「Stailer(ステイラー)」を展開する株式会社10X(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:矢本 真丈、以下10X)は、既存投資家のDCM Ventures、ANRIを引受先とする第三者割当増資を実施し、総額約15億円の資金調達を行った。

累計調達額は約21億円に

チェーンストアECの垂直立ち上げプラットフォーム「Stailer」を展開する10Xは、既存投資家のDCM Ventures、ANRIを引受先とする第三者割当増資を実施し、総額約15億円の資金調達を行った。同社では、調達した資金をもとに、「生鮮食品や日用品をオンラインで購入する」体験を当たり前にするべく、Stailerプラットフォームの流通総額について、今後2年で10倍以上を目指すとしている。なお、累計調達額は約21億円となる。

継続率約70%、月の平均購入額約2万円

継続率約70%、月の平均購入額約2万円

10Xは2017年の創業以来、「10xを創る」をミッションに日本中の家庭の日々の生活を便利にするプロダクトの開発に注力してきた。献立アプリ「タベリー」や自社運営のネットスーパー「タベクル」の開発・提供を経て、2020年5月には小売事業者が初期投資不要でネットスーパーなどのECを開始できるプラットフォーム「Stailer」を提供開始。

イトーヨーカドー、ライフなどのスーパーマーケットや薬王堂などのドラッグストアで導入されたことに加え、複数の業界大手企業でも導入検討が進んでおり、コロナ禍でECニーズが高まる小売事業者から好評を頂いている。また、Stailerを通じて提供したネットスーパーアプリでは、利用者の翌月継続率が約70%、1ヶ月の平均購入額(ARPU)が約2万円など、顧客の生活に必要不可欠なインフラとなっている。

稀有なスタートアップ

稀有なスタートアップ

各投資家からは次のようなコメントが出されている。

DCM Ventures プリンシパル 原 健一郎 氏

「Stailer開始から1年、10Xが対象としている事業が大幅に広がり『市場規模』がどんどん大きくなってきています。Amazon、Googleなどの大手テック企業が対象事業を広げる事で成長してきたように、10Xの大きくなり続ける事業ポテンシャルを実感し、今回新たに出資させて頂きました。また、3年前のシード投資からこれまで矢本さんを株主として見守ってきたなかで、組織も大きくなり顧客からの強いニーズもあり、矢本さんの経営者としての『使命感』に迫力が出てきたように思えます。組織も事業の大きさを前に、経営者の矢本さんと同じように皆さんがものすごいスピードで成長しているように感じられ、ペイパルマフィアのように10Xマフィアとしてどんなすごい人達になっていくのか楽しみにしています」

ANRI ジェネラルパートナー 河野 純一郎 氏

「今回、10X社の追加投資に応じられたことを非常に嬉しく思います。当社は、急速に変化が起きている超巨大市場にアドレスし、toCビジネス展開時より積み上げてきた有形無形のアセットを元にした競争力のあるプロダクトを持ち、それを極めて優秀で実行力に優れるチームで推進している稀有なスタートアップです。今回の調達後も、小さくまとまることなく、『10xを創り続ける集団』として、今位置する小売市場からその近接市場へと事業領域を拡張し、比類なき会社に成長していくことを期待しています」

日本市場における食品のEC化率は2019年で市場規模の2.9%にとどまり、物販全体の6.8%を下回る。アメリカやイギリス、中国でEC化率が10%を越える急成長を遂げている中、日本市場は大きな成長ポテンシャルがあるのだ。この背景には、小売事業者内での大量のSKUに対応したシステムの不足、デジタルに特化した知見の不足、初期投資のリスクなどがあげられる。

このような状況の中、10Xでは調達した資金をもとにソフトウェアエンジニア、事業開発、コーポレート等幅広い職種の新規採用による組織拡大、チェーンストアECの物流機能の拡張や顧客獲得の加速に対する投資を行い、Stailerの展開を加速、25兆円市場のオンライン化を目指す。また、大手小売企業との深い関係性を活用した非連続な事業成長の機会を模索すべく、事業シナジーの高い企業やソフトウェアプロダクト開発に強みのある企業への出資やM&Aなども積極的に検討するとしており、今回の資金調達をもとにさらなる飛躍に期待がかかる。

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