インフルエンサー紹介からの商品購入経験者は約2割、投稿とインフルエンサーイメージの合致度が購買率に影響

ECのミカタ編集部

株式会社ネオマーケティング(所在地:東京都渋谷区)は、2021年8月末に、「インフルエンサー」の活動内容を知っている全国の20歳~50歳の男女1000人を対象に「インフルエンサー×フォロワー」をテーマとしたインターネットリサーチを実施。その結果を公表した。

4割超がインフルエンサーをフォロー

4割超がインフルエンサーをフォロー

まずはSNSにおけるインフルエンサーのフォロー状況を訪ねたところ、43.3%の人が1人以上のインフルエンサーをフォローしていることがわかった。

「6名以上フォローしている」と回答した人は14.1%であった。

インフルエンサーをフォローするのは「その人の投稿が面白いから」

インフルエンサーをフォローするのは「その人の投稿が面白いから」

続いて、インフルエンサーをフォローしている人を対象に、フォローしている理由を聞いた。

「その人の投稿が面白いから」が最も多く54.7%。「その人の内面・考え方・性格が好きだから」(48.7%)がそれに続き、「見た目・雰囲気」を理由とする割合(42.3%)を上回った。

一方、「その人が紹介する商品が良いから」をフォローの理由とする人は25.9%であった。このことから、インフルエンサーが商品を紹介することに好意的な人は少なくないと言えるだろう。

「#PR」の意味を知っている人は4割弱

「#PR」の意味を知っている人は4割弱

「#PR」の意味を知っているか尋ねたところ、「内容まで知っている」と回答した人は37.4%にとどまり、「見たことはあるが内容はよく知らない」人は26.3%であった。

「#PR」は近年目にすることが多いわりに、タグの意味を理解できている人が多いとは言えない結果となった。

インフルエンサー紹介からの商品購入経験者は約2割

インフルエンサー紹介からの商品購入経験者は約2割

インフルエンサーの紹介により商品を購入したことがあるかどうかを聞いた。上のグラフは、PR投稿による紹介・PR以外の投稿による紹介を比較している。

PR投稿かどうかにかかわらず、インフルエンサーの紹介により商品を購入したことがある人は約20%であることがわかった。

PR投稿で購入されやすいのは「ファッション関連」

PR投稿で購入されやすいのは「ファッション関連」

さらに、インフルエンサーの紹介により商品を購入したことがある方に対し、何を購入したかを聞いた。

最も購入されているのが「ファッション関連」だが、PR投稿で購入した人は51.4%、PR投稿以外では35.7%と、その差は15.7ポイントであった。このことから、ファッションの場合は、PR投稿の方がより購入されやすいことがわかる。

これに対し「美容・コスメ」の場合はどちらも約30%でほぼ変化がないため、PR投稿か否かは購買にあまり影響がないと言えそうだ。

商品購入の決め手は「インフルエンサーの紹介がわかりやすかった/納得できたこと」

商品購入の決め手は「インフルエンサーの紹介がわかりやすかった/納得できたこと」

インフルエンサーの紹介で商品を購入したことがある方に対し、商品購入を決めた理由を尋ねた。

商品購入の決め手として最も多かったのが「インフルエンサーの紹介がわかりやすかった/納得できたこと」で53.1%となり、この割合は「商品自体に魅力を感じたこと」の48.7%よりも4.4ポイント上回っていた。

また、「インフルエンサーのコメントが信頼できたこと」も41.1%と高い割合となっている。

このことから、商品の魅力が大前提ではあるが、インフルエンサー独自のコメントや率直な感想が、購買につながっていることがわかる。

投稿とインフルエンサーイメージの合致具合が購買に影響

投稿とインフルエンサーイメージの合致具合が購買に影響

「#PR」のついた投稿をするインフルエンサーをフォローしている人に対し、そのインフルエンサーの「#PR」投稿は、その人のイメージに合致していたかを聞いた。全体では「とてもイメージに合っていた」「ややイメージに合っていた」と回答した人の合計が73.1%となった。

一方、インフルエンサーのPR投稿により商品を購入したことがあるか否かで回答を比較すると、結果に大きな差があった。「とてもイメージに合っていた」「ややイメージに合っていた」と回答した方は購入者で88.1%、非購入者で61.9%となり、その差は26.2ポイントであった。

このことから、紹介する商品がそのインフルエンサーのイメージに合致しているかどうかは、商品の購入率に影響を与えると言えるだろう。

インフルエンサーの選定がカギを握る

インフルエンサーが、自分の言葉で自身のファンに最適な形で商品をPRするインフルエンサーマーケティングは、新たなPR手法として近年右肩上がりの成長を遂げてきた。

企業発信の広告とは異なり、インフルエンサーマーケティングにおいては消費者目線のリアルなレビューを発信してもらえること、特定のインフルエンサーのフォロワーは趣味嗜好の似た層が集まっていることから、インフルエンサーと商品がマッチすれば高いPR効果が見込める。

ただし、「インフルエンサーマーケティングの成否はインフルエンサーの選定にかかっている」と言っても過言ではない。

今回の調査結果からもわかる通り、インフルエンサーのイメージと紹介する商品の世界観などが合致していることが重要だ。インフルエンサーの選定にあたってはフォロワー数だけでなく、ブランドや商品との親和性やエンゲージメント率なども重視して選定を行う必要があるだろう。

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