ECサイトはアプリ制作がおすすめ!メリット・デメリットから開発費用相場まで解説

ECのミカタ編集部

ECサイトのアプリ化とは?ECアプリ制作について

ECサイトのアプリ化とは、ブラウザ上で表示されているECサイトとは異なり、アプリケーションを用いて構築されたECサイトです。さまざまな企業がEC市場に参入しており、少しでも顧客との接点を増やしユーザーリビティを向上できるため、ECサイトのアプリ化が注目されています。アプリ自体がiOSやAndroidなど、スマートフォンの各OSに最適化されているため、プッシュ機能や位置情報機能など、通常のECサイトにはない機能が利用可能です。

たとえば、セールが始まったと同時にプッシュ機能を活用してユーザーにお知らせすれば、DM以上に集客効果が見込めますし、GPS機能を使って近所の店舗検索なども可能になります。さらにECアプリ自体を会員カードとしても利用できるため、実店舗の集客施策にも有効活用できます。また、アプリ利用率はブラウザ利用率よりも5倍以上多いともいわれており、Web上のECサイトよりもアプリのほうがユーザーとの接触回数が高いといえるでしょう。

以上のことから、通常のECサイトよりもECアプリの需要が高まっている状態です。

ECサイトのアプリ化・アプリ制作するメリット

利用時間・頻度増でユーザーのアクティブ率が上昇


ユーザーが通常のECサイトにアクセスするには、ブラウザを立ち上げる必要があります。しかし、ECアプリであれば、スマホのホーム画面上からワンタップでアクセス可能なため、利用時間と利用頻度が増え、ユーザーのアクティブ率上昇が見込めるでしょう。

また、通常のECサイトの場合はアクセス自体に時間がかかるため、アクセス中にユーザーが離脱する可能性もあります。ECアプリであれば、限定した通信量で起動しますので、ブラウザよりもスムーズにアプリにアクセス可能です。

メルマガより高い開封率のプッシュ通知でリピート施策


スマホのプッシュ機能を活用してお知らせすれば、メルマガより高い開封率が得られます。従来は会員登録してもらったユーザーのメールアドレスに対して、メルマガを送付していましたが、メール自体を見る頻度が減った現在では効果が年々少なくなっているといえます。

メールアプリ自体にもプッシュ機能は適応されていますが、大半のユーザーが毎日さまざまなメールが届くため、プッシュ通知をオフにしている可能性があります。しかし、ECアプリ自体のプッシュ機能を利用することで、ユーザーに不快感を与えずに通知を確認してもらえます。さらに、新着商品やクーポン情報など速報性の高い情報を届けることで、リピート施策にもつながるでしょう。

理想としては、詳細な情報を配信したい場合はメルマガ、速報性の高い情報を配信したい場合はアプリのプッシュ通知など併用することで、ユーザーへの接点を増やしていくことが効果的です。

実店舗を持っている場合、オムニチャネル施策との相性がよい


ECサイトと実店舗の双方を持っている場合、ECアプリ自体がオムニチャネル施策と非常に相性がよいです。
たとえば、プッシュ通知を活用して店舗限定商品の情報や、店舗限定クーポンを届けることで実店舗への来店を促せます。

さらに、位置情報機能を活用すれば、ユーザーは自宅近隣の店舗を探すこともできます。そのため、実店舗を持っている場合は、ECアプリを用いたオムニチャネル施策と相性がよいです。また、ECアプリに会員証の機能を付与していれば、紙媒体のカードの発行を減らしコスト削減にもつながります。

ECサイトのアプリ化・アプリ制作するデメリット

開発費用が高い


ECアプリの開発費は初期費用だけでも高く、オプションを追加するごとに費用は上昇します。制作手段によっては費用を抑えることも可能ですが、少なくとも数十万円以上の初期費用が必要です。さらにネイティブアプリで制作した場合、初期費用の他に、サーバー保守管理費や最新OSに対応する回収費用が発生します。

そのため、小さなECアプリ開発から始めたいと考える場合、クラウド型アプリを利用すれば比較的安価に抑えられます。しかし、求めている機能が搭載できない可能性もあるため、予算と機能の割合を含めた上で検討が必要です。

ブランド力が低い状態ではダウンロードされることが難しい


そもそもECアプリをリリースしても、ブランド力が低い状態では、ダウンロードされること自体が難しいです。たとえば、Amazonやユニクロなど認知されているブランドが、ECアプリをリリースすれば一定のダウンロード数が見込めます。

しかし、まったく聞き覚えのないブランドがECアプリをリリースしても、ダウンロードする気になってもらえない可能性があります。そのため、ブランド力が低い場合は、ECアプリをダウンロードしてもらう戦略の構築が必要です。

たとえば、リリースから半年間はダウンロードしたユーザーに対して、商品割引クーポンを配布するなどの付加価値が必要でしょう。さらにアプリ内に継続して利用してもらえるような、記事や動画コンテンツを配信することで利用定着を促します。

OSへの対応や不具合対応などが永続的に発生


ECアプリの動作状況はOSに依存するため、OSアップデートが行われるとECアプリ自体も改修対応が必要です。また、OSアップデート時に発生した不具合は、基本的に事業者側では対応することは難しい場合が大半です。

ブランド力が低いECアプリの場合、不具合が発生するとすぐにユーザー数が減少します。さらにOS改修対応が遅れると、アプリ自体の読み込みや挙動が悪くなるため、新規ユーザーの定着率が悪くなります。そのため、一定期間ごとのOSアップデートや不具合対応などは、迅速な対応と費用が発生するためデメリットといえるでしょう。

ECアプリ制作の手段と費用相場は?

WEBアプリ


WEBアプリとはGoogleやYahooなどの、スマホブラウザ上で動作するアプリケーションです。
ユーザーが表示する際は、OSに対応したアプリのインストールは不要で、PCで表示するWEBサイトと変わりはありません。そのため、開発費用を安価に抑えられますが、スマホ特有のプッシュ機能などは使用できないことがあります。

しかし、PWAと呼ばれる新しいWEBアプリであれば、ネイティブアプリのようにホーム画面に設置できます。さらに、プッシュ通知機能やオフライン状態でも動作可能です。OS環境に左右されずに開発できるため、比較的導入しやすいWEBアプリと言えるでしょう。

ネイティブアプリ


ネイティブアプリとは、スマホのホーム画面上に表示されているアプリです。App StoreやGoogle Playでインストールしたアプリは、ネイティブアプリにあたります。開発費やOSアップデートに対応するランニングコストは、WEBアプリよりも高くなりますが、デバイス上でスムーズに操作可能です。

プッシュ機能や位置情報機能も標準で利用できるため、スマホ特有の機能を利用したい場合は、ネイティブアプリの導入が良いでしょう。

ハイブリッドアプリ


ハイブリッドアプリとは、WEBアプリとネイティブアプリを複合させたアプリです。スマホのホーム画面にアプリを表示できますし、App storeやGoogle Playに設置もできます。開発費自体も安く、デザインや追加機能はテンプレートを用いることですぐに実装できるため、手軽にECアプリをリリース可能です。

しかし、トップページ以外はWEBアプリで構成されていることが多いです。そのため、アプリ内での処理要素が増え、ページを何度も開く場合は挙動が遅くなる可能性があります。

アプリ制作会社の選び方

開発実績が豊富か


自社が望むアプリを制作してもらう上では、アプリ制作会社を選ぶ際は、開発実績が豊富かの確認が必要です。開発実績が乏しい制作会社では、希望の機能を追加できない場合や、リリースに時間がかかる可能性があります。

また、開発実績に関しては、アプリ制作会社のWEBサイトに表示されていることが多いです。
そのため、今までの実績に目を通し、どのような手段でアプリを制作した実績があるのか確認しましょう。

得意な開発ジャンルは何か


制作会社によって得意としているアプリジャンルは異なります。

たとえば、iOSに対応したネイティブアプリが得意な制作会社や、WEBアプリの制作を得意としている会社も存在します。苦手なジャンルのアプリを制作する場合、コストと時間がかかる可能性があるため注意が必要です。

そのため、アプリ制作を依頼する際は自社が希望しているジャンルを、得意としている制作会社に依頼しましょう。

アプリ開発後の保守や運用対応の有無


ECアプリはリリースが完了した時点で終了ではありません。リリース後もアプリの保守管理や運用が必要なので、どこまで制作会社が対応してくれるか確認しましょう。

たとえば、アプリ制作だけ対応している会社であれば、保守管理や運用は別会社に依頼が必要です。また、アプリ制作と保守管理が別になると、コストがかかり過ぎてしまう可能性があります。そのため、まとめて依頼できる制作会社を選びましょう。

おすすめアプリ制作会社10選

株式会社ヤプリ


株式会社ヤプリは、ノーコードでさまざまなアプリを制作できるサービスです。250社以上で開発実績があり、ネイティブアプリの制作を考えている企業に最適と言えるでしょう。

さらに、アプリ自体に必要な機能が揃っているため、幅広い業種に対応したアプリ制作ができます。また、管理画面がわかりやすく、デバイスごとのインストール数の把握も可能です。

GMOおみせアプリ


GMOおみせアプリは、パッケージアプリを用いることでコストをかけることなく短期間で、複数の機能を搭載したECアプリ制作ができるサービスです。搭載できる機能は、プッシュ通知やクーポン配信・スタンプカード機能などが存在します。

アプリ導入実績は全国で7,500件以上存在しており、専任スタッフが徹底的に導入までサポートしてくれるため、安心して制作依頼ができるでしょう。

株式会社モンスター・ラボ


株式会社モンスター・ラボは、500件以上のアプリ制作実績が存在する会社です。アプリの企画開発から保守管理・運用まで、あらゆる面でサポートします。

また、最先端のテクオロじーを採用したアプリ制作ができるため、他にはない新しいサービスを搭載したアプリ制作も可能です。自社だけでは対応が難しい案件でも、外部から素早く人材を確保できるリソースも存在するため安心です。

フェンリル株式会社


フェンリル株式会社は、ユーザーに使いやすいアプリ制作を心がけている制作会社です。今までに制作したアプリ数は600件以上あり、使い続けてもらえるようなアプリをデザインします。

クライアントの細かい要望に対しても、柔軟に対応できますので、急な仕様変更もすぐさま解決します。また、制作したアプリは保守管理から運用までサポートしてくれるため、リリース後も安心です。

株式会社ジークス


株式会社ジークスは、ECアプリを始めとするさまざまな、スマホ向けアプリ制作をおこなう会社です。スマホ独自の機能を最大限に引き出した機能追加や、ユーザーがストレスを感じることなく、スムーズに使用できるアプリ制作を得意としています。

また、アプリの制作企画からリリース後の保守管理まで、総合的にアプリ運営をサポートします。

株式会社アイスリーデザイン


株式会社アイスリーデザインは、最先端技術を駆使したアプリ制作が得意な会社です。クライアントのアイデアとUXデザインを元に、今までにないアプリを制作してくれるため、他にはない新しいアプリを求める場合はおすすめです。

また、アプリには標準的な機能が備わっているため、全体の開発工数とコスト削減もできます。

株式会社CyberCats


株式会社CyberCatsは、10年以上アプリ制作実績がある会社です。低価格で高品質なアプリの提供をモットーとしており、医療系や観光支援系のアプリ制作を得意としています。

また、iOSとAndroid OSのどちらにも対応したアプリ制作が可能であり、企画から開発までワンストップで依頼可能です。

チームラボ株式会社


チームラボ株式会社は、最先端の技術と実験を組み合わせた、今までにないソリューション提供をおこなう会社です。従来のシステムでは実現しなかった問題も、最先端のソリューションで解決します。また、スマホアプリの企画から開発・デザインまで、トータルなサービスを提供しています。

6etアプリ株式会社


6etアプリ株式会社は、ゲームを中心としたアプリ制作を得意とする会社です。クライアントの要望に合わせた企画を作り出し、制作したアプリの保守管理や運用まで対応します。さらに、技術面の相談も柔軟に対応しているため、安心して依頼を任せられるでしょう。

株式会社ブレイブソフト


株式会社ブレイブソフトは、500件以上のスマホアプリ制作の実績がある会社です。500万ダウンロードを突破したアプリの制作や、VODサービスのアプリ制作経験が存在します。高い技術が必要とされるアプリの開発もできるため、複雑なアプリ制作でも心配せずに依頼できます。

まとめ

今後も需要が高まると予想されるEC業界において、成果を伸ばしていくためにはECサイトのアプリ化が必要です。ECサイトをアプリ化することで、リピート施策やオムニチャネル施策を進められます。

しかし、アプリ開発自体の制作費が高くブランド力がない場合は、アプリをリリースしてもダウンロードされない可能性があります。そのため、ECアプリを制作する際は、自社ブランドの規模に合わせてリリースしてみてはいかがでしょうか。


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