日本人はチャットボットが好き?ジェネシスクラウドサービスが顧客体験に関する最新レポートを公表

ECのミカタ編集部

クラウド型カスタマーエクスペリエンス管理ソリューションを提供するジェネシスクラウドサービス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:ポール・伊藤・リッチー)は消費者のニューノーマルにおける行動の変化とカスタマーエクスペリエンスの関係性を題材とした新たなリサーチレポートを発表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。

調査概要

同リサーチは、2020年12月から2021年4月にかけて実施され、「The Connected Customer Experience」という名称で、世界各国で計11,000人以上の消費者の回答を元に、コロナ禍が健康、幸福感、そして社会と職場における顧客接点にどのような影響を与えたかと理解を深めるために企画したものだとしている。

調査方法は、マーケットリサーチ企業の Savanta 社と共同で実施し、人間のつながりを分析したという。2020年12月から2021年4月にかけてインターネットで実施したもので、回答者は 18 歳以上の男女で、合計11,653人となった。

アジア太平洋地域では、オーストラリア、中国、インド、日本とシンガポールで計3,000人となり、そのうち日本の回答者は500人だった。回答者の年齢・男女・地域の割合はそれぞれの国の総合人口に合わせているとしている。

進むカスタマーサービスのDX

進むカスタマーサービスのDX

同リサーチでは、コロナ禍においてブランドと接するためのチャネルの利用に焦点を当てている。そこで、まずコロナ前のチャネル利用について日本人の消費者に尋ねたところ、対面でのカスタマーサービスが64%で最も高く、アジア太平洋地域の平均値の51%を大幅に上回っていた。対面での接点はコロナ禍によって最も影響を受け、コロナ禍においてはわずか19%となった。

しかし、通話でのカスタマーサービスはコロナ禍の影響を受けることなく、コロナ前とコロナ禍において60%という同じ結果となる一方で、デジタルチャネルの利用率は全て増加した。

これまでも積極的にオムニチャネルの環境を整備していた企業が報われる結果となり、コロナ前・コロナ禍の利用率を比較したところEメールでの接点は37%から44%、SMSまたはメッセージングアプリは10%から14%、チャットボットを利用したオンラインチャットは14%から20%、そしてオペレーターとのオンラインチャットは22%から31%に増加し、アジア太平洋地域で最も大きな成長率となった。

さらに同リサーチでデジタルチャネルが予想外のニーズにも応えていることがわかったようだ。調査によると、日本の消費者の56%が初めての人と電話で話すことに対して不安を感じていると回答しており、アジア太平洋地域の平均値の38%を上回った。そこで、チャットボットより人間と話すことが望ましく思う消費者が53%と少なく、アジア太平洋地域の平均の72%を大きく下回った。

新たなデファクトスタンダードに

ジェネシス日本法人代表のポール・伊藤・リッチー氏は次のように述べている。

「オムニチャネルサポートはお客様のニーズに応えるための新たなデファクトスタンダードになりつつあります。多くの企業はチャネル、場所、時間を問わず、シームレスでパーソナライズされた、そして共感性を持ったカスタマーエクスペリエンスができる環境整備に取り組んでいます
(中略)
今回のConnected Customer ExperienceレポートによってDXに向けた確実な動きがあるという知見を改めて得ることができました。私たちジェネシスは、デジタルカスタマー・エンゲージメントとクラウド・ソリューションの製品群を通じて、このトレンドを引き続きサポートしていきます」

デジタルチャネルが持つメリットは数多くある。消費者とブランドが好きなタイミングや好きな方法で接せられる点に加え、業務効率を大きく向上させられる点もそうだ。

カスタマーサービスは、消費者とブランドの間のコアな顧客接点となっているが、これらの接点における手法が多様化する中、オムニチャネルは新たな広がりを見せている。

またカスタマーサービスは、AIの導入やチャットボットに象徴されるように日々進化を遂げているが、それはECにおいても同様であり、これからもその傾向は高まることになりそうだ。

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