スタッフDXのアプリケーションサービス「STAFF START（スタッフスタート）」を運営する“Staff Tech（スタッフテック）”カンパニー、株式会社バニッシュ・スタンダード(本社：東京都渋谷区、代表取締役：小野里 寧晃、以下バニッシュ・スタンダード)は、株式会社アルペン（本部：愛知県名古屋市、代表取締役社長：水野 敦之）が運営する公式ECサイトにサービス提供を開始した。

ECとオフラインの垣根を超える

「STAFF START」は、専用アプリを通じて、自社ECサイトやSNSなどで、店舗スタッフのオンライン接客を可能にするStaff Techサービスだ。スタッフ1人ひとりの投稿コンテンツを経由し、どのくらいEC売上やPVが発生したか成果が可視化されるので、本部はそれらの実績を、店舗やスタッフ個人の評価に役立てることができる。

その「STAFF START」がアルペン公式ECサイトに導入された。スポーツ用品小売業界において「STAFF START」が導入されるのは、今回が初めてだという。アルペンでは以前より、店頭とECをシームレスにつなげるO2O、OMO（Online Merges with Offline、オンラインとオフラインの融合）施策に注力してきた。

「STAFF START」の導入により、店舗スタッフによるオンライン接客が始まったことになる。これまで店頭で培ってきた接客技術に加え、スタッフ1人ひとりの専門知識をECでも共有することで、実店舗とECの垣根を超えたさらなる豊かな購買体験が実現できるとしている。

スタッフの専門知識をオンラインで共有

今回アルペンには、「コーディネート投稿機能」（店舗スタッフが撮影したコーディネート写真に商品情報を紐づけ、自社ECサイトやSNSなどに投稿する機能）と、「スタッフレビュー機能」（店舗スタッフが商品についての評価・コメントなどのレビューを作成し自社ECサイトやSNSに投稿できる機能）の2つが導入された。レビュー機能として提供している「評価スケール」は、30以上のカテゴリごとに細かく設定し、活用されているそうだ。

アルペンは、あらゆるメーカー・ジャンルのスポーツ用品を販売しているため、取扱商品が多岐にわたる。競合他社も取り扱う商品が多いなか、ECサイトにおいてどのように各商品の特性を伝えながら、他社と差別化を図っていくかが課題としてあったという。

今回「STAFF START」が導入されたことで、アルペンの資産とも言える「経験豊富な店舗スタッフの専門知識」をオンラインでも共有でき、店頭と同等の接客・購買体験をECでも提供できるようになったとしている。

オンライン接客を起点に来店を促進

「STAFF START」は、2021年9月、サービス開始から5周年を迎えた。これまでの傾向として、EC上で店舗スタッフのコーディネート力やレビュー力に触れた顧客がスタッフの「ファン」になり、実際に店頭に会いにいくという事例が多発しているという。

アルペンでは、従来の紙を中心とした1 対 Nのマスマーケティングから、1 対 1の One to One マーケティングにマーケティング手法が変遷しているなかで、近年はいかにオンラインでもお客様とコミュニケーションを図れるかに取り組んできた。

「STAFF START」を活用することで、オンラインでのコミュニケーションをきっかけに来店を促し、店頭で顧客1人ひとりのニーズを引き出しながらより最適な商品提案につなげていくことができるのだ。店舗スタッフの投稿コンテンツを通じた来店促進も、「STAFF START」に期待されているポイントとなる。なお、ECサイトでは店舗スタッフ1人ひとりの資格や経歴といった個性がより伝わるよう、「スタッフプロフィール機能」も活用されているとのことだ。

シームレスな購買体験を追求

株式会社アルペン EC事業部部長 武藤恵一氏のコメント

「まもなく自社ECサイトを立ち上げて3年になります。常に新しい取り組みにチャレンジしてきましたが、3年という節目において原点に立ち返り、カスタマージャーニー含め、UI（ユーザーインターフェース）、UX（ユーザーエクスペリエンス）をゼロベースで見直すことで、EC事業を加速させていきます。弊社には、いろいろな専門知識を持った経験豊かなスタッフが大勢います。優秀な人材に恵まれながら、これまでは彼らの知識をお披露目できる場が実店舗に限られてしまい、『こんな素晴らしいスタッフがいます！』という発信ができていませんでした。今回『STAFF START』を導入したことで店舗スタッフの知識や経験を活かしたECサイト運営を実現していきたいと考えています。また、スタッフを軸に弊社のECサイトの良さも知っていただければ嬉しいです。会社としては、『シームレスな購買体験』の追求をしているので、お客様には店頭とECの垣根を越えて、アルペングループでの買い物を楽しんでいただけたらと思っています」

店舗に所属するスタッフをDX化し、自社ECサイトやSNS上でのオンライン接客を可能にするStaff Techサービスである「STAFF START」。導入しているアパレル企業で最も利用されている「コーディネート投稿機能」は、店舗スタッフが撮影したコーディネート画像に商品情報などを紐づけてECサイトやSNSに投稿する機能で、その投稿を通じて商品紹介やコーディネート提案といった接客対応を行うことができる。

また、スタッフの投稿を通じて達成されたEC売上は可視化され、スタッフ個人や所属する店舗の実績として評価に利用されている。現在、利用ブランド数はアパレルや化粧品ブランドを中心に1,600を超え、2020年9月から2021年8月の間に「STAFF START」で作成されたコンテンツを経由した流通総額は、1,200億円を達成した。その「STAFF START」がアルペン公式ECサイトに導入されたことにより、シームレスかつ豊かな購買体験が加速することになりそうだ。