美容・コスメ市場最新レポート SBペイメントサービスが調査結果を公表

ECのミカタ編集部

ソフトバンク株式会社の子会社であるSBペイメントサービス株式会社は、美容・コスメ商品の消費者動向に関するアンケート調査を実施し,その内容を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。

調査概要

調査名 :美容・コスメ商品の消費者動向調査
調査方法:インターネットリサーチ
調査地域:全国
調査期間:2021年3月18日~25日
調査対象:20~70代の男女4,377人
調査元 :SBペイメントサービス株式会社

20代女性67.2%、美容トレンドの情報収集を行っている

20代女性67.2%、美容トレンドの情報収集を行っている

美容のトレンドについて情報収集しているか尋ねたところ、「日頃から情報収集している」と回答したのは、男女とも20~29歳の割合が最も多く、女性は25.9%、男性は19.3%という結果になった。

女性の「日頃から情報収集している」「タイミングや必要なときだけ情報収集している」と回答した割合を合わせると、20~29歳は67.2%、30~39歳は53.3%、40~49歳は44.3%となっており、全年代で男性よりも高く、女性は美容のトレンドに対して関心が高いことが分かった。

購入時、女性はまず好きなブランドで商品をチェック

購入時、女性はまず好きなブランドで商品をチェック

美容商品の購入を検討する際に最初にとる行動としては、女性は、スキンケア、ベースメイク、アイメイク、リップメイク、スペシャル美容では「好きなブランドを取り扱う実店舗に足を運ぶ」と回答した割合が最も多く、次いで「好きなブランドの公式サイトやアプリを見る」と回答した割合が多いという結果となった。女性が美容商品を購入する際に、まずは好きなブランドで商品をチェックしていることが分かる。

男性はスキンケアでは14.6%、ベースメイクでは6.1%、リップメイクでは6.2%が「好きなブランドを取り扱う実店舗に足を運ぶ」、アイメイクでは5.5%が「好きなブランドの公式サイトやアプリを見る」、スペシャル美容では5.2%が「美容専門ウェブメディアやアプリ(アットコスメ、LIPSなど)を見る」、インナーケアでは9.5%が「ECモール(Amazon、楽天、PayPayモール、Yahoo!ショッピングなど)を見る」の割合が最も多く、商品によって購入時に最初にとる行動が異なる結果となった。

また美容商品を購入したことがある消費者に、各商品をどのWebサイト・アプリで購入することが最も多いか尋ねたところ、スキンケア、ベースメイク、リップメイクにおいては、「好きなブランドの公式サイトやアプリ」での購入の割合が40%以上と最も多く、アイメイク、スペシャル美容、インナーケアにおいては、「ECモール(Amazon、楽天、PayPayモール、Yahoo!ショッピングなど)」での購入の割合が45%以上と最も多い結果となった。

男性は女性に比べ高頻度で美容商品を購入する傾向

男性は女性に比べ高頻度で美容商品を購入する傾向

Webサイトやアプリで美容商品をどのくらいの頻度で購入するか尋ねたところ、女性は、スキンケアでは41%、スペシャル美容では33.7%が「2~3ヵ月に1回程度」、ベースメイクでは32.5%が「半年に1回程度」と回答し、アイメイク、リップメイク、インナーケアにおいては「1年に1回以下」の購入頻度の割合が最も多い結果となった。

男性は、アイメイクでは27.8%、インナーケアでは32.2%が「1ヵ月に1回程度」、ベースメイクでは28.3%が「1ヵ月に2~3回以上」「2~3ヵ月に1回程度」、スキンケアでは35.3%、リップメイクでは29.1%、スペシャル美容では34.7%が「2~3ヵ月に1回程度」の購入頻度の割合が最も多く、男性の方が女性に比べ美容商品を高い頻度で購入する傾向にあることが分かる。

コロナ禍で5割強がリップメイクの「購入頻度減った」

コロナ禍で5割強がリップメイクの「購入頻度減った」

新型コロナウイルス感染症拡大により、美容商品の購入頻度は変化したか尋ねたところ、半数を超える52.1%がリップメイクの「購入頻度は減った」と回答し、反対に25.1%がスペシャル美容の「購入頻度は増えた」と回答した。

日常的にマスクをする時間が増えた昨今、リップメイクは崩れやすく、マスクで隠れて見えない部分のためリップメイク自体をする頻度が減った一方で、おうち時間が増えた影響でスペシャルな美容ケアに時間をかけるようになったことが考えられるとしている。

また新型コロナウイルス感染症拡大により、美容商品の購入費用は変化したか尋ねたところ、女性は、すべての商品で「購入費用は減った」が「購入費用は増えた」割合を上回る結果となった。

一方、男性は、ベースメイクでは42.4%、アイメイクでは40.5%、スペシャル美容では36%が「購入費用は増えた」と回答し、特に男性において美容商品にお金をかける傾向になったことが分かった。

美容商品を取り扱う事業者は、リップメイク、ベースメイク、アイメイク、スペシャル美容の種類や在庫を調整するなど、コロナ禍の状況を踏まえた柔軟な対応が求められそうだと分析している。

ECで購入する理由は「ポイント・キャンペーン」

ECで購入する理由は「ポイント・キャンペーン」

美容商品を実店舗ではなく、Webサイトやアプリで購入する理由について尋ねたところ、「ポイントを貯めたい・使いたい」が51.5%、「お得な特典やキャンペーンがある」が33.5%と上位を占めた。

消費者は、Webサイトやアプリで購入するからこそのお得感・メリットを感じていることが分かる。次に、「商品の詳細がわかりやすい」が30.7%、「欲しい商品の在庫がすぐにわかる」が21.5%となっており、Webサイトやアプリに商品情報の充実を求めていることが読み取れる。

変化する消費者マインドをとらえる

調査結果にあるように、20代女性の67.2%が美容のトレンドについて情報収集を行っており、美容商品を購入する際、女性はまず好きなブランドで商品をチェックすることが分かった。

また男性は女性に比べ高頻度で美容商品を購入する傾向にあり、コロナ禍で52.1%がリップメイクの「購入頻度は減った」と回答した。さらに実店舗ではなくWebサイトやアプリであえて購入する理由は「ポイント」「キャンペーン」という結果になった。

今回の調査から、コスメ市場でのコロナ禍における女性の購買行動が明らかになるとともに、特に男性において美容への意識が非常に高まっている傾向が見られた。美容商品を取り扱う事業者は、商品や性別によって購入頻度が異なることを踏まえ、Webサイトで扱う美容商品のラインアップや在庫数を決定することが良いとも考えられそうだ。

また同社も述べているように、Webサイトやアプリでの購入の優位性として、Webサイト限定キャンペーンを展開したり、AIによる肌診断を活用し各々の悩みに合った商品の成分や効能の提案を行ったりすることで、消費者の満足度の向上や売上拡大につながることにもなるだろう。

[出典元]
SBペイメントサービス株式会社
https://www.sbpayment.jp/news/press/2021/20211019_000955/

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