「A8.net」がオラクルの「Heat Wave」を導入、データ分析基盤性能の10倍アップを実現

ECのミカタ編集部

日本オラクル株式会社(本社:東京都港区、取締役 執行役 社長:三澤智光)は株式会社ファンコミュニケーションズ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:柳澤安慶)が、アフィリエイト・ネットワークサービス「A8.net(エーハチネット)」のデータ分析基盤として「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」上で提供される高性能インメモリ・クエリ・アクセラレータ「Oracle MySQL Database Service HeatWave」を導入したと発表した。

これにより、ファンコミュニケーションズでは、新たに稼働を開始した分析基盤で10倍の性能向上を実現し、インターネット上の成果報酬型広告に求められる高速なリアルタイム分析が可能になったという。

背景にデータ分析の処理速度低下

ファンコミュニケーションズでは、アフィリエイト・ネットワークサービス「A8.net」を支える基幹データベースとして、「OCI」上で提供される「Oracle Autonomous Transaction Processing」を2019年10月に採用。この基幹データベースに加えて、同社では新たに、広告の成果や決済サービスの計算に使用されるデータ分析基盤も「OCI」上で提供される「Oracle MySQL Database Service HeatWave」を導入した。

最適な成果やチャネルが数秒で決定されるインターネット上の成果報酬型広告に求められるリアルタイム分析を実現するには、数十億規模のレコードから、複数条件での検索を瞬時に行え、また数百万件の検索、集計を迅速に行える高い性能、拡張性が求められていた。

ところが、他社サービス上で稼働していた分析基盤では、広告主やパブリッシャーの増加、チャネルの多様化によるデータ量の急激な増加に伴い、データ分析の処理速度が低下し、性能向上には大幅なコストを要することが大きな課題となっていた。

クエリ実行の高速化や高い拡張性を実現

そこで同社では、「Oracle MySQL Database Service HeatWave」で検証を行い、既存システムと比較して飛躍的に高い性能と拡張性を追加コスト不要で実現できることを確認。また、要件であった、自社で開発、運用が行え、移行の際にアプリケーションの変更がない点も評価し「Oracle MySQL Database Service HeatWave」導入を決定したという。

「Oracle MySQL Database Service HeatWave」へ移行後は、既存アプリケーションがそのまま利用でき、クエリ実行時間の大幅な高速化やスペック不足により実行できなかったクエリ実行を実現している。

この新しいデータ管理プラットフォームにより、ファンコミュニケーションズでは、データソースの追加、アナリティクスの活用、そして拡大するアフィリエイトネットワークやメディアクリエイターの要求に応えるための拡張が可能となっている。

広告成果のレポーティング新機能をリリース

ファンコミュニケーションズA8事業部 鈴木 誠司 氏は「Oracle MySQL Database Service HeatWave」の導入に関し、次のようにコメントしている。

「他社のクラウド・データベースからアプリケーションを変更することなく『Oracle MySQL Database Service HeatWave』に移行し、性能が10倍向上し、コストも大幅に削減することができました。『OCI』上で提供される先進的なサービスを活用し、リアルタイムな分析基盤を実現できたことで、広告成果のレポーティング新機能をリリースすることができました。新たな分析基盤を活用し、今後もお客様のニーズに合ったレポ-ティングや分析機能やサービスを充実させていきます」

大規模なWebサービスを展開するにあたって、データ分析基盤の高速化や安定化は生命線とも言える。今後も「Oracle MySQL Database Service HeatWave」の性能を活かした、ユーザー目線の機能やサービスが拡充されることを期待したい。

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