流通加工とは?目的や課題、外部委託のメリット・デメリットを紹介

ECのミカタ編集部

流通プロセスの一つである「流通加工」。ECサイトの運営にあたり、「流通加工の具体的な内容や目的を知りたい」「流通加工の外部委託を検討したい」と考える担当者もいるのではないだろうか。

今回の記事では、流通加工の概要に加え、企業が抱えることの多い課題や外部委託する場合のメリット・デメリット、委託先を選ぶポイントなどを紹介する。流通加工の役割を把握し、自社の体制を見直す際の参考としてほしい。

目次

●流通加工とは?主な業務内容
●流通加工を行う目的
●流通加工の課題
●流通加工を外部委託するメリット・デメリット
●流通加工の外部委託先を選ぶポイント
●まとめ

流通加工とは?主な業務内容

流通加工とは、流通の過程で行われる出荷前の「加工作業全般」を指す。商品ごとにさまざまな加工が施されるが、実施されることの多い作業は次の通り。

●値札・タグ付け
●ギフト用包装
●小分け包装
●アソート(セット組での箱詰め)
●ハンガー掛け
●ラベル貼り
●鉄鋼やガラスの裁断 など

このほか、不良品の有無を確かめる「検品」や、同じ届け先の商品をまとめる「名寄せ」、応募はがきなどの「抽選作業」も流通加工の一つとして数えられる。


流通加工を行う目的

EC運営事業を継続・拡大していくためには、売上アップやリピーター獲得が欠かせない。そのために、必要不可欠なプロセスが「流通加工」だ。ここからは、流通加工を行う目的について見ていこう。

顧客の「満足度向上」


流通加工を行う目的の一つに、顧客の「満足度向上」が挙げられる。顧客は、ECサイトなどで購入した商品を到着後スムーズに利用したいと思っているはずだ。そのニーズを満たすために行うのが、商品の完成度を高める「流通加工」である。

完成度の高い商品を配送することで、顧客の作業負担が減るというメリットが生まれる。顧客の満足度向上によって「売上アップ」や「リピーター獲得」も期待できるだろう。

商品の「付加価値向上」


販売する商品の付加価値を高めることも、流通加工を行う目的となる。同じ商品であっても「簡易的に梱包されただけの商品」と「丁寧に梱包された商品」とでは、受け取ったときの印象が大きく異なるだろう。

丁寧に美しくラッピングしてあれば、自宅用以外に「ギフト」として選ばれる機会も増えるはずだ。商品の付加価値を高めて、より多くの購入機会を作ることも重要であることを理解しておきたい。


流通加工の課題

流通加工を自社で行う場合、さまざまな問題に直面している企業もある。ここでは、多くの企業が抱えやすい流通加工の課題を紹介する。

コストがかかる


企業が抱える課題として、流通加工時にかかる「コスト」が挙げられる。流通加工を迅速かつ適切に行うためには、適切な「人員」や「スペース」、「設備」や「資材」を確保する必要がある。企業によっては、そのような環境づくりに多額のコストがかかり、事業を進めていく上での負担となってしまう可能性が考えられる。

コア業務へのリソースが減る


流通加工に人員を割いた結果、「コア業務に対するリソースが減り、商品力が低下する」といった課題に直面する場合もある。流通加工に強くこだわった結果、その分の工程が増え、リソース配分が困難となってしまうケースがあることも知っておこう。

ニーズによって臨機応変な対応が必要となる


受注数の増減にあわせて臨機応変な対応が必要となることも、流通加工の課題だ。ECサイトの場合、セールやイベントなどの時期によって受注数の増減が予想される。

急激に物流量が増えた場合は、迅速に人員を確保しなければならないが、逆に状況が落ち着いた際には、余った人員への適切な対応が必要となるだろう。このような状況が、企業の足かせとなってしまうことも考えられる。


流通加工を外部委託するメリット・デメリット

自社での流通加工に課題を抱えている場合、流通加工業務を専門業者に依頼する「外部委託」という選択肢も考えられる。ここからは、流通加工を外部委託する場合のメリット・デメリットを紹介していく。

流通加工を外部委託するメリット


流通加工業務を外部委託する場合のメリットは次の通り。

●流通加工業務の効率化が可能となる
●リソースを割かなくてよいため、コア業務に集中できる
●品質の向上が期待できる


流通加工を専門としている外部委託業者は、経験やノウハウが豊富なため、効率的で高品質な対応が期待できる。物量の増減に、素早く対応することも可能だろう。

自社の人員を流通加工業務に割く必要がなくなるため、本来注力すべきコア業務にリソースを配分できることも、外部委託のメリットだ。

流通加工を外部委託するデメリット


流通加工業務を外部委託する場合のデメリットは次の通り。

●費用対効果が悪い場合、よりコストがかかってしまう
●ノウハウを蓄積できない
●コミュニケーションが上手く取れない場合、品質が低下するリスクがある


外部委託先によって料金体系はさまざまだが、コストとサービスのバランスが悪い場合は、委託前よりもコストがかかり経営を圧迫してしまうことがある。また、いずれ内製化を進めたい場合は、ノウハウを蓄積できないこともデメリットとなるだろう。

このほか、トラブルなどのイレギュラーな事態が起きた場合、外部委託先と上手くコミュニケーションが取れず、対応品質が悪化してしまう可能性があることも理解しておこう。


流通加工の外部委託先を選ぶポイント

流通加工の外部委託先を選ぶ際には、どのような点を意識するとよいのだろうか。ここでは、委託先を選ぶときのポイントを紹介する。

委託費用とサービス内容は適切か


委託先によって費用やサービス内容は異なる。外部委託先を選ぶ際には、先述した「コストとサービスのバランス」つまり、費用対効果を十分検証することが大切だ。このほか、自社の物流に合ったサービスの提供が可能かどうかも確認しておきたい。

十分に信頼できるか


自社の物流の一部を任せるにあたって、信頼性の高さは重要ポイントだ。検討時には十分にコミュニケーションを取り、「誠実な応対をしてくれるのか」「説明に説得力はあるのか」など、自社のパートナーとして信頼できるかどうかを見極めよう。


まとめ

物流のプロセスの中で、必要不可欠な「流通加工」。適切な流通加工を行うことによって、顧客満足度や商品の付加価値の向上が期待できる。コスト面やリソース配分などで課題がある場合は、流通加工業務を外部委託をすることも選択肢の一つだろう。外部委託をするメリット・デメリットを把握したうえで、自社における流通加工の体制を見直してみてはいかがだろうか。

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