ライブコマース利用者は商品購入前の情報収集に積極的、購入理由は「もともと気になっていた」が過半数
株式会社ネオマーケティング(所在地:東京都渋谷区)は、2022年1月17日(月)~2022年1月19日(水)の3日間、全国の20歳~69歳の男女1000人を対象に「ライブコマース」をテーマにインターネットリサーチを実施。その結果について、ここではライブコマース利用者実態に焦点を当てて紹介する。
普段利用しているライブコマースアプリ・サービスはYouTubeがトップ
普段利用しているSNS、ライブコマースアプリ・サービスとしてあてはまるものを聞いたところ、ライブコマースアプリ・サービスとして、42.8%はYouTubeを利用していることがわかった。2位のInstagram(19.2%)と大差をつけている。
ライブコマース利用者はSNSで企業のフォローに積極的
次に、普段利用しているSNSで、企業または公式ショップをフォローしているかを尋ねた。
その結果、どのSNSにおいても、ライブコマース利用者は非利用者よりも、企業または公式ショップアカウントをフォローしている割合が高いことが明らかになった。LINEについては20ポイント弱、YouTubeについては30ポイント強もの差で、ライブコマース利用者の割合が高くなっている。
ライブコマース利用者は、非利用者と比較して、企業・公式ショップが発信する情報に対し普段から積極的な姿勢であることがうかがえる。
ライブコマース利用者は購入前の情報収集に積極的
普段の購買行動の傾向として、最もあてはまるものを尋ねたところ、「ネットでレビューを検索してから購入する」「誰かに相談してから購入する」といった、購入前の情報収集をする割合は、ライブコマース利用者が非利用者よりも約15ポイント高くなった。
また、「できるだけサンプルを試してから購入する」割合は、ライブコマース利用者は50.0%、非利用者は29.8%と、約20ポイントの差があった。
日頃から、ライブコマース利用者は非利用者よりも、商品購入前の検討段階において、商品をよく知るために積極的な行動をとる傾向にあることがわかる。
ライブコマースを視聴する理由、「使用感を知りたい商品があったから」が25.2%
さらに、ライブコマース利用者に対し、ライブコマースを視聴した理由を聞いた。
その結果、「購入したい商品があったから」という理由が約30%を占め、次いで「使用感を知りたい商品があったから(25.2%)」が挙がっている。一方、「好きなライブ配信者(人)が配信していたから」という理由は9.0%にとどまっていた。
多くのライブコマース利用者は、すでに商品に興味がある状態で「有益な情報」を求め、ライブコマースに参加していることがうかがえる。
視聴・購入経験のあるジャンルは「家電・コンピューター」がトップ
ライブコマース利用者に対し、視聴したことのあるライブコマースの商品ジャンル・購入したことのあるライブコマースの商品ジャンルについて尋ねた。
その結果、「家電・コンピューター」が、視聴したことがあるライブコマースで26.6%、購入したことがあるライブコマースとして14.4%と、最も高い割合を獲得した。
商品を以前から知っていたライブコマース購入経験者は60.5%
ライブコマースでの購入経験者に、「購入したその商品は以前から知っていたか」聞いたところ、商品の内容をすでに認知していた割合は60.5%にのぼった。
また、15.9%は「内容までよく知っていた」状態でライブコマースを視聴し、購入したということがわかった。
購入理由は「もともと気になっていた商品だったから」が過半数
さらに、ライブコマースでの購入経験者に、その商品を購入した理由を尋ねた。
「もともと気になっていた商品だったから」という理由が51.7%を占める一方で、「配信を見て、良い商品だと思ったから」と回答した割合が24.3%、そして「ライブコマースによって、知りたかったことが知れたから」「ライブコマースによって、その商品を使うイメージが湧いたから」と回答した割合も、それぞれ約11%前後を獲得している。
このことから、ライブコマースで商品を購入してもらうには、ECサイト等の情報だけではイメージが難しい、商品のリアルな使用感を伝えることがカギとなりそうだ。またライブ配信であるメリットを活かし、参加者とコミュニケーションを取り疑問点やリクエストにこたえる時間をしっかりと確保することも重要になってくる。
本調査結果からも見えてくる通り、ライブコマース利用者は新しいものへの好奇心が旺盛で情報収集に積極的な人たちだ。そういった人々の心をとらえることにより、アーリーマジョリティやレイトマジョリティへの波及効果が見込めるかもしれない。