【初めてECを担当する方へ!】回遊性の解説と回遊性を向上させるには!?

ECのミカタ編集部

【初めてECを担当する方へ!】回遊性の解説と回遊性を向上させるには!?

ECサイトを立ち上げて定期的にサイトを更新し続けているものの、CV数やPV数に伸び悩んでいる方はいませんか?そのような時、着目すべき指標の1つに「回遊性」があります。そもそも回遊性が何を指す指標なのか、回遊性をECサイトの改善にどのように役立てれば良いのかをこの記事で紹介していきます。

そもそも回遊性とは

回遊性は訪れたユーザーがサイト内のページをどれくらい訪問したかを表す指標です。この指標はページビュー数(閲覧数) ÷ セッション数(訪問数)で計算されます。回遊率とも呼ばれ、サイト内のページを見れば見るほど、回遊性は高くなり、逆にページを訪れてすぐ離脱してしまうと回遊性は低くなります。

そのため回遊性が高いほどユーザーが商品を購買する可能性が高くなると言われています。ではなぜ商品を購買してくれる可能性も高まるのか、ECにおいて回遊性が重要な理由と共に解説します。

回遊性がECにおいて重要な理由


回遊性は商品ページの魅力度を表しているといっていいほど重要な指標です。回遊性が高ければサイトが魅力的であるということを意味し、商品を購買してくれる可能性も高くなります。

また、回遊性が高いと多くの商品に触れてもらえる機会を増やすことができるので、本来ユーザーが購入しようとしていた商品以外にも購入を促すことが可能です。このように、回遊性を高めることで顧客単価を増やす期待もできるのです。

回遊性が低いページを見つける方法


ページの回遊性を調べるには解析ツールを使用しましょう。GoogleであればGoogleAnalytics、楽天市場であればデータ分析(R-Karte)、Amazonであればビジネスレポートを使うことで回遊性が高いページ、低いページを見つけることができます。

回遊性が低いページの特徴とは

回遊性が低いページの特徴は「ユーザーが求める期待に応えられていない」ということと「ユーザーの行動を促していない」ということの主な2つに集約されます。

ユーザーが求める期待に応えられていない


ユーザーが求める期待に応えられていないページの特徴は2つあります。

ファーストビューが刺さらない
ユーザーがページを訪れた時に目に入るファーストビューが、ユーザーの目的に適していないとユーザーは離脱し回遊性も低くなります。ファーストビューは、サイト訪問時に最初に目に入る画面のことを指します。人が物事を判断するには3秒かかると言われていますが、逆に言えば3秒で物事がわからないとユーザーはページから離脱してしまいます。そのために、自社のファーストビューが3秒で理解できるのか確認することをオススメします。

コンテンツの内容が微妙
コンテンツの内容が微妙、もしくは内容が目的とずれていれば回遊性は低くなります。コンテンツにおいて重要なことは、ユーザーがそのコンテンツを魅力的に感じ、見ること自体に価値を感じてもらうことです。「中身が薄い」「記事がよくわからない」など、記事のクオリティが低いと、回遊性は下がってしまうでしょう。また、ページを離脱した後、競合に流れやすく競合のリピーターになる可能性があるので見込み顧客は取られないよう、コンテンツの見直しはしましょう。

ユーザーの行動を促していない


ユーザーの行動を促していないページの特徴は2つあります。

購買ボタンがわかりにくい
せっかく購買しようとしたものの、購買ボタンがわかりにくいとユーザーは購入せずに離れてしまいます。例え、いくつもの購買ボタンを設定していても回遊性が低い場合は、ユーザーが購買ボタンと認識していない可能性が高いです。店舗側の大きな目的である購買を促すためにも、ページ内の情報が煩雑していないか、使いやすいデザインであるか確認した上でわかりやすい場所に購買ボタンを設置しましょう。

他のページへの導線を引いていない
ユーザーがページを訪問した際、他のページへの導線を引いていないとそのページだけで終わり、アクションを促せずに離脱してしまいます。また、他のページへの導線を引いていないことは回遊性を低くするだけでなく、SEOからの評価も下がります。内部リンクを貼っていないページはクローラーが巡回しにくくなり、検索結果が上位に表示されません。

サービス自体は良いけれど、検索結果に表示されなかったら商品を知るきっかけは作れません。内部リンクを貼ることでページ同士の関連度が高くなり、SEOからの評価が上がるので、他のページへの導線は必ず引くよう徹底しましょう。

回遊性を高める方法7選!

回遊性を高める方法を7つ紹介します。

コンテンツの中身の見直し


ユーザーの訪問目的に沿ったコンテンツが提供できているか見直しをしましょう。なぜ、そのキーワードをユーザーが検索したのか、意図を深掘りしその先にある悩みを解決するような中身を提供することが魅力的なコンテンツにするために必要です。またコンテンツの中身だけではなく文章の誤字脱字はないか、フォントの大きさは適切かなどの文章の読みやすさもユーザー視点で考えます。文章やファーストビューの修正はユーザーの満足度に直結するので、回遊性を高める方法としてピッタリです。

トップページの情報量を増やす


ECにおいてユーザーとの最初のタッチポイントはトップページであるため、トップページの量が少ないと、ユーザーは物足りなさを感じます。
物足りなさを解消するためにもトップページの情報量を充実させることが大切です。また、闇雲に情報量を増やすのではなく、検索キーワードからペルソナを想定し求めている情報を提供するよう質も意識しましょう。質が高く、量も多いとユーザーはサイトを楽しいと感じるため、他のページに促すきっかけを作ることができます。

キーワードに沿ったコンテンツの提供


ユーザーが検索しているキーワードに対して、そのキーワードに沿ったコンテンツを提供しているかは重要です。求めている答えに対して、充実したコンテンツが用意されていれば離脱率も低下させることもでき、商品の印象付けができたり関連商品ページに促すことが可能になります。そのため、まずはユーザーがどんなキーワードで流入しているかGoogleAnalyticsやサーチコンソールといったツールを用いて調べる必要があります。

ツールを用いた上で、検索キーワードを知らべた人はどんな悩みを持っているかどんな情報を知りたいのか考えましょう。ただ闇雲にキーワードを入れてコンテンツを作るのでなく、ユーザーの検索意図を考えその意図に沿ったコンテンツを作ることを心がけてみてください。

ページ内に内部リンクの設置


訪問したページ以外のページにユーザーを誘導させるためにも内部リンクの設置は欠かせません。1つの記事を全部読み終えたユーザーは途中で離脱したユーザーに比べ、ページに興味を持っている可能性が高いので、関連性が高い記事を設置すれば読んでもらえる確率は上がるでしょう。また、記事を読んで悩みが解決しなかった場合でも、悩みが解決するまで別の記事を読むため、サイトの回遊性は向上します。記事を読み終えたユーザーをアクションにつなげるためにも、ページ内に内部リンクの設置は必須です。

正確なカテゴリ分け


商品の適切なカテゴリ分けも、ユーザーの回遊性に大きく影響します。また、アパレルなど取り扱う商品が多ければ多いほど、正確なカテゴリーにしなければなりません。季節限定で気に入った商品をもう一度サイトで探そうとしたけれど、どのカテゴリに入っているかわからないとユーザーからしたら不便ですよね。そのため、既存商品も新商品も適切にカテゴリ分けを行い、ユーザーが快適にサイトを回遊させるように対策しましょう。

関連・おすすめ商品の表示


購買商品と関連性がある商品やおすすめ商品の表示をすることは回遊性を高めるだけでなく、顧客単価の増加にもつながります。ユーザーは買った瞬間が最も購買意欲が高く他の商品も購買する可能性があるため、必ず似たような商品をオススメするよう、シュガーマンマーケティング30の法則でも述べられています。回遊性、顧客単価を上げるためにも関連性が高い商品や店舗イチオシの商品の表示を徹底しましょう。

レビューの表示


レビューの表示は一見、購買するかどうかだけの判断材料になりがちですが、実は回遊性を高めるのにも役に立ちます。レビューがあることで商品の定量的な価値がわかり、レビューが高いと商品だけでなく店舗自体の評価も高く感じるため、例えその商品を買わずとも他の商品の誘導にもつなげることができます。特にオンラインショッピングにおいて口コミは非常に強い効果を発揮するため、商品の近くなど見やすい場所に設置しましょう。

ここまでで回遊性を高める7つの方法を解説しました。

これらの施策は回遊性を改善するだけでなく、顧客単価を上げることや店舗全体の売上を上げることに直結します。回遊性ばかりに固執するのではなく、回遊性が向上したら売上が上がったかは必ずチェックしましょう。また、回遊性は上がったが売上は下がったというケースも考えられるので、売り上げを上げるためにECにおいて見るべき指標を紹介します。

回遊性以外でECサイトで見るべき指標

アクセス数(セッション数)


ユーザーがサイトを訪れた回数をアクセス数と呼びます。1人のユーザーが何回訪れても回数は1とカウントされます。一般的にアクセス数が多ければ多いほど、売り上げも伸びるので、見るべき指標の1つとされています。アクセス数を増やすにはSEO対策はもちろんのこと、認知するための広告なども絡んでくるので中長期的な施策をオススメします。

CVR(購入率)


CVRはページに訪問したユーザーのうち、どれくらいの割合が購入したかを示しています。CVを商品の購入と定義した場合、CVRが高ければ高いほどページに満足し、商品を購入したことを意味します。逆にCVRが低ければ、ユーザーにとってサイト自体が魅力的でない可能性が高いので1つの指標として置かれています。また、ECサイトの一般的なCVRの平均は2-3%となっているため、これより低い数字を記録している会社はCVRの改善が必要です。商品写真の改善、発送日を最短にするなど時間をかけてサイト全体を見直し、CVRを向上させましょう。

流入元(どこからきたか)


ユーザーがどこからECサイトに訪れたか表しているのが流入元です。流入元には自然検索や広告、SNSなど多岐に渡り、流入元がわかると戦略を立てやすいため、指標とされています。SNSの流入が少なければ、SNSを毎日更新するなど、広告からの流入が多いとわかったら広告予算を増やすなど対策することができます。今後の戦略を立てやすくするために、流入元はしっかり追いましょう。

ユーザー属性


ユーザー属性とは、性別、年齢、住んでいる地域などを指します。ユーザー属性を指標とするのは、主に自社のターゲット層を確認し、今後のマーケティングに活かすためです。また、商品を購入している層と購入していない層が被っていればその違いは何か、被っていなければどう購入させていくかといった効果的な施策の検討につながります。ユーザー属性を把握し、今後のマーケティング活動の材料にしましょう。

リピート率


ECサイトにおいてリピート率は最も重要といっても過言ではないです。リピート率とは一度商品を購入したユーザーが一定期間内に再度購入してくれたかを示しています。リピート率を重要視すべき理由は、既存顧客になり購入回数が増えることで企業の売り上げに大きく貢献するためです。購入回数が1回より2回、2回より3回といったようにリピート率が高ければ高いほど再び購入してくれる確率は高まります。一度購入してくれたユーザーに向けてのキャンペーンやフォローメールを送るとリピート率が高まるのが一般的なので、リピート率を高めたい企業は参考にしましょう。

離脱率


回遊性を説明する際に出てきた離脱率も1つの指標として置かれています。離脱率とは、訪問しそのままサイトを離れてしまうことを意味します。離脱率が高いことはページのコンテンツに満足しなかったということなので、ページの改善をするかどうかの判断で役に立ちます。

直帰率


訪問したユーザーが訪問したページしか見ないで離れてしまうという意味を持つ直帰率も指標の1つです。複数のページを見て離れる離脱率とは異なり、直帰率は他のページも見ずに離れてしまったことを意味します。ECサイトの直帰率は20-45%が一般的なので、それよりも高い数値が測定されるページはサイトのデザインを変えるなり、使いやすい仕様に変えるなど必ず修正しましょう。

以上、回遊性以外に重要な7つの指標を紹介しました。
回遊性ばかりにとらわれず全体の売り上げを上げる視点や全体の数字のバランス感がEC運営においては重要です。

まとめ

本記事では回遊性の意味からECサイトにおける指標まで解説しました。ECにおける回遊性の重要性が理解できたのではないでしょうか。回遊性だけでなく、ECの指標に必要でない指標はありません。それぞれの指標を把握した上で自社はどの要素がかけているのか分析し、売り上げUPを目指しましょう。


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