ファッションECサイトの不便・不快を調査、「実際の商品とイメージが違う」が3人に1人で1位に

ECのミカタ編集部

株式会社エートゥジェイ(所在地:東京都港区、代表取締役社長:飯澤満育)は、ファッション・アパレルの通信販売サイトにおいて、過去5回以上製品を購入したことがある20代~50代の男女200名を対象に、ユーザビリティやサービスの仕組みに関して「不便・不快に感じたことがあること」について調査を実施。その結果と改善につながるポイントを公表した。

「商品がイメージと違う」不満は34.5%

「商品がイメージと違う」不満は34.5%

商品イメージとサイズ感に関する不満については、ワースト1位が「実際の商品がイメージと違う(34.5%)」で、3人に1人が商品イメージに対する不満を抱えていることがわかった。

ワースト2位は「写真を見てもサイズ感がわからない(31.0%)」、ワースト3位は「着用感・使用感についてわからない(説明がない)(28.0%)」、ワースト5位は「商品採寸が不十分で細かいサイズ感が分からない(24.5%)」と、ワースト5の大半が商品イメージ関連の不満という結果となった。

4人に1人が「クチコミがない・少ない」ことに不満

4人に1人が「クチコミがない・少ない」ことに不満

クチコミに関する不満については、ワースト4位に「クチコミがない・少ない(25.0%)がランクインした。

消費者は商品の購入を決める際、商品の公式サイトはもちろん、SNSや掲示板などネット経由で「クチコミ情報」をチェックする。ECサイト運営においてクチコミの数や質は消費者の購入意欲に大きく影響するため、ポイント付与や特典を付けるなどクチコミを増やすキャンペーンを行うことも有効だ。

「送料の負担が大きすぎる」は24.5%

「送料の負担が大きすぎる」は24.5%

送料への不満については、ワースト5位は「送料の負担が大きすぎる(24.5%)」と、送料に関する項目がランクインした。商品の購入を検討している消費者は、当然できる限り安く購入したいと考えている。特に送料には非常にシビアな感覚を持っているため、適切な金額設定が重要だ。

また、「送料のルールがわかりづらい」という不満も多い結果となった。できる限りシンプルな配送ルールにし、図版を用いながら説明するなどわかりやすさへの配慮も不可欠と言えるだろう。

写真枚数を増やしUGCも活用

上記のような不満をなくし、ECサイトの改善につなげるためには、写真枚数を多くして、シルエットや着用イメージがわく写真だけでなく、素材感や細部の写真を掲載することが重要になってくる。利用シーンを意識した商品写真や手持ちのアイテムとの組み合わせもイメージしやすいよう、複数のコーディネート写真を用意することも有効だ。

トレンドとして、visumo等のInstagram上の写真や動画をオウンドメディアに活用できるInstagram連携機能を利用し、掲載するコーディネート数を増やしたり、口コミなどのUGC を活用したりして、商品イメージを訴求することも増えている。

原材料や基本情報はしっかりと入れる

写真だけでなく、原材料や基本情報をテキストデータで明記することも大切だ。商品に対するポジティブ・ネガティブコメント双方を把握し、商品説明に反映すると良い。

事前にネガティブポイントを理解・承認した上で購入してもらうことで、事後の返品やクレームの削減につながる。

検索利便性を高める

ECサイトにおいては、売り手視点でのカテゴリ分類・検索軸になっていないかを客観的に評価し、誰が検索しても欲しい商品にたどり着けるようにする必要がある。

特にアパレルにおいては、実店舗で購入するときのスムーズに手に取れるイメージで設定することが有効だ。

レコメンド機能で購買を後押し

レコメンド機能はユーザーのアクセス・売り上げ傾向を分析して、そのユーザーが購入する確率の高い商品を自動的におすすめすることで、売上増をアシストする機能だ。

事業者側での設定は必要になるが、ユーザーに合わせてレコメンドしてくれるので売り手側の運用負担を減らすことにもつながる。カート投入に至らなかった場合も、類似・参考商品を表示していくと回遊性が上がるという効果もある。

こうしたポイントを踏まえて、ユーザー目線でサイト運用ができているか、ベンチマークとなる競合サイトなどを参考に、客観的に見直しをしてみるといいだろう。


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