Braze for Commerce新製品群と拡張機能を公表 激変するECマーケの課題に対応

ECのミカタ編集部

Braze(NASDAQ:BRZE、以下「Braze」または「同社」)は、Braze for Commerceと呼ばれる一連の新製品と拡張機能を公表した。同社によれば、Braze for Commerceは、リテールとeコマースのマーケターがファーストパーティーデータを活用して高度にパーソナライズされたキャンペーンを行い、売上を増やすことを目的とするとしている。

Braze for Commerceで可能になること

◆有意義なエクスペリエンスをパーソナライズする

パーソナライゼーションに対する消費者の期待が高まり続ける中、マーケターは新製品のBraze カタログを活用して商品データをクロスチャネルのメッセージにシームレスに取り込み、より高度なパーソナライゼーションを実現できる。Braze カタログを使えば、あらゆるキャンペーンやチャネルでのメッセージに商品データをシームレスに取り込めるため、マーケターはメッセージのパーソナライゼーションを効率的に行うことが可能だ。

新機能のドラッグ&ドロップエディタ用コンテンツブロック を使えば、複数のキャンペーンで再利用されたカタログデータから、美しくブランド化されたおすすめ情報をすぐに構築できる。これによりブランドは、それぞれの買い物客に最も関連性の高い商品や割引、最新情報を、コーディングすることなくすぐに紐付けられるようになる。またBraze サーベイを使えば、小売業者は買い物客の好みに関するゼロパーティーデータを収集してキャンペーンのパーソナライゼーションに活かすことができる。

◆買い物客を理解する

ファーストパーティーデータへの移行により、マーケターはターゲティングのために、顧客の好みや行動情報の収集とそれを利用可能な状態にすることに早急に取り組まなければならなくなった。既存ツールのBraze サーベイや新しいSMSクリック追跡機能を使用すれば、革新的でありながらも法令を遵守した方法で新しい種類のデータを取得することができる。

SMSクリック追加機能はSMSパフォーマンス指標の拡張機能で、マーケターはユーザーのアクションに基づいてユーザーをリターゲティングできるようになる。ブランドはまた、Brazeの高度なセグメンテーションツールであるSegment エクステンションを使用して、行動データに基づいてユーザーをより深く理解できるようになる。マーケターはまた、Braze Predictive Suiteのような機械学習ツールを使い、購入や解約に至る可能性のある顧客を特定できる。

◆カスタマージャーニーを統合する

デジタルタッチポイントとハイブリッドのショッピング行動が加速する中、ブランドは新たな拡張機能であるBraze オーディエンス同期を使用して自社チャネルと有料チャネルを統合できるようになる。Brazeのメール、双方向SMS、モバイル、ウェブと有料ソーシャルチャネルとを連携させることで、ブランドは、買い物客がどこかに移る瞬間にFacebookやGoogleの広告キャンペーンを即時に遮断することで、広告費の削減が可能になる。

Shopify活用で中小企業のパーソナライゼーション力を解き放つ

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公表に際して各キーパーソンからは次のようなコメントが出されている。

Pressed社デジタルおよびCRM担当ディレクター、Georgia Price氏

「オムニチャネルのリテールブランドとしては、顧客とのコミュニケーションとデジタルのプレゼンスが、成長とリテンションの両方に欠かせません。Brazeは当社のカスタマーエンゲージメント戦略に大きな役割を果たしてくれました。Brazeでオンボーディングを始めてから、エンゲージメントで10%、開封率では約40%も前年比で増加することができました。新しいBraze for Commerceを使って、どのようなパーソナライゼーションができるようになるか楽しみです」

Shopifyのコマーシャル担当ディレクター、Fatima Yusuf氏

「Shopifyのエコシステムの中心には開発者のコミュニティがあり、彼らはマーチャントが重要なコマーステクノロジーにアクセスできるようにしています。ShopifyのアプリストアへのBrazeの参加を心から歓迎します。Brazeの参加により、カスタマーエンゲージメントに関するインサイトとエクスペリエンスがShopifyの何百万ものマーチャントにもたらされるでしょう」

Brazeのプロダクト担当シニアバイスプレジデント、Kevin Wang氏

「リテールブランドは従来型のショッピング体験を捉え直す必要があります。当社のリテールとeコマースソリューションの製品群により、小売業者はファーストパーティーデータの可能性を最大限引き出すことができるようになります。状況に即した関連性の高いエクスペリエンスを提供できるため、買い物客は必要になった時に、どこにいてもすぐに欲しい物を見つけて購入できるようになります。Braze for Commerceは、簡単に使えるeコマース統合に、多様な自社チャネル全体のリテールジャーニーを調和させる柔軟性を融合するもので、顧客は新鮮で印象的な購入体験ができるようになります」

ECマーケの今日的な課題に対応

今回Brazeは、ShopifyアプリストアでのShopify integrationの一般提供開始を公表した。この新しいアプリでは、Shopifyのマーチャント(出店者)はクリックひとつで顧客や購入データのリアルタイムな同期が取れる(コーディング不要)。同社は、中小企業が市場の競争激化に直面する中、この統合によりマーチャントはファーストパーティーデータをさらに活用して、商品のクロスセルやアップセルにつなげ、放棄されたカートを回復させ、離れていた顧客を取り戻すことができるようになるとしている。

今日、小売業者は、加速するハイブリッドのショッピング行動や、高まる顧客の期待、プライバシー重視によるファーストパーティーデータへの移行に直面している。最近の同社の調査では、リテールとeコマースブランドの90%がマーケティング予算の増加を見込んでいるという。

この増加の一部は、サードパーティークッキーの規制強化や、iOS 15でユーザーが受け取る情報に対するコントロールが強化されるなどの近年のプライバシー関連の変化に対応するものだとしている。これは大きな課題だが、ブランドにとっては、どのデータが重要なのかを考え直す機会にもなりそうだ。

サードパーティーデータが得られない中、マーケターは継続的に実験を行って顧客の幅広い好みを明らかにし、消費者のあらゆるタッチポイントやチャネルでパーソナライズされた関連性のあるエクスペリエンスを提供する必要がある。

そうした中、Braze for Commerceの一部として同社は、新製品と既存製品の重要な拡張機能を公表したのだ。いずれも、マーケターが、強く心に残るパーソナライズされたキャンペーンをかつてないほど速く展開できるようになることを目指しており、多くのEC事業者の今日的な課題に対応しつつ、ビジネスを力強く後押しすることになりそうだ。

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