コロナ禍で進むEC購入の波は家具市場にも スパコロが【OMO実態調査 家具店編】を公表

ECのミカタ編集部

ロイヤル顧客の反応可視化ツールを提供する株式会社スパコロ(本社:東京都港区、代表取締役社長:林 秀紀)は、全国20~69歳1,980名を対象に実施した「OMO実態調査家具店編」の結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。

調査概要

調査名称:スパコロ『OMO実態調査 家具編』
調査方法:全国20~69歳を対象としたインターネットリサーチ
調査期間:2022年3月18日(金)
有効回答数:1,980名 ※全国の人口構成に合わせたウェイトバック集計を実施

コロナ禍を経て最も変化したのは「予算感」

コロナ禍を経て最も変化したのは「予算感」

コロナ禍を経て変化した家具・インテリアに関する意識について、「特に変化はない」と答えた割合は52.1%。これに対し47.9%は何かしらの意識が変化していることがわかった。

コロナ前後の変化のなかで最も目立つのは予算に関連する意識の変化となった。「予算・かけるお金が増えた」6.6%に対し、「予算・かけるお金が減った」は13.6%だった。

専門店での購入7ポイント減、対してECは好調

専門店での購入7ポイント減、対してECは好調

家具・インテリアの購買に関わる行動はどのように変化したのか。まず、家具・インテリアの購入チャネルの変化についてだ。コロナ前の家具・インテリア購入の主な購買チャネルは「ホームセンター」32.4%、「家具・インテリアの専門店」27.0%、「ECサイト(家具店等のECを除く)」22.5%、「セレクトショップ/雑貨店」12.9%、「家具・インテリアブランドのECサイト」10.5%。

コロナ後では、実店舗での購入は軒並み減少傾向にあるのに対し、実店舗に来店しない「ECサイト(家具店等専門店のECを除く)」は4.0ポイント、「家具・インテリアブランドのECサイト」は7.3ポイント上昇していた。

「ECサイト(家具店等専門店のECを除く)」はその他チャネルを上回り購買チャネルのトップとなっている。「家具・インテリアブランドのECサイト」も「ホームセンター」、「家具・インテリアの専門店」同等の購買チャネルとなっていることがわかる。

家具・インテリアを購入しようと思ったときにとる行動は?

家具・インテリアを購入しようと思ったときにとる行動は?

次に、家具・インテリアの購買に関わるいくつかの行動について、行動をする人の割合の変化だ。コロナ前から減少したのは、「店頭で家具・インテリアを試す」、「店頭で店員に家具・インテリアについて相談する」、「オーダーメイド家具店で店員に相談する」。

反対に増加傾向がみられるのは、「ECサイト・ネットで情報をチェック」、「アプリ・サイトでバーチャル体験を行う」という結果となった。コロナ禍を経て、家具・インテリアを購入しようとする際に取る行動の1位は「店頭で家具・インテリアを試す」を「ECサイト・ネットで情報をチェック」が上回っており、家具・インテリアの購入のきっかけはリアルからオンラインへ変化していることがわかる。

では、現在、家具・インテリアに関わる情報はどんなところからキャッチされているのだろうか。全体でみると、「通販サイト・アプリ」が最も高く17.4%。以降、僅差で「家具メーカー/ブランドのサイト・アプリ」(16.2%)、「インテリア・家具情報サイト・アプリ」(15.5%)、「テレビCM」(11.3%)、「実店舗」(11.2%)が続く結果となった。

年代別にみると、全世代で「家具メーカー・ブランドのサイト・アプリ」、20~40代で「Instagram」、40~60代で「実店舗」、50~60代で「テレビCM」が上位の情報源となっていることがわかる。

上記のことから家具・インテリアの情報収集は年代に関わらず、その多くがウェブメディアから行われていることがうかがえる。コロナ禍が長引く現状では、今後もスマホで利用できるコンテンツが重要な情報接点となりそうだ。

また家具・インテリア関連アプリ上位6サービスのなかで、「ニトリアプリ」が圧倒的に高い認知率と利用率となった。以降、認知率が高い順では、「MUJI passport (無印良品アプリ)」、「IKEAアプリ」、「majicaアプリ(ドン・キホーテアプリ)」、「Francfranc Rewards(フランフランアプリ)」、「LOFTアプリ」が続いた。

進むECでの購入

調査を受けて同社では次のように述べている。

「今回の調査では、家具・インテリアの購買に関わる意識・行動の変化に着目して調査を行いました。リアル店舗での購入者は軒並み減少。購入を検討する際の情報源についても、全ての世代でオンラインの情報を参考にして購入する消費者が多い様子がみられました。今回の調査では、コロナ禍で顧客の購買行動に変革が起こったことがわかりました。メーカー・小売店は自社のサイト・アプリなどを活用して消費行動を定期的に観察し、時世にあった情報伝達経路、購買経路へと顧客コミュニケーション強化する必要があるかもしれません」

今回は、新型コロナウイルスによる感染拡大によって、家具の購買行動がどう変化したかにフォーカスした調査がなされた。ここでもリアル店舗からECでの購入へと購入チャネルが変化していることが明示された。

それと同時に、同社も述べているように、消費者の情報収集の場としてオンラインへと大きく舵が切られている状況で、的確なEC展開が求められるとともに、オンラインとオフラインをまたいだ施策の重要性が一層、重要度を増すことになりそうだ。

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