商品を取寄せて試着可能なショッピングサイト「tabモール」


株式会社tabは、欲しい商品を取寄せし、試着してから購入可能な「tabモール」を11月6日より提供開始する。

東京の松屋銀座、大阪の千趣会からスタート


「tabモール」は近隣のショッピングスポットと呼ばれる店舗の扱う商品をモバイルウェブサイトで実店舗に取寄せし、実物を確認、試着してから購入できるサービスだ。会員登録料、取寄せ送料、購入しなかった場合の返送料は全て無料。東京では松屋銀座、大阪は千趣会がまず今サービスに参加する。
商品の取寄せ、試着可能なショッピングスポットは、来春までに池袋、新宿、渋谷に拡大し、一年以内には全国主要エリアへスポットを拡大していく予定だという。

既存の取り置きサービスなどは、取り扱い商品に制限があったり、場所が限られてしまったりといった理由で今サービスのような利便性を訴求するに至っていなかった。
また、これまで百貨店や商業施設は床面積の制約上、取扱可能な商品数やブランドに制限があったため、Amazonを始めとする大手通販サイトと比較すると商品数に大きな差が生じていた。

「tabモール」サービスを利用することで、百貨店は取り扱いブランドを獲得、育成しやすくなる、ブランドはエリア展開しやすくなる、利用者は幅広い商品を取寄せ実際に見て触り、試着することで安心して購入できるというメリットが発生する。

ショッピングスポット第一号となる松屋銀座では、試着ニーズが最も高い婦人靴においてこれまで扱っていなかったブランドを含め20,000点の取り扱いを開始、来春までに婦人靴の品揃え国内百貨店ナンバーワンを目指すという。また、これまで独立した売場のなかった財布の取り扱いや、靴、バッグの商品数も増やしていく予定だ。

同社の調査によれば実店舗でアパレル商品を購入する場合、ウェブで事前に商品のことを調べてから購入する女性の割合が70%を超えるという。EC市場の急成長や、スマートフォンの普及でネットへの接続環境が身近となり、ショールーミングに加え、ウェブルーミングすることが一般化してきていることの現れだろう。

実店舗、ブランド、利用者の課題を解決


「tabモール」は実店舗、ブランド、利用者の抱える課題を解決するために生まれたという背景がある。特にブランドはECと同じラインナップで実店舗における販売機会を増やせるというメリットは見逃せないだろう。同社では扱って欲しいブランドやメーカーなどを募集する「tabモール」への出店に関するご相談についてという窓口も用意している。
利用者に対しては、ウェブルーミングの理想的な形を提供されるサービスとなるだろうし、気に入らなければその場で返却という、煩雑な返品作業から開放される利便性はかなり魅力的に見える。
物理的制約により、多くのブランドや商品を扱うことが出来なかった店舗側の負担が少々心配にもなるが、まずはサービスのスタートとエリア拡大を見守っていきたい。



−編集部−