後払い決済導入で良かったこと、「未入金回収や督促業務がなくなった」「若年層の利用が増えた」が約3割

ECのミカタ編集部

ジャックス・ペイメント・ソリューションズ株式会社(本社所在地:東京都品川区、代表取締役:髙木弘孝)は、ECサイトの運営に関わっている製造業または卸・小売業勤務者1,000人を対象に、ネットショッピングに関する調査を実施。その結果を公表した。

4分の1以上が「前払い決済」または「後払い決済」を導入

4分の1以上が「前払い決済」または「後払い決済」を導入

「あなたが関わっているECサイトで導入している決済方法をお答えください(複数回答)」と質問したところ、「クレジットカード(88.5%)」という回答が最も多く、以降「銀行振込(郵便振替)(52.8%)」「代金引換(47.6%)」「電子マネー決済(36.6%)」「前払い決済(コンビニ払いなど)(34.4%)」「後払い決済(コンビニ払いなど)(26.6%)」「ID決済(24.5%)」「キャリア決済(16.3%)」と続いた。

「クレジッドカード」が9割近くにのぼっており、EC事業において不可欠の決済手段となっている。また、4分の1以上のEC事業者が「前払い決済」「後払い決済」といったコンビニ払いなどを導入していることも明らかになり、多様化する消費者のニーズに応えるべく、さまざまな決済手段を導入していることがうかがえる。

後払い決済の導入理由、「未回収金や督促業務をなくしたい」「入金確認の手間を減らしたい」

後払い決済の導入理由、「未回収金や督促業務をなくしたい」「入金確認の手間を減らしたい」

「あなたが関わっているECサイトで“後払い決済”を導入した理由をお答えください(複数回答)」と質問したところ、「未回収金や督促業務をなくしたいから(37.6%)」という回答が最も多く、以降「入金確認の手間を減らしたいから(34.6%)」「若年層の利用が多いから(28.9%)」「高齢者の利用が多いから(21.4%)」「『持ち戻り』の業務負担を削減したいから(21.4%)」「返品や交換が多いから(17.7%)」と続いた。

「未回収金や督促業務をなくしたいから」「入金確認の手間を減らしたいから」がともに3割を超えていることから、経理や営業部門などの業務に大きな負荷がかかっており、改善を図る目的で後払い決済を導入した事業者が多いようだ。

また、「若年層の利用が多いから」も3割近くに達し、クレジッドカードを保有できない消費者の購入機会を確保するために後払い決済を導入した事業者も少なくないことがわかる。

後払い決済導入後の変化、「若年層の利用が増えた」も3割弱

後払い決済導入後の変化、「若年層の利用が増えた」も3割弱

「あなたが関わっているECサイトで“後払い決済”を導入して良かったことをお答えください(複数回答)」と質問したところ、「未回収金や督促業務がなくなった(33.5%)」という回答が最も多く、以降「入金確認の手間が減った(27.8%)」「若年層の利用が増えた(27.4%)」「『持ち戻り』の業務が減った(19.9%)」「返品や交換が減った(19.9%)」「高齢者の利用が増えた(15.8%)」と続いた。

後払い決済の導入に至った理由としても上位にあがった「未回収金や督促業務」がなくなったり、「入金確認の手間」が減ったりと、導入前に抱えていた課題が改善した事業者が多いようだ。また、後払い決済の導入は、クレジットカードを保有できない若年層の利用増加にもつながっていることがうかがえる。

後払い決済導入後の課題、「手数料が高い」「入金サイクルが遅い」

後払い決済導入後の課題、「手数料が高い」「入金サイクルが遅い」

続いて、「あなたが関わっているECサイトにおいて“後払い決済”で困っていることをお答えください(複数回答)」と質問したところ、「手数料が高い(28.9%)」「入金サイクルが遅い(28.9%)」という回答が同率で最も多く、以降「督促業務対応(25.9%)」「請求書発行業務が手間(21.8%)」「与信のタイムラグが長い(18.8%)」「サポート体制が弱い(16.5%)」「請求書の形式が少ない(14.7%)」と続いた。

後払い決済サービス業者への「手数料が高い」こと、また、「入金サイクルが遅い」ことが、導入後の課題となっている事業者が多いようだ。また、「督促業務対応」「請求書発行業務」といった、経理や営業部門への負荷の背景には、後払い決済業務を内製化し運用している事業者の苦労がうかがえる。

本調査結果から、後払い決済の導入には「未回収金や督促業務がなくなった」「若年層の利用が増えた」といったメリットがある一方で、導入後に「手数料が高い」「入金サイクルが遅い」と感じている事業者も少なくないことが明らかになった。

そのため、後払い決済サービスを選ぶ際には「手数料」がひとつのポイントとなりそうだ。また、後払い決済業務を内製化している場合、督促業務や請求書発行業務などに負荷を感じる傾向があることから、場合によってはアウトソーシングの検討も必要になってくるのではないだろうか。

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